[レンジブログ 前回のあらすじ]

田原、パーリー、運転手ボブ、レンジの四人でマラテの有名レストランへ向かう。その駐車場では様々な方法で、お金を手にしようとするローカルな人々の姿が。街中で目にする物乞いや物売り。フィリピンの貧困について紹介。

[前回の記事]
【レンジブログ38】マラテのレストランにて物乞いに囲まれる。フィリピンの貧困について

 

レンジブログを始め(序章)から読んで頂けると幸いですm(__)m
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ

レンジブログ第一章は以下のリンクからどうぞ
【レンジブログ33】プライベートフィリピン女性との深夜デート。マラテのディスコ EXKLUSIVE へ

 

 

【レンジブログ39】バクララン Baclaran に到着、教会やマーケットを観光

 

行き先が決まり、ボブが車を発車させようとする。すると、先ほどの駐車サポートサービスの男性が再び現れた。

 

バンバンバンと車のバックガラスを叩いて、ボブにハンドルの向きを伝える。ボブはおそらく熟練の運転者。そのようなサービスは本来必要ないはず。それでもボブは彼に笑顔でチップを渡していた。去り際には二人とも親指を立てて挨拶していた。

 


[ボブの車内からの写真。マニラシティでは、主要な道路は昼間でも渋滞に捕まる。]

 

バクラランへ向かうまでは、そこから迂回しベイウェイ Roxas Boulevardに入る。ここも日曜の昼間ともあり、大渋滞だった。このころはまだ、道路周辺には物乞いやホームレスの姿が多かった。また、幹線道路上の渋滞している車列の間を縫うように、お土産物(ぬいぐるみや工芸品など)、飲料水や軽食を歩き売りしている人々も多かった。

 

私達の車にもそれら物売りや物乞いの人達が絶えず窓を覗き込んで来る。この光景にはもう慣れたが、初めてマニラを訪れた時には少し驚いた。発展しきった街だと思っていたからだ。しかし、実際には富裕層ばかりにお金が集まり、貧しい人は貧しいまま。近年はかなり改善されているようだが、それでもかなり心が痛む光景を目にすることもあった。

 


[マニラ市内 路上で物売りをしていた少年 チップを渡すと素敵な笑顔になった。]

 

バクラランに車が到着したようである。大通りに面したスペースではたくさんの人々が歩いていた。また、日よけのアンブレラを屋根にした省スペース商店がカラフルに隙間なく並んでいた。

 

おおー、東南アジアのTV番組でイメージする通りの風景だ。しかし、あまり外国人の姿は見かけない。地元の人が多いのだろうか。

 

私たちは、バクララン教会の前で車を降りた。ボブは我々の観光が済むまで付近で車を旋回させながら待機しているとのこと。

 

教会の敷地内へと入っていく。この日は日曜日、たくさんの礼拝者の姿で溢れていた。

 


[バクララン教会の正面]

 

教会の建物内に入る。パーリーが少しだけお祈りをしたいらしい。パーリーのみ教会の奥へと消えていった。

 

田原さんと私は、すぐに建物から外に出て、近くのマリア像のあるスペースで彼女を待った。そこの柵にはたくさんの南京錠のような鍵がかけられており、おそらく何かしら願い事を込めているのであろう。日本の絵馬のような願掛けだろうか。また、水辺が設けられており、そこにはコインがたくさん投げ込まれていた。お賽銭のようなものだろう。

 

私はその付近でうろうろしながら、電波が良さそうなところを探す。何度かwifiルーターに接続し、マリーから連絡が来ていないかメッセージを確認する。しかし、来ていない。落ち着かない気持ちはまだ続く。

 

しばらくすると、パーリーが戻って来た。そして、田原さんと何か話している。おそらく私を気遣ってくれているようだった。

 

田原「レンジさん、マーケットの方に行ってみたい?」

 

私「はい、色々見てみたいです。」

 

私は教会よりも、マーケットや危険な香りがする方に興味があった。マリーの事が頭から離れなかったので、その方が気も紛れると思った。

 

三人で教会の敷地外に出る。

 

通りには多くの露店と買い物客でごった返していた。私達は駅がある方へと歩いて行った。

 


[バクラランのマーケットを駅方面に歩いて行く]

 

様々な露店が立ち並んでいた。教会の近くという事で、マリア様のレプリカ像などキリスト教に関するグッズなどを取り扱っている店が目立った。また、フルーツなどの食料品店や衣料品を売っている店も多い印象だった。たまに値札をチェックして見るが、確かに安い。観光客だと悟られると値段は吊り上げられるらしいが。この時は特に欲しいものはなかったので、皆フラフラと歩きながら観光した。

 


[線路高架橋の下にも多くの商店が並び買い物客で賑わっていた。]

 

駅周辺に近づくとまた一気にローカルな雰囲気が広がった。まさに東南アジアのマーケットと言う印象で、私のような日本人観光客にはテンションが上がる光景だった。歩いている人々はほとんどが現地のフィリピン人のようだった。日本人やその他観光客のような姿はポロポロと見かける程度だった。

 

田原「ねー、雰囲気いいでしょうここ。俺も好きなんだよね!」

 

私「そうですね、現地にやって来たと言う感じで良いですね!」

 

パーリー「人いっぱいだから、気を付けて。ドロボウもいっぱい。」

 

このバクラランはまだ空港が近いという事もあり、ローカル感を残しつつも観光地化が進んでおり、比較的安全だという。ただし、マニラ中心を少しでも外れると、日本人観光客の姿は一気に減り、もっとさらに怪しく危険なマーケットがたくさんあると言う。

 


[現地のローカルモール マニラにはこのようなモールが至る所にある]

 

また、駅の下には今度は現地のモールが併設されており、何処が正規の入り口か分からなかったが、気づけば入店していた。モール内はさらに人口密度が上がり、通路自体も狭いため移動にも一苦労だった。バクラランというところは、どこも人で溢れており非常に活気のある場所であることはよくわかった。

 

田原「どう?そろそろいいかな? ゲホッゲホッ…」

 

私「そうですね、何となく雰囲気は分かりました。田原さん、体調大丈夫ですか?」

 

田原さんは大丈夫だと言うが、かなり咳き込んでいるのが気になった。体調がやはり悪そうだった。




パーリーがボブと連絡を取り扱っているようで、私達はしばらく大通りに出て彼の配車を待つ事にした。

 

田原「レンジさん、何だか心ここにあらずって感じだけど、大丈夫? 例の彼女のこと? ゲホッ」

 

私「そうですねー。正直、とても気になってます。」

 

田原「まー、そのうち連絡あるでしょ。気楽に待ってみたら、ここはフィリピンだしね。ははっ!」

 

しばらくすると、ボブの車が現れた。私達は車に乗り込む。気付けば、午後四時頃だった。もうすぐ夕方か… マニラの夜は本当にすぐやってくる。私達はバクラランを後にした。

 

ボブの車が発車しベイウェイを北上するが、ここからが大変な渋滞だった。クラクションの応酬と車線の取り合い。乱暴な運転をしない限りは前にも進めない。道路上は戦場のようだった。なぜ交通事故を見かけないのか不思議なほど。

 

私はマニラでの残り時間が気になっていた。

 

明日は帰国の日、ホテルをチェックアウトして、昼には空港へ向かわなければならない。

 

 

[次回タイトル] フィリピーナから待望のメッセージ来た?ロビンソンモールにて。

[次回あらすじ]
バクラランからマラテに戻る。再びロビンソンモールへ向かう。ここでようやくフィリピーナのマリーからメッセージが?

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レンジ
オノケンと同じ会社の先輩であったレンジ。数年前からマニラを訪れるようになり、やがて現地法人を持つまでに。趣味は海外サッカーTV観戦。 実体験に基づいたフィリピンにおけるマニラの闇、貧困と格差、現地ビジネスなどオノケンとは違う視点の記事をアップしていきたいと思います。

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