フィリピーナ婚約者の詐欺臭漂う絶妙な価格設定のお金の無心

グフッ。頭が痛い。

最悪に目覚めだ。
昨日は流石に飲みすぎた。
日本では飲み会以外では全くと言っていいほどお酒を飲まないため、完全に体がアルコールに弱くなっている。

さて、明日は朝６時にはホテルを出ないといけないので、実質今日が最終日。
少し早めに夜遊びも終えて仮眠をとったり帰りの準備をしたりしていたらもう午前１時にはホテルに戻りたいところだなぁ。
もうすでに少しセンチメンタル。

夜までは特に用はないので、昼は串まさの味噌汁に癒され、馴染みの財布鞄屋で財布やらパンツやら購入したり、ロビンソンで徘徊したりした。
ロビンソンってなんでこんなにワクワクするんだろう。
今度ゴープロかなんかつけてロビンソン徘徊動画を日本で落ち込んだ時に見るように撮影しようかしら。

１８時にダイスケさんとは合流し、飯だけ行くことにしている。
そのあとコージさんと飲みに行く予定だ。

ダイスケさんとはシェラトンの向かいのビルの一角にある一期一会というお寿司屋さんで集合した。
一期一会はTwitterで店主をしている方のツイートを見かけ、この旅で一度伺ってみたかったのだ。

ダイスケさんとの話が始まるとそのまま本線に乗っかりそうなので、先にお店のレポを。

店の雰囲気は落ち着いていて、日本人はホッとできる空間だ。

日本人店主さんが不在中は出せない料理（生もの系を中心に)が多いため、そこは注意。
私は座ってからあれやこれや注文しようとして、「それもこれもあれもそれも店長いないと無理です」と言われて、一回店を出た。

一回座ってしまうと後で来るってスタッフさんに伝えたとしてもやはり少し気まずい。生もの系を食べることを目的として行く場合は、店主さんがいるかどうか入店時に確認した方がいい。

いくつか注文したが、個人的に好きだったのは手羽先と生レバ。

生レバ目当てで行ったようなものなので、食べることができただけで満足だったが、味も普通に日本クオリティ。美味しかった。ブリンプリンだし、このタレを発見した人はノーベル賞をあげていいほどの功績だ。

そして、手羽先。甘辛という日本人ならその言葉を目にするだけでテンション上がる味付けは、お酒のお供にほぼ最強の類い。

写真手前のワサビ巻きも良かった。良いワサビを使っているのだろう、程よい辛さだ。

人気があるお店のようで、私たちがいた１時間の間はほぼ満席状態だった。
お酒を飲みながら落ち着いて話をするのにはかなり適したお店。
コロナ禍前は、ブルーバナナの近くにあるケンタという居酒屋が好きで良く行ったが、すでに他の店に代わっていたので、今度はここに通うかもしれない。

さて、ダイスケさんは少し遅れてきた。
忙しい様子だったが、例の件を色々伺わないと、帰国するにしきれない。
ゴリ押しで少しの時間を空けてもらったのである。

適当にダイスケさんの仕事トークで場を慣らしたあと、本題に入る。

「いやぁ、それにしてもダイスケさんが婚約とはめでたいニュースですね。私も自分のことのように嬉しいです」
「ありがとうございます」

「そういえば彼女はまだ真理子で働いてるんですか？」
「はい、まだ働いていますよ」

おい、話が違うじゃねーか。

「そうなんですね。今でもちょくちょく行っているんですか？」
「いや、もう何ヶ月も行ってないですね。彼女が来なくていいって言うもんで」

ははーん、そう言うことね。

「なるほど。結婚した後は仕事続けるんですか？」
「いや、もう辞めます。彼女も夜の店で働くには年齢がいっちゃってるんで、最近はお客さんがなかなかつかなくて、良い収入にはならなくなっちゃったようなんです」

多分、それは真理子をやめたからだろう。
コロがいうには、真理子で働いていたときは、年齢は関係なく人気だったって言ってたし。
まぁ、彼女のことだ。マカティの場末KTVに堕ちたところで這い上がってきそうだけど。

「そうなんですね」
「でもね、お金が必要なので働いてほしいんですけどね」

「あー、娘さんも入れて3人で暮らしていく生活資金ですか？」
「いや、シンガポールの叔父の件です。手術が控えているからまとまったお金を家族から捻出しないといけないらしくて…今回結婚するから彼女のシンガポール行きは阻止できたんですけど…お金の件はどうしてもある程度は負担しなくちゃいけなさそうで」

うわぁ…

「まとまったお金ってどれくらいなんですか？」
「とりあえず10万ペソ（約25万円）って」

雑っ…
とりあえず10万ペソって、そんなわかりやすいことある？