フィリピーナの無情な一言。労力をすべて無と化すドラクエの呪文

[フィリピーナの無情な一言。労力をすべて無と化すドラクエの呪文]

レンジさんと私、愛知よりある地方まで新幹線で出張に来た。

もう一度言うが、新幹線で来たのだ。

それをブスがドライブ行きたいという要望に応え、わざわざレンタカーを借りたレンジさん。

アルファードだ。1日借りるのにもそれなりの値段がかかることだろう。

しかし、べスの口からでたのは“近くのカラオケ屋でいい”という無情すぎる一言。

レンジ「えっ…ドライブは？」

べス「あー…どっちでも。でも私たちこの辺の道分からない。レンジはわかる？」

この女はアホなのか？わかるわけがない。

私たちがこの辺の人間ではないことは知っているだろうに。

冗談はそのメッシュから見えるたるんだ腹だけにしておけ。

レンジ「うん、わかるよ。○○とかどうかな？」

まじか、知ってるんかい。

まさかこの人、こういう事態も想定して下調べしてるのか？

べス「そうなんだ。どこ？」

レンジ「ここから1時間くらいかかるけど、人気の動物園があるみたいだよ」

このくそ寒いなか、動物園というチョイスよ。

他に候補はなかったのだろうか。

べス「えー、だって私たち19時に帰ってこないといけないし…1時間はきついよ。動物園に興味ないし…やっぱりカラオケでいいよ。お腹すいたし」

このくそアマ…言っていることは本音なのだろうが、本音と建て前という言葉を知らないのか？道徳教育はフィリピンにはないのか！？

レンジさんがわざわざレンタカー借りて、観光スポットの下調べまでしてくれているのに、その労力を一瞬にして消し去るとは…まさにいてつくはどうだ。

レンジさん、ここはがつんと言うべきだ！！

レンジ「ＯＫＯＫ！！じゃあカラオケいこうか！！」

・・・だろうね。それこそレンジさん。

わざわざレンタカーを借りて、女の子を乗せた距離、200ｍほど。

悲しい…なんて不憫な男なんだレンジさん。さすがに同情する。

しかもこの辺は繁華街。駐車場代もバカにならない。

カラオケ屋の駐車場なども併設されていない。

駐車所に着いた。

レンジ「ケンさん。俺飲んでいい？飲みたい気分なんだけど」

私「どうぞどうぞお察しします。じゃあ僕は今日はハンドルキーパーになりますね」

レンジ「いや、ケンさんも飲んでいいよ。俺だけ飲んでもつまらないし。帰りは代行を頼もう。ただ、カラオケの時は我慢してもらっていい？カラオケの後の運転を任せたくて。ホテルに忘れ物したから送ってもらいたいんだけど」

私「それは全然大丈夫ですが、レンタカーの保険とかは大丈夫ですか？」

レンジ「うん、それも想定内」

私「準備ええなぁおい」

そうしてカラオケ店に入った私たち。

ここでレンジさんが大惨事を起こすことは、この時は知る術もなかった。

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