ダイスケさんの結婚相手の写真を見て絶句した。
写真に写るフィリピーナはマリーだ。
マリー。
説明不要だとは思うが、一応簡単に説明しておこう。
マリーとは、レンジさんの長いフィリピン歴の中で初恋相手と言っていいフィリピーナ。
長いアプローチ期間を経て彼女になった。
それから6〜7年の交際期間があり、コロナ禍にも負けず、前回旅で約3年ぶりに再会。
その前回旅を終えて程なくしてマリーの婚約者を名乗る人物からレンジさんに連絡が入る。
どうやらレンジさんという存在がありながら他で婚約者を作っていたようだ。
それを機にレンジさんとマリーの関係は終わった。
それが大体半年ほど前の話だ。
マリーに婚約相手がいるのは聞いていたが…まさかそれがダイスケさんだったのか?
いやいや、レンジさんは婚約者を名乗る相手本人と話している。決して代理人とかではない。
お互いに気がつくはずだ。
レンジさんと電話をしたのはダイスケさんではない。
おいおい、ということはあのアマ(マリー)、まだ他にも婚約者を作ってやがったのか!?
とんでもねぇやつやんけ!
…
…
…
面白くなってきたやんけ!!!
これこれーーー!!!
いやいや、待て待て。
マリーでない可能性もある。
ただの他人の空似の可能性だってある。
ちょっと話を進めてみようか。
「わ、わぁ美人ですね。出会いはどんな感じなんですか?」
「マカティに真理子って店あるじゃないですか。あそこを仕事の接待で使った時に会ったんですけど、その時はその接待相手の彼女さんだったんです。色々あってその人とは別れちゃったんですけど」
いや、真理子って…絶対マリーやん。
「でもこんな美人が今まで未婚だったんですか?」☜下世話
「結婚はしていないですけど、子どもは一人います。もう小学生です」
「そうなんですね。こんな美人の母親ならさぞ子どもも可愛いんでしょうね!その子の写真とかも見たいなぁ」
「ありますよー」
3人で撮った写真を見せてもらった。
「あららー、家族にしか見えませんね!!」
「でしょ?めっちゃ僕に懐いてくれているんですよ!もう可愛くて可愛くて!」
思いっきりマリア(マリーの子)だ。
ついでに言っておくが、マリアはコミュ力お化けなので、誰にでも懐く。
だいたいの子どもは私が近づくだけでお化けでも見たかのように泣きわめくが、マリアはそんな私にも懐いてくれた。
確定だ…
なんてことだ…
最悪だ。
いや…
最高やん!
これーこれー!!
これよこれ!
面白くなってきたやんけ!!
私は予想だにしない展開に、満面の笑みを持ってダイスケさんの話を聞く。
きっと彼の目には、シンプルに自分の婚約を我が事のように喜んでいるゴリラくらいにしか映ってないはずだ。
きっといいやつと思われているはずだ。
その実は、全く真逆なのだが。
詳しく聞くと、ダイスケさんが接待した人は、昔からの仕事仲間のような人で、6ヶ月ほど前までマリーと付き合っていたそうだ。
が、マリーに他に男が多数いることが発覚し(レンジ氏等)、それから程なくして破局。
ダイスケさんは、前彼と揉めている最中に店に行った際にマリーに連絡先を聞かれ、誤解を解く手伝いをしてくれと頼まれたそうだ。
相談を受けているうちに、少しずつ2人の距離が近づいていった。
そして前彼がセブの方に仕事の拠点を移したのをタイミングとして付き合い始めたようだ。
婚約に至るまでが早い理由は、マリーから
〝シンガポールにいる叔父が病気で、早く婚約しないと家族でシンガポールに移住しないといけなくなる“
と言われたから婚約を急いだようだ。
いつからあのアマにシンガポール在住の叔父ができたんだよ。
婚約したが最後、その叔父の入院費が足りないとかで骨の髄までしゃぶりつくされコンボが容易に予想できる。
なにがダイスケさんの不運って、コロナ禍に入るずいぶん前からクレマニを読んでいないようだ。
読み続けていたら、少なくとも騙されることはなかったのに…
いや…安易に騙されているなんて言葉を使ってはいけない。
騙されていた男たちが数名いたのはもう半年ほど前のこと。
マリーも改心したのかもしれない。
せっかく結婚に向けて盛り上がっているところに水を差すほど私も野暮ではない。
良い夢というのは覚めたくないもの。
それが私の不用意な一言で覚ましてしまっては申し訳ない。
とりあえずは
「もうクレマニは数年の間更新がなく、これからも更新する気がない」
とだけ伝えて少しでも長く夢を見ていただこうとしている優しい私なのである。
今しばらく良い夢を…ダイスケさん。
ふふふ
ダイスケさんとの会話の中にレンジさんの話題も上がったが、当たり障りのない会話のみにしておいた。
下手に喋るとせっかくのおもしr…いや、めでたい展開が台無しだ。
この会話中に、昨日レンジさんをブロックしていたことを思い出し、ブロックを解除しておいた。
ベラジオを出た私たち。
どこかの店に入るために周辺をブラブラしていたらシェラトンの前まできたところで電話が来た。
レンジさんだ。
「お、ようやく電話でた!お疲れ!」
「お疲れ様です」
「昨日のあの電話の後さ、いくらかけてもケンさんとってくれないんだから、100回はかけたわ」
「そらそうでしょう。いくらかけようとブロックしましたからこちらにはなんの知らせも来ません」
「ひどいぜ俺とケンさんの仲なのに」
「人の邪魔を喜ぶ人と話す時間がなかったんでね。でもそのブロックの甲斐があって、昨日ハナとはやり散らかせました。おかげでおちんちんの皮が剥けてヒリヒリします。一度ブロックはしましたが、ちゃんとつい先ほどですけど解除したのでこうして電話ができるわけです」
「で、とりあえずシャラトンの喫煙所にきてよ。俺そこに居るから」
「はっ?」
「すぐ目の前にあるでしょシェラトン。俺、そこの喫煙所にいるって」
「いや、キモすぎでしょ。勘で当たったとしても今の僕の状況を完全に言い当てていますよ」
「見えてるんだから勘とかじゃないよ。今ダイスケさんと居るじゃん」
「マジで居るんですか」
スマホを耳にしたままシェラトンの喫煙所に行くと、
いた…
今ここに居るはずのないレンジさんが。
ちょっと待ってよwwwww
なに?wなんなの?ww 聞いてないってwwww
どうなるんやあああああああああ
一読者としてポットさんにもお伝えしていなかった部分なので、楽しんでいただけているようで嬉しいです!!
コージさんの本領発揮はこれからです!!
コレだからクレマニは面白い!
た・ま・り・ま・せ・ん!!!
ありがとうございます!!フィリピンに行きさえすれば、ネタは勝手にあちらから寄ってきます!!
役者は揃ったぁ!
これは今から元彼、今彼、野次う、、じゃないケンさんの3人でマカティにgoでしょ。
本当に面白すぎる
野次馬以外の適した言葉は見つかりませんね!!
マカティにGoはさすがにぶっ込みすぎでしょう
ついに嵐の目であるレンジさんまで
これは被害甚大確定ですね笑
私はその台風から離れたところで災いが降り注がないように見てます
ケンさん、ナイス!です
あざす!!
面白くなってきたやんけ!!!
これこれーーー!!!
なんか起きますね向こう行ったら
出ました!悪魔の登場です
これからの展開が面白くなりそうですね。
マラテ行きたいです

行きましょう!!かなり行きやすくはなってますよ!!
えっ?どういう事ですか?
なんで?行けなかったんじゃないの?
すごいことが起きてますね
それが現れたんですよこれが…
いやー面白くなってきた
これ以上ないタイミングでレンジさん登場

この後天使レンジになるのか悪魔レンジになるのか、どっちに転んでも読者としては最高になるであろうと思ってます
タイミング良すぎですよね…流石に地雷すぎて僕は情報の漏洩を防ぎます!!
きた


いよいよですな
マニラの迷宮ドラマの始まりは
こんなんばっかりですよ全く…普通の旅でいいんですけど…
クレマニらしさがキタ~
これだからクレマニ中毒やめらせません(笑)
普通に旅がしたいんですが…まぁ今回は面白いので全然OKですが