”エロいフィリピンパブ”キャッチのパワーワードに釣られて入った店は…

[3件目ポット目線]

２軒で既に６時間以上を過ごしてしまったクレマニ３人組だが

レンジの次いってみよー！の掛け声に乗って、３軒目を探す事になった。

私クラスになるとキャッチもほぼ顔見知りである。

どの店に誰が移動したのか、新しい若い子が入店したのかという情報は

キャッチからいとも簡単に入手出来るのである。

そして、あるキャッチが言った。

キャッチ「エロい子入ったよ。」

ん？若い子じゃない？可愛い子じゃない？　エロい子？

クレイジー３兄弟の足が止まる。

日本の条例ではキャッチ行為は禁止とされているのだろうが、

ここは日本であって日本でないような治外法権の場所である。

正直歩いているだけで１０秒に１回、いや

下手したら５秒に１回キャッチが声をかけてくる。

その全てを相手にしていたら進めないので、

ほとんどのキャッチはスルーするのだが、

そのエロい子というキーワードで私たちの足が止まった。

ポット「エロいのか？」

キャッチ「エロいよークヤー」

ポット「案内せんかい！！」

こうして３名はエロい店に行く事になった。

そして入ると・・

そう、分かっていた。どうせ普通の店なんだよ。

水着の女の子が出てくるとか、イベントでもない限りありえないんだ。

分かっていた、分かっていて入ったんだ。

ごくごく普通のフィリピンパブに案内されたエロ３兄弟は

席に着きお酒を頼む・・・ん？お酒？

オノケン「コーラください！！０カロリー、０アルコールのやつね！！」

お・・・オ・・・オノケン・・・・

前回の店でもただのコーラであろう飲み物をコークハイだと偽っていたオノケンがここにきて包み隠すことなくコーラを注文した。

ポット「そうか、そういうことか」

オノケン「違うんです。ちょっとした休憩です。ハブアブレイクです」

ポット「へぇ～～～～～」

オノケン「休憩したらまた復活するので！！」

うむ。そういうことなら許す！！

としたが、それから先、少なくとも私は彼がコーラ以外の飲み物を飲んでいるところを見ていない。

ポット「それより、オノケン、レンジのコソっと支払うの何とかならんの？」

オノケン「あの人毎回知らないうちに全部払ってるんですよ。」

ポット「伝票も届かないうちに処理されるのはなかなか手強いな」

オノケン「ポットさん！気にせず飲みましょうよ！コーラでおっぱい祭りだー！！」

ダメだ・・・この男と話してもまるで打開策が見つからない。

ポット「レンジさんマジ財布出すのやめて貰っていいですか？」

レンジ「気にしないでください」

ポット「気にしくて済むタイプじゃないから、こういう事になってるんですよ」

レンジ「そんな事よりポットさん、ケンさんがコーラ飲んでますよ！」

ポット「ちょっと休憩だって。少し休憩したらまたがんばるんだって」

レンジ「ケンさん、いつも終盤サボるんで注意してくださいね。彼ほど話術に長けたゴリラも珍しいので騙されないようにしてください」

・・・・・

何を注意すればいいのだろうか・・・

そして何故、オノケンが終盤サボることを私にチクるのか・・・

チームワークがあるようでない・・・これがクレマニか・・・

３軒目は全くエロくなく、私の感想はクソつまらない。であった。

おそらくレンジ、オノケンも同様の感想だったはずである。

前回の店での疲労もあり、この店では少し眠くなっていた。というより、気が付かないうちにずいぶんと長いまばたきをしていたかもしれない。

レンジも半分は元気だったが、後半部分は頭から魂のようなものが出入りしているところを見かけた。

ここはワンセットで店を出た。

楽しいと酔いを忘れて飲んでしまうのだが、

つまらないと自分が酔っているのを自覚してしまったりする。

私達はこのお店のおかげで自分達が酔っている事を知ってしまった。

しかし、私達はクレイジーマニラのライターである。

酔いに負けてなるものか！と限界を超えたステージに突入するのであった。