出鼻をくじかれる！！初日から大きな予定変更を余儀なくされる

本題に入る前に最近変化があったフィリピン事情について少しトピックスを挟みます。

以前のフィリピンであれば、グローブでもスマートでもSIMの取り扱いがある店に行き、番号付きのシムが欲しいといえばすぐに手に入っていた。
かくいう私も、マラテのロビンソン3階のフードコートの横にあるスマホとかを取り扱う店が並ぶところで簡単に購入できた。
データ通信量やら込みで1000ペソはしなかったはず。
かなり便利なものだった。

その便利さを利用して悪いことに利用しようとする輩もいる。
何年か前にオレオレ詐欺の集団や、最近だと、あの海賊王になりたいと叫ぶ麦わら帽子を被ったゴムの人と同じ名前の人を中心とした犯罪集団も個人情報など必要のないフィリピンのSIMはさぞ扱いやすかったことだろう。

そういった現状を憂いていてかは知らないが、現在フィリピンではSIMを持つには個人情報が必要になったとのこと。
聞くところによると、例えば本人確認されるなど、虚偽の情報を申請したところで罰せられるようなところまで現在はいっていないようなので、私レベルでも1人で入手はできるんだろうが、やはり少し心細い。

今回フィリピンに1人で赴くことに大して抵抗があった理由の一つがこのSIM問題だ。
そのため、コージさんには事前に市SIMを用意してもらっていたので、これだけでもかなり私にとって助けになった。

それでは本題に入ります。
マニラ空港に到着して、コージさんからSIMを受け取りスマホに入れた。電波を拾ったところでハナからのメッセージ

「明日から日本に行くことになりました」

からのスタートです。

「明日から日本に行くことになりました」

遡ること３ヶ月ほど前。

ハナは以前から日本のフィリピンパブで働くことを夢見ていた。
何度かオーディションを受けたり、受けようとしていた所でコロナ突入したりと、なかなか決まらなかったが、３ヶ月ほど前に日本で働くオーディションに受かったと連絡があった。
しかし、その時はいつ働くのか、どこで働くのかさえ不明だった。

それからさらに2ヶ月ほど経ったころ、ハナから“３月から６ヶ月間、福島で働くことが決まりました”と連絡がきた。
今私が住んでいるのは関西圏。

“いや、福島とか、ワンチャンフィリピンに行くよりも時間もお金もかかるかもやん。ま、いっか。次の旅は２月の終わり。当分凸凹できないだろうから、次の旅でやり尽くしてしまえば問題なし“

と思っていた。
それが嘘だろおい、急に明日日本に行くなんて聞いてねーぞ。
急いでメッセージを送る。

「え、明日！？いや、俺聞いてないよ。いつ知ったのそんなこと」
「私も昼ぐらいに知ったの」

嘘だろおい。エージェントがよっぽどアホなのか？行き先は国外だぞおい。

普通に考えて遅くとも１ヶ月前には決まっていた話のはず。それを前日の昼過ぎにいうって、ランチの約束かなんかだと思っているのか。軽すぎる。しかも日本はまだ冬。福島なんて寒い地域だ。南国のフィリピン人には十分な用意時間を与えてやるのが普通だろうに。
よくフィリピンスタイルなどという言葉は耳にするが、流石にこれはフィリピン人も驚きの展開ではないだろうか。

「明日のいつ？」
「朝8時に空港に集合って言われた」

しかも朝8時集合っていうね。やばすぎるだろそのエージェント。

…おい待てよ。ってことはハナを抱こうにも、猶予は今晩のみ！？
ワッタッファック。
しかも俺、初日はサナの日にするために、ハナには明日着くように言ってしまってるやん…
詰んだ…

いや…

待てよ…？

この数日は私自身、フィリピン旅行の休暇分を死ぬ気で働いたため、今週に

“○○日に会えるね❤️”
みたいな直前予告メッセージはしていない。むしろ、最後に自分の予定をハナに伝えたのは１０日ほど前だ。

これなら何とか誤魔化せる。
ワンチャン、ハナも私の日程を忘れているかもしれない。

「まじかよ。そんな直前で伝えられるものなの？今俺はフィリピンに着いたところ。今日だけでも一緒にいられるね」
「え、到着明日じゃなかったの！？」

ちっ、流石に覚えていたか。
だが、大丈夫。

「え、今日だよ？」
「明日だと思ってた」

「あれ？日程をミスって送っちゃったかな。まぁ、そんなことはどうでもいいじゃん。ハナが日本に行く最後の日、出来るだけ一緒にいようよ（そして抱き納めさせてくれ）」
「わかった。でも準備を先にしないといけないから、会える時間の目処が立ったら連絡する」

「わかった。出来るだけ急いで欲しい（そして抱き納めさせてくれ）。私はあなたに会うためだけにフィリピンに来た（大嘘)」
「わかった。会えないと思ったから、会えそうで私も嬉しい」

これは初日から大幅な予定の変更が必要だな…