Gcrashを出てきた。
飲んだ。酔っ払った。フラフラだ。
だが、サナには店に行くと伝えてある。
流石に行かなければ。
店に向かう道中のコージさんとの会話。
「いやぁ、すごい楽しかったですね!実はテキーラ入れるのはじめてだったんですが、あんなに楽しい物なんですね!」
「初テキーラでしたか。いやいや、こんな遊びができるのもポットさんのおかげです。北方向に手を合わせておきましょうか」
2人して“ポットさんありがとうございます“と言いながらスマホのコンパスで方位を確認し、北北東に向かって手を合わせた。
「次はプレミアクイーンですね。すみません、今日はこの2軒で時間来ちゃいますね」
「全然いいんですよ!ケンさんが楽しんでもらうことが何よりなので!」
「ありがとうございます!それで…これももし、もしよければなんですが、僕の目当ての子に親友がいて、その子も十分に可愛いので、よかったらコージさん、指名してあげてください」
「全然いいですよ!」
昨日はチチには本当にお世話になったし、彼女とも良い関係でありたい。
彼女たちは厳しいノルマのもとで働いており、それに少しでも貢献できればいいと思ってコージさんにはお願いした。
ポットさんに私のアテンド役をしてくれと頼まれてコージさんは色々付き合ってくれている。
その私からのお願いなので、正直断れるはずもない。
だが、コージさんは全く嫌な顔一つせず、即答でOKと言ってくれたのはありがたかった。
先ほどの店のことで会話に花を咲かせていたらスマホが鳴った。
レンジさんだ。
「もしもしケンさん?今どこにいるの?俺は壮大なプロジェクトを終えて帰ってきたところ」
「壮大なプロジェクトて、聞いてほしいんですか?昨日は教えないとか言っておきながら…一応壮大なプロジェクトが何か聞きましょうか?」
「今はまだだめだ!聞くんじゃねぇ!」
「じゃあ聞きません。で、今はコージさんとの一緒で今からプレミアクイーンです」
「お、ケンさんが言ってたコージさんか!ケンさんみたいなクソゴリラと話が合うなら絶対俺とも合うやろ。行くわ」
「クソゴリラてめちゃくちゃいうやん。でもコージさんはいい人なので、レンジさんみたいな腐れ豚でも話を合わせてくれることでしょう」
やってきたプレミアクイーン。
5分も待たないうちにレンジさんも合流。
コージさんと簡単な挨拶を交わして店内に入った。
それにしても、サナには22時には向かうと伝えたが、随分と遅れてしまった。
普段の私なら女性との約束にはいつも以上にきちんとしているが、酔っ払い具合がひどく、1時間くらい遅れたにも関わらずなんとも思っていなかった。
店でのサナを見るのは半年ぶりだ。
私はどのフィリピーナでも基本的に仕事の時よりプライベートの時の彼女たちに会う方が好きだ。
別にドレス姿を見るのは嫌いではないが、化粧がひどい場合が多いので、とりたてて店で会うこと自体に特に魅力を感じない。
サナは特にそうだ。
彼女は私服のセンスがよく、プライベートの方が栄える。
そうして始まったプレミアクイーンでの時間。
正直、前半部分の記憶がほとんどない。
前の店から出たところまではそんな泥酔といった感じはなかった。
しかし、飲んだお酒が歩いて移動することで身体中に行き渡り、この店に入ったあたりで気分が悪くなっていた。
記憶が少しずつ鮮明になってきたのは1セットの後半部分だ。
いつの間にかテキーラが入れられており、ゲームが開始されていた。
そのゲームはトランプを使ったもので、ルールはいたってシンプル。
一枚ずつカードを出していき、前のカードより数字が大きいか小さいかを言い当てるだけのゲーム。不正解の場合はテキーラを1ショット。最悪なのが前のカードと同じ数字が出た時。
2ショットに加え、さらに次のカードのハイ&ローを当てなければならない。
これが酔っている+罰ゲームがあるとなかなか盛り上がる。
ただ、個人的にはただでさえ泥酔なのに2ショットはおろか、1ショットさえ飲みたくない。
ていうか、嬢のために入れたテキーラボトルをなぜ客である私たちが罰ゲームで飲まないといけないのだろうか。
その時は泥酔状態だったのでそんなことは思わなかったが。
ゲームが開始されて1巡目。速攻で事件は起こった。
皆さん、合流してからのプレミアクイーンですか?😅
誰が始めたかですけど、何となくあの方ですか?💦事件…🎉✨
多分始めたのは嬢ですね😂テキーラ消費に一役買わされたわけです(⌒-⌒; )