[オノケンブログ前回のあらすじ]
マラテの人気KTVヴォーグの前で悲劇が起こります。ここのママはとんでもなく良いキャラクターをしているので、一度は行ってほしい店ではあるんですが、気に入られ過ぎると大変なことになります。
地獄の舐め回し!!人気KTVのママたちの襲撃で始まる不幸な出来事
オノケンブログを最初から(序章)読んで頂けると幸いですm(__)m
私がレンジと出会う前、レンジがどのような経験をフィリピンでしてきたのか、私がマニラに通うようになる以前について書かれていますので、レンジの章を読むことでよりクレマニを奥深くお楽しみいただけると思います。
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ
[オカマの怨念が首に宿り窮地に陥る。思わぬ助っ人の登場でV字回復か?]
ほんの短時間であったものの、地獄のような時間を過ごした。
無駄な時間を過ごしてしまったものだ。
早く自分が行く店を決めなければ。
フォーエバーラブがだめということになると、やはりファーストラインか...
この1カ月間、マヤとは非常に良い感じでメッセージのやり取りをすることができた。
そのマヤの変化に、私はこの旅でマヤから良い返事を聞ける確信に近い物があった。
マヤはもう出勤していることは確認できているため、この時間を使ってファーストラインに行くことにした。
店に到着し、マヤを指名した。
開店したばかりの店内には私ともう一人ベテランチックな日本人だけである。
ほどなくしてマヤが登場した。
いつもに比べて少し恥ずかしそうな表情を見せるマヤ。
完全にきた。
きっと良い返事を聞ける。
焦る気持ちを抑え、マヤとの会話を開始した。
会話の感じもやはり今までと違う。
告白をしたことで、マヤは完全に私のことを男と意識しているのである。
自分の時代の到来を感じた。
しかし、その時代はマヤの一言で一瞬にして終わりを迎えることとなる。
―――首にキスマークある。
・・・ん?
・・・あ!!!
・・・死んだ!!!!!
アースラだ。
あれだけ濃く化粧をして私の首筋にキスをするどころか、舐めまわしてきたのだ。
どんなキスマークがついているかはわからないものの、この薄暗い店内で見つけられてしまうほどである。
それはもう立派なキスマークなのだろう。
首筋に口紅跡が残るなんてことをケアした経験などなく、アースラの怨念が首に残っているなんて完全に思惑の外にあったことだ。
急転落下に頭が完全に真っ白になる。
先ほどまでと打って変わって、マヤの表情もみるみる失っていく。
―――ここに来る途中にオカマに絡まれて、強引に首にキスされた
嘘偽りのないことであるが、素直にそれを信じられるかどうかと言われると難しい話であろう。
元々、日本人はフィリピーナから“パルパロ”であると思われている。
聡い子ほどその疑念はしっかりと持っており、常に疑われていると思ってよいだろう。
マヤもそういった疑念はかなり持っている方で、私はその疑念を少しずつ時間をかけて晴らしていって今日までたどり着いた。
ようやく見えたゴール目前に私が踏んだところは
“ふりだしに戻る”
であった。
マヤは完全に私に背を向けた。
びっくりするほどに怒っている様子だ。
ただ、こうも考えることはできる。
もしマヤが私のことを何とも思っていなければ、ここまでわかりやすく怒るだろうか?
好意があるからこそ怒るのではないのだろうか?
そうだ、間違いない。
やった!!マヤは俺に好意があるんだ。
・・・いや、しかしそれは少し前までの話である。
好意があったにしても、この窮地を乗り越えることができなければ意味がない。
むしろ好意を持たれていたにもかかわらず、そんなイージーミスひとつですべてがご破算になってしまったら、私の人生の大きな悔いとして残ってしまうではないか。
その後数十分もの間、私は必死に説明した。
しかし、“オカマに絡まれて、必死に抵抗するも首に濃厚なキスをされてしまった”というなんとも内容がなく、しょうもないことなので、同じことを何度も言う事しかできなかった。
私は必死に弁明をしていたため全く気が付かなかったが、いつもまにか店内はお客さんが増えていた。
その中の一人はマヤを指名したようで、マヤは席を離れて行った。
がっくりと肩を落とす私...
マヤの代わりに来たヘルプの子の相手をする気にもなれず、私はぐったりとソファに身を預けていた。
ヘルプ「お疲れですか?」
――放っておいてほしいんだけどな...
私「まぁ...いろいろあってね」
ヘルプ「そうですか...」
私「まぁ、ゆっくりしてよ。リラックスしていいよ。なんならスマホ触っててもいいし」
ヘルプ「ははは...」
私「・・・ごめんねぇ、さっきマヤといろいろあったばかりでテンションが低いのよ」
ヘルプ「・・・マヤのことが好きですか?」
私「まぁね。だから何度も店に来ていたんだけど、ちょっとマヤを怒らせてしまってね」
ヘルプ「問題?なんですか?マヤに関することなら力になれます。私はマヤとはルームメイトで、かなり仲がいいんです」
思わぬフィリピーナがヘルプについてくれたものである。
私は今迄に起こったこと、あらぬ疑いをかけられてはいるものの、マヤを納得させるだけの語力がないことを一生懸命に説明した。
ヘルプ「なるほど。それは大変でしたね。私に任せてください。私が説明します。彼女はきっと許してくれるはずです」
私「あなたは...神様ですか?いや、女神様ですか?」
思わぬ味方に少しほっとする私。
そしてそれから10分後、マヤが席に戻ってきた。
通常であればヘルプと入れ替わりになるのだが、ヘルプの子も私の席に残り、タガログ語でマヤに何やら説明をしている。
後に知ったことだが、このヘルプの子はマヤの少し前にここで仕事を始め、公私ともに色んなことをマヤに教えてあげた、いわばお姉さん的な存在だそうだ。
これより少し後、この時のヘルプの子とあんなことになろうとは、この時は知る由もないのであった。
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フィリピンに行った事の無い人がこのお話を読んでも、ほんとかなー?どんな所だ?くらいでしょう。でもあの街に脳みそが犯されると、オカマに絡まれるケンさんの姿が目に浮かびます。そんな光景もあの街を歩いているとまったく不思議な光景に見えないのがマラテの街ですよね。
確かに日本じゃありえないですものね笑
私もガッツリ脳みそ犯されているようです笑
初めまして。
面白くて全部一気読みしちゃいましたw
そして来月の10日にフィリピンに行くことを決め、チケット予約しました!
ちょっと怖いけど、オラわくわくしてきたぞ!
Mさん
はじめまして!
初フィリピンのお助けになればと思います!
Mさんの周りの方にもぜひクレマニをお勧めしていただければと思います!