夜遊び最終日。
適当に入ったup stage。マリーの視線に心を乱された私は、ショーアップの完全なるミスをする。
指名したのは、全くタイプでない子。
しかもこの子、仕事歴は浅いものの、子持ちで旦那は逃げ出したという夜の店では非常によく聞くタイプ。
そこからの男に対する考え方の変化については人それぞれだが、この子は“男なんて信用できない”となってしまった一人。
この仕事についても、友人から
“ここの店はJTV。KTVは嬢の持ち帰りも許されている店。でもJTVだと、そういうのは許されていないから安全”
と聞いたため、仕事を始めたそうだ。
あくまで仕事…
彼女はそんな器用なタイプではないのだろう。夜の仕事に慣れているわけでもない不器用な彼女が、そう割り切ってこの仕事をすると、どうしても淡白な対応が随所に感じられた。
上手な子は、そういったこともこちらに感じさせることなく、その時間時間を楽しむ(or 楽しむように見せている)が、彼女はダメだ。正直、仕事感がありありと出ていて、こちらも全然楽しくない。
1時間という短時間でさえも、シラフではしんどいと判断した私は、この時間は飲むことにした。
ペースを急に上げて飲んでいたが、なぜかそれに追随する人物が一人。
レンジさんだ。
今までお酒のペースを上げないようにしてきた彼がなぜか急にペースを上げて飲み出した。
最終日で、少しでも楽しみたい。
そんな気持ちがあった私は、レンジさんのペースアップをむしろ喜んで一緒に飲んだ。
このことが原因で、彼にとっても私にとっても、最悪の事態&ピンチを招くこととも知らずに。
さて、お酒が一気に入り、テンションの上がった私たちは、1セットだけだがそれなりに楽しむことができた。
チェックの時間…
「レンジ、延長しよう」
「えっ!?…ってマリーが言ってるけど、ケンさんどうする?」
豚よ、その判断を1セット目で私に委ねたことだけは評価してやろう。
「チェックで」
「ナンデ?マダキタバカリヨ?」
「チェック。ノーエンチョウ。ノーモアエンチョウ。レジェンド校長」
「エ、ダッテ…明日カエルデショー?ヒサシブリダカラー」
あ“ーーーーー!!!☜発狂
「チェック。絶対チェック。明日は朝早いの。それとも寝ずに日本に帰れと?」
「でも…ヒサシブリデショー?」
うお”ーーー!!!☜発狂
「チェック!ビルアウト!寝たいの!荷物もまとめたいの!」
なんだかんだとこの後もあったが、押し通した。
お酒で気が太くなっていたのもあるだろうが、はっきりと言えたものだ。なんでこれが序盤でできなかったんだ俺よ。
それにしても、途中で、なんかよくわからんマリーの親族かなんかのおばちゃんが乱入していたが、詳細は覚えていない。何だったんだあのおばちゃん。普通に楽しんでたし。
多分レンジさんの章の方で語ってくれることだろう。
会計が終わり、席を立ち部屋を出ようとしたところで…
何やらレンジさんとマリーが揉め始めたように見えた。
何かを強い口調でマリーがレンジさんに言っている様子だった。
ああなるとあのアマは長い。そしてそれをなだめる時間はさらに長い。
これの一部始終を待っていたら、それこそ時間がいくらあっても足りない。
そう感じた私は、部屋にレンジさんとマリー、そして訳のわからんおばちゃんを残して一人外に出た。
流石にもうマリーにこの旅で会うことはないだろう。
直接言っていないが、グッバイマリー。願わくばフォーエバーグッバイ。
おぉ、ワンセットで切り抜けましたね✨
コレが最初からできていれば…ですね🤩
でも…ん?違うの?
いえ、これが最初からできていれば…で正解です😂