[オノケンブログ前回のあらすじ]
フィリピンでパロパロを働いているみなさんは一度は修羅場、もしくは浮気現場を取り押さえられた経験はあるのではないでしょうか?今回私もそれを経験することになります。やはりお金の力というものは偉大ですね!!
浮気現場を目撃され、金で解決!?ハイテンション男の矛先がついに...
オノケンブログを最初から(序章)読んで頂けると幸いですm(__)m
私がレンジと出会う前、レンジがどのような経験をフィリピンでしてきたのか、私がマニラに通うようになる以前について書かれていますので、レンジの章を読むことでよりクレマニを奥深くお楽しみいただけると思います。
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ
[クラブハウスでゴリラと腕相撲対決。やる気のないバタンガス旅行の開始]
“ケンさん、まだ脱いでいないでしょ?脱がないんですか?見せびらかさないんですか?僕はいつまでケンさんが脱ぐところを待てばいいんですか?”
コンサートを終え、シラフではあるがテンション最高潮のダイスケさんの矛先はついに私に来た。
―――いやいや、ダイスケさん。僕も見せびらかしたい気持ちはありますよ?でもここには他のお客さんもたくさんいらっしゃいますし、クレマニの時の僕はいわば設定的なあれで誇張表現しているだけで、実際にそんな易々と人前、公衆の面前で脱ぐようなことはしていませんから。
といいつつ、いつの間にかシャツを脱ぎ、上はタンクトップ1枚になっていた。
ダイスケさんや他のフィリピーナ達の歓声に気分を良くした私は、禁断のタンクトップに手をかけた。
手をかけたらもう一瞬だ。
一瞬で上裸になった私は、皆の衆にポージングの基本を教えることにした。
私「これがサイドチェスト。これがダブルバイセップス。そしてこれが・・・」
ゴリラ「お客さん。他のお客さんがいるので脱がないでください」
私「はい、すみません」
ゴリラのようなセキュリティーに注意されてしまった。
ここでは、上半身裸になると注意されてしまうようだ。
カウボーイグリルで裸になりたい衝動に駆られても、ゴリラのようなセキュリティーにものすごいスピードで注意されてしまうので、覚えておいたほうがよいだろう。
私はすぐに上着を着た。
さっきと同じゴリラ「・・・それにしてもお客さんいい体してるね。俺と腕相撲勝負しないかい?」
私「・・・」
―――俺の腕とあんたの丸太みたいな腕で腕相撲?いやいや、冗談はそのアホのようにでかい体だけにしてくれよ。俺が負けるのわかりきっているやんけ。絶対しないし。そもそもなんでゴリラが英語話せるんだよ。ウホッて言ってみろよ。
と思いつつ気が付けば、ゴリラと腕相撲のスタートポジションが完成していた。
腕相撲にもテクニックは必要だ。
少し前にテレビで、全然か細いプロのおっさんが丸太のような腕をしたレスラーに勝っているところを観た。
これで勝って、フィリピーナ達に良いところを見せ、今晩(時間的には早朝)は5P(私+4フィリピーナ)をするのだ。
エロをパワーとテクニックに変え、いざ勝負。
ズドーーーーーーン!!!
爆音と共に、私の腕にテーブルを破壊せしめるほどの衝撃が加わる。
一瞬何が起こったのかわからなかった。
レディーゴーの合図は聞こえた。
全体重を腕にかけ、勝利の方向へ気持ちは向かった。
しかし、気持ちとは裏腹に、腕は逆方向にとてつもないスピードで持っていかれた。
そうか、俺は腕相撲のテクニックを持っていなかったんだった。
手の甲がじんじんと痛み、肘は間違いなく破壊された。
この後1か月程度は、この時の腕相撲が原因で負った肘の痛みに悩まされるのであった。
時刻はもう5時が過ぎていた。
このアフターはいつ終わるのか、限界はすでに訪れていた。
明日がフリーなら何の問題もないことだ。
しかし、何度もいうが明日はバタンガス旅行のため、9時にはリンの家の前に行かなければならないのだ。
バカンスに来てまでなぜこんなにもしんどい思いをしているんだろう。
今ほどアフター時に帰りたいと思ったことも稀だ。
そんなアフターはまだまだ続き、結局店をでたのは6時過ぎ。
辺りは明るくなり始めていた。
こんなにも疲労感たっぷりなのにもかかわらず、これから睡眠時間はとれても1時間と少しと言ったところだろう。
何をやっているんだ私は。
この時、私はフィリピンで初めて“日本に帰りたい”と強く感じた。
店前で女の子達とは解散し、ホテル前までダイスケさんとともに移動したが、何を話したか覚えていない。
酔っていたからではない。単純に疲労困憊だったのだ。
睡眠時間1時間・・・起きることはできるのだろうか?
体の匂いがどうとか、もうどうでもいい。
少しの睡眠をとった後にボディーシートで体を拭く程度でいいだろう。
どうせ明日は海やプールに入るのだ。
まずは睡眠だ...
ホテルに戻って、2時間ほど後。
けたたましく鳴り始めたアラームと共に一瞬で目が覚めた。
体が重い。
外に出たくない。
レンジさんとも連絡をとったものの、レンジさんもかなり体が重い様子である。
まずはレンジさんと合流し、その後リンたちのアパートまで向かう。
朝っぱらからアホのように照りつける日差しが余計に堪える。
ハナがいるのであればまだがんばろうとも思える。
しかし、彼女はこの旅には来ず、その姉と友達と旅行に行くという訳のわからない旅だ。
心身ともに疲れている今は、心の底から行きたくない。
このやる気がない旅に行ったことで、私はさらなる不幸を負うことになる。