[オノケンブログ前回のあらすじ]
瀕死の状態でキングオブナイトKING OF NIGHTへ。死のダンスを目の前で踊られ、私は生きてこの会場をでることができるのだろうか?
フィリピンマニラのキングオブナイトKING OF NIGHTへ。瀕死の初日夜。
オノケンブログを最初から(序章)読んで頂けると幸いですm(__)m
[フィリピーナ同士の修羅場。口論、そして髪の引っ張り合い]
私たちが店を出ると嫌がらせのように太陽がサンサンと照りつけていた。
一刻も早く帰りたかった。
さすがは夜の仕事の女たち、ザリやエミリーはかなり酔っ払っているようだが、疲れは微塵も感じさせないテンションである。
レンジさんは、
さすがに死にそうな顔をしている。
日本人の中では色黒なレンジさんの顔が白くなっている。
ザリはレンジさんと、私はエミリーと手をつなぎ(つながれ)私たちのホテルまで歩いた。
ふと嫌な予感がする。
私(心の中)「もしかしてエミリー、このあと俺の部屋に来ないよね。もし部屋に来たら、接吻を交わした仲である。当然その後のことも考えられる。無理だ。そんな体力残っていない。いや、そもそも残っていても無理だ」
そんなことを考えていると、エミリーから明日の仕事の前にご飯食べようと誘われた。
このタイミングでその誘いがあるという事は、おそらくエミリーは今日は私のホテルには来る気はないのだろうと安堵した。
明日の昼の時間は特に予定はないし、断りの口実を英語でいうほどの体力は残っていなかったため、OKとだけ伝えた。
そしてホテルに到着。ザリはレンジさんの部屋に泊まるようである。
私(心の中)「ようやく寝ることができる。あとはエミリーを見送って、ベットにダイブするだけ、、、ん?」
なにやらザリとエミリーが揉めている。タガログ語だったため、何を言っているかはわからないが、ザリとエミリーの行動を見ていれば何で揉めているかはよくわかった。
ザリはエミリーに私の部屋に行くように言っているのだ。
エミリーは私の顔をチラチラ見ながらも拒んでいる。
ザリが私のところに来て
ザリ「エミリー二、アナタノ部屋二イクヨウニイッテ。エミリー、アナタカラ誘ワレルノ待ッテル。ヤレバイイジャナイ」
なんちゅう日本語使うんだと思いながら答える。
私「今日はもういいよザリ。疲れすぎてすぐ寝たい」
それでもザリは止まらない。
しつこくエミリーに食い下がる。
どんどん両者の声は大きくなっていく。
ホテル前のドアマンのお兄さんも苦笑いでそれを見ている。
ついにはなぜかエミリーの頭をザリが叩いた。
[※ここからはタガログ語がわからない私が、場の雰囲気と口調で予想したエミリーとザリのやりとりとなっております]
エミリー「いってえなこのアマ!!何殴ってくれてんねん」
ザリ「うっせー、てめーもさっさとあのタンクトップ筋肉バカの部屋にいきゃいんだよ」
エミリー「なんであんたにそんなこと言われなあかんとや!?」
ザリ「あんたがうじうじしてるのがイライラするんだよ!」
エミリー「あんたに関係なかろうもん!ほっといてよ」
ザリ「うるせーばーかばーか」
エミリー「うるせーおまえの母ちゃんでべそ!!」
ついには髪の引っ張り合いにまで発展し、事態は完全に修羅場と化した。
私もレンジさんも直立して白目を向いていると、通りすがりのおばちゃんフィリピーナが二人を止めた。
何を話しているかわからなかったが、事態はようやく収まった。
結局エミリーは自分の家に帰り、ザリはレンジさんの部屋に行った。
かなりの修羅場であったが、そんなことは関係ないほどに疲れていたため、私は部屋について早々に歯だけは磨いて就寝した。