名古屋駅についた。

 

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今もレンジさんは何かを話し続けている。

私には3歳と5歳の甥っ子がいるが、5歳どころか、3歳の甥っ子の方がよっぽど言っていることが理解できる。

 

めんどくさい客と思われたのだろう、新幹線の改札口からえらく遠いところに降ろされたため、歩いて向かう。

改札口に向かうまでに少し酔いが醒めてきたのか、レンジさんが少しずつ何を言っているかわかるようになってきた。

 

(かなり)要約すると、せっかく久しぶりに名古屋に来たんだから、世界の山ちゃんを食べて帰ろうと言っている。

 

世界の山ちゃんなら、レンジさんが現在住む東京にもある。なぜわざわざこんな二日酔いが激しい時に3歳児レベルの言葉しか話せないおっさんを連れて歩かなければならないのか。

 

そんな私の考えをよそに、レンジさんはタクシーを捕まえた。

しんどい...体調が悪いので、とっとと帰って家で休みたい。

加えて、こんな体調でなぜ手羽先を食べないといけないのか。豚め。

 

 

タクシーの運ちゃん「この辺の世界の山ちゃんは夜のみ営業だし、あんなチェーン店よりよっぽどおいしい手羽先の店を知ってるからそこに連れて行ってあげるよ」

 

タクシーの運ちゃんは本当に地元の良い店を知っている。

大した食欲もないが、タクシーの運ちゃんおすすめのうまい手羽先なら食べてみたいと期待は膨らんだ。

10分もしないうちに到着。

 

が...休業日...

 

振り返るともうタクシーはいない。

 

私「どうします?」

レンジ「やってる」

 

私「思いっきり休業中ってなってるし、電気もついてませんし、やっているわけないでしょ」

レンジ「やってる。ワカル」

 

休業の看板、電気ついていない、よく見ると、机の上にイスをあげているのが見える。

この状況でなぜやっている希望が消えないのか。

面倒なことになっては困るので、ドアを叩くレンジさんを10mほど離れた場所から見守る。

 

当たり前だが、店から反応があるわけもなく、レンジさんは戻ってきた。

せっかく来たのだからと、その店の隣にあった和食屋に入店した。

 

言葉はそれなりにでてくるようになってきたものの、依然脈絡がない会話ばかりで、レンジさんと会話するのも疲れてきた私は、黙ってメニューを見ていた。

 

いやぁ、昨日はJOKG(&$本当に)%#だったね。

なごy‘&hkdぅyだったぬぇ

でm、けんsn飲んだ‘“

 

文字化けしているわけではない。本当に基本こんな感じの話し言葉なのだ。

ブログに載せるという便宜上、そうだったんだろうなと予測して会話文をきちんとした言葉で表現しているに過ぎない。

 

店員さんがやってきた。

 

レンジ「俺、全部」

私「は?」

 

レンジ「おすsm定食全部」

私「おすすめ定食全部?3つありますよ?僕の分も含んでます?」

 

レンジ「全部、おreの」

私「3つも?食えんでしょう」

レンジ「くu.だいじょうb」

 

店員さんも困っている。

それはそうだ。定食を3つも一人で食べる客なんて、普通和食屋なんかに行かない。

何度も無理だろうと言ったが、食べると言って聞かない3歳児に、最終的にはこちらが折れる形で注文することになった。

 

食事を待つ間、食べ始めてからもずっと3歳児は謎語をしゃべっていた。それだけならまだよかったのだが、声がやたらでかいため、周りの客から変な目で見られて居心地の悪さは言葉にできない程だ。

3つの定食を前にして、食べながら何回も箸を置き、話し始める3歳児に

 

“はいはい、とりあえず目の前のものをとっとと食べましょうね”

 

何度も何度も何度も繰り返し伝えながら食べさせた。

結局レンジさんは1時間くらいかけ、定食3つを食べきった。

会計を終えて店の外に出てくると、

 

“名古屋に来たんだから、やっぱり手羽先は食べないと”

 

と、今しがた3つの定食を食べたばかりの3歳児が頭のおかしいことを言っていたので

 

“はいはい、また来週にでも来た時にでも食べましょうね”

 

と言って納得させた。

ここから名古屋駅までは、駅前の渋滞を考えると歩いた方が早い。とタクシーの運ちゃんが言っていたように、私たちは歩いて名古屋駅まで向かうことにした。

 

3歳児育児に疲れ果てた私は、レンジさんの少し前を歩き、数十メートル毎に後ろを振り返りながら、ちゃんとついてきているか確認しながら名古屋駅に向かった。

駅まであと50mほど。うつむき加減の3歳児はちゃんとついてきている。

 

そして駅に到着。

あとは帰りの新幹線の切符を買って帰るだけ。

 

振り返ると...やつがいない...

 

入り口のところで待つことにした。

 

・・・

 




 

・・・

 

はぐれたな。

 

いつまで待ってもレンジさんは駅構内に入ってこない。

 

LINEするも、既読すらつかない。

 

10回以上は電話したが、反応なし。

 

完全に迷子になりやがったあの3歳児。

 

これだけ広く、ごちゃごちゃと人が多い駅構内で、LINEや電話なしで会えるわけがない。

デパートじゃあるまいし、迷子のお知らせなんて構内に流せるわけがないし、仮にできたとして、アラフォーポッチャリの迷子のお知らせをサービスカウンター的なところでお願いするなんてただの生き地獄羞恥プレー。

 

とりあえず、お土産購入で20分ほど。

そして、ただ待つこと30分。

依然として何の反応も見せないため、疲労の限界だった私は、一人で帰ることにした。

 

新幹線の中では死んだように眠り、ようやく家路につくことが出来た。

私が家に着いたあたりでようやくレンジさんからメッセージ。

 

 

着いたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・博多に

 

 

私「アホですね」

 

 

あとがき

クレマニオフ会 in 名古屋 お読みいただきありがとうございました。

いやぁ、アホですよねレンジさん。

私とはぐれた後、私のことを気にすることもなく、一人で新幹線に乗車。それがまさかの東京行ではなく、反対の博多行。その時点でだいぶ頭おかしいですが、疲労困憊と睡眠不足で終点の博多までしっかり睡眠。

 

到着後、清掃員かなんかの人に起こされたそうです。

で、急いで新幹線を降りると、博多駅の文字ですからね。

絶望もええとこでしょう。酔いもぶっ飛んだことでしょう。

それからレンジさんは、きちんと料金を支払って東京に戻ったようです。

 

そこでさらに爆睡して、今度は車庫くらいまで寝てたら勇者だったんですけどね。

残念ながら普通に辿り着きやがったようです。

最後に、この名古屋オフ会を終えて一言。

 

“もう当分の間は、お酒も名古屋も大丈夫です”

 

 

さて、予告通り、次回からオノケンの章を完結に向けて話を進めたいと思います。

それ自体は1週間程度で終わりを迎えますが、その後ポットさんにバトンタッチして、ポットの章を進めていきます。

 

まだ、私自身全貌を見てはいませんが、春ごろ、長い場合、GWあたりまで続きそうとのことです。

そのころにはきっと旅行も行けるようになっていることでしょうから、うまくオノケン&レンジの章の再スタートにつなげることが出来れば最高のシナリオだなと思っています。

 

引き続き、私たちの生き恥さらしにお付き合いいただければと思います。

それでは久しぶりに例のやつ言います。

 

みなさんに幸あれ!!

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オノケン
オノケンは日本で働く普通の30代サラリーマン。先輩レンジの誘いから、マニラ旅行へ。それ以来、マニラに通うように。趣味はフィットネスで筋肉こそ正義だと思っている。海外旅行はリアルドラクエのため筋トレでレベル上げをしている。 オノケンブログでは、マニラ旅行記やフィリピーナとの恋愛をメインに、英会話の上達方法などを記事としてアップしていきます。

12 コメント

  1. 連載、お疲れ様でした🎉🥰
    たいへん面白かったです🤣👍
    このようなノリではないでしょうけど、オノケンさんのブログもポットさんのブログも楽しみです😊👍
    ブログ更新している間にフィリピンに行けるようになっていたらベストですね🤩

  2. お疲れさまです。
    今年初めて覗きに来たら、オフ会編が連載されていて一気読みしました。
    まさにクレイジーですね~(@@)

    オノケンさんのブログ、ハナちゃんとの話の続きでしたっけ?
    楽しみに待っていました。
    ポットさんのブログも楽しみにしています。

    • ありがとうございます!
      2年経ったのに、ハナという名前を覚えていただいているなんて…正直、仮名なので、私は忘れていました笑

    • 555さん、お久しぶりです!
      ポット第二章、会心の内容になってます!
      鴨からの成長、ご期待下さいっっっ

  3. レンジさんwwww マジでぶっ飛んでるねwwwww
    俺も苦労したけど、オノケンも大変だったねwww
    お疲れ様でしたwwwww

    • 本当に大変でした!
      彼にとっては、フィリピンの最終日も浴びるほど酒を飲み、帰りの飛行機を寝過ごすような人なので、新幹線の乗り間違いなんて大したことではありません。

  4. イリュージョンが起きたね。ビビった。いやー、ビビった。全てに。私は二度と飲みに出ません。断酒を誓います。皆さん、さようなら。そしてこんばんは。

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