オノケンブログ第一話
エピローグ
「転落と後悔」
見たこともない出血量。
頭は真っ赤に染まっていた。
救急車、一体いつ到着するのだ。
遅いっ!
まだ5分もたっていなかったが、時の進みが遅すぎる。
私の腕の中にいる彼に、意識が戻る様子はない。
声を掛けること以外、何も出来なかった。
「レンジさん、大丈夫です! もうすぐ救急車が来ますから、もう少し耐えてください!」
大声に応じることはなく、彼の出血だけが温かい。
五感が狂う。
常夏の国にいるはずが、厳冬の訪れのような寒気を感じた。
彼の下がっていく体温。青白くなっていく肌の色。
なぜこうなった?
刺された?
いや、撃たれたのか?
くそっ、負傷の瞬間だけ目を外していた。
何処かで私たちの行動は阻止することができたはず。
どうして俺の人生は狂った?
いつから狂った?
くそっ、くそっ、くそっ!
回想している場合ではない。彼の脈を見失ってしまった。
生の色が消えていく。もうただの人形のようだった。
人の死に立ち会ったことなどない。
しかし、
“レンジさんはもうすぐ死ぬ。”
それだけは分かった。
こんなことになるのなら、全てを断るべきだった。
クレイジーマニラのブログ記事は、小説風に続けて展開します。実際の旅行や取材を元に記述していますが、登場人物の名前等は仮名です。
[オノケンブログ第二話]
終わりの始まり。フィリピン、マニラを知る。
時を経て再度オノケンさんのブログ拝見させて頂いて楽しませて頂いております。先ずはお時間見つけて是非マニラにお越し下さい!
・マラテ(マカティも)ですが、コロナ前と比べるとずいぶん様変わりしております。
小箱のクローズ、韓国&中国系KTVの台頭で群雄割拠の様相です。恐らく日系のKTVは今後厳しいと思います。
・登場人物のリリーちゃんの写真がどう見ても僕の知っている子の写真です笑(Grand yokoという共通点も)