最後の最後まで人の楽しみを邪魔してくるフィリピーナについにキレる！？

「俺は多分８時９時くらいには解放されると思うから、それから一緒に行動する？」

昨日、レンジさんが私に言ったことである。
解放？
そんなワード聞いたら、普通一人で来るって思うやん？その時はレンジさんは一人で来るつもりだったか知らんけど、そうなったらそうなったらで、直前で連絡を先にくれてもいいやん？
合流さえしなければ、一緒の行動を拒否できたやん？

…

ブチブチブチ…

だいぶキレた今頭の血管が。

※赤字は、心の声

「ごめんお待たせ」

おまたせじゃねぇよ、その前に言うことあんだろが。後ろのそれ(マリー)がなんでついてきてんだよ。そんな奴いたら、行きたいところにも行けねーだろうが。

おそらく、既にここに至るまでに何人もの人が、“いや、そんなに嫌なら別行動にしたらいいのに”と思ったことだろう。まさにその通りだと思う。が、レンジさんはなんだかんだ言って、今に至るまでにとんでもなくお世話になっている。そしてそのレンジさんが大切にするマリーとの関係悪化に私の態度や行動が原因となりたくないのである。あとは、私個人の性格によるものだ。あまり目の前にしている人に悪い印象を持たれたくない。仕事でもプライベートでも、とにかく八方美人、クソ太鼓持ち野郎タイプの私は、基本誰だろうと良い顔をしようとする。長所でもあり、場面によっては完全に短所だ。

「いや、いいんですけど…」
「マリーが一緒に店行って、ケンさんに彼女できるようにエスコート&見定め&サポートしてくれるんだってさ！」

このバカップル、揃いも揃って頭ん中ユートピアにでもいってんのか。おい豚。そんなことを俺が望むと本当に思ってるのかゴラ。

「そうですか」
「ケン、今度こそ任せて」☜ウインクバチコーン

マリー。お前は帰れ。マジで。お前がいることで、行ける店、制限されんねん。旧パロパロにできてたエロそうな店行きたかったのに絶対無理やん。帰ることが一番の功績としれ。

「…うん」
「ケンさんどこ行きたい？」

べっぴんさんとか言ったろか。お前が過去にべっぴんさんでやった狼藉の数々、暴露したろか。

「もう…どこでもいいです…勝手に決めてください。ただ、僕はその店の後にプレミアクイーン行くので。そこは一人で行くのでついてこないでください。これはフリではありません。ついてきたなら、普通にキレます。ていうか今も既に結構キレそうです」

そう、最後はプレミアクイーンと決めている。
ようやくサナの体調が戻ったようで、今日は出勤するというメッセージが少し前に入ったのである。

「お、おう、じゃあマリーに決めてもらおうか」
「私どこでもいい。ケンが決めて」

クソ女が。このダラダラしている時間が無駄だ。

「じゃあそこ」

決めたのは、すぐ近くにあるup stage。
とにかくマリーと一緒にいる時間を減らしたい。
もうこいつは私の邪魔しかしないし、何も私にもたらさない。苦痛だ。

が、その辺の動物園レベルのうるさいだけの適当な店よりは、それなりの高級店の方が、可能性として良い子が見つかるかもしれない。
そしてもし良い子がいた場合、この鬱陶しいだけのアマが使えるかもしれない。
一見の日本人の言葉よりも、同じフィリピーナの言葉の方がいくらか攻撃力はあるだろう。
と言うよりも、お前が私にできるのはそれだけだ。最後ぐらい仕事しろ。

入店。

早速のショーアップ…
2グループあり、1グループ目がずらりと並ぶ。
レンジさんとマリーは“エスコート役的な立場だから、指名はなし“というのがまかり通ったらしい。
つまりはショーアップ時に私に視線が一気に集まる。

そう、ずらりと並ぶ彼女たちと…

レンジさんとマリーの目線が。

見ている。特にマリーは私をめっちゃ見ている。
やめてくれマジで。
どんな顔でショーアップを見定めているか見てんのか？
マジで邪魔すぎるその目線。

集中がマジでできん…

2グループ目も続くマリーからの視線。

集中を切らした私は、ショーアップを完全にミスした。
並んでいた時には悪くないと思ったのだが、完全に座った角度から見た時だけ美人だった。

クソアマ…マジでこの後もこの調子でこっちを見ているつもりか。
もう耐えられん。

この後も、ちらちらと私たちが何を喋って、どんな様子かを見られていると思うと、本当に嫌だった私は、マリーとレンジさんに

「エスコートもサポートもいらん。俺はただ楽しみたい。チラチラこっち見られたら、本当に居心地が悪い。レンジさんとマリーは二人で楽しんでくれ。こっちを見んな！」

と強い口調で言った。
内容もそうだが、口調の強さにマリーは一瞬ムッとした表情を見せたが、レンジさんがフォローに入り、こちらを見ないように二人して会話を始めた。

が、指名した子…微妙やなぁ…