口が悪い回。マニラのホストクラブで毒物みたいな飲み物と遭遇。

本投稿には、口の悪い表現を多分に含んでいます。

そういう類の表現が嫌いな方は、本投稿については読まないことをお勧めします。

むしろ口が悪い表現好きな方は、張り切って読み進めてください。

アフターのマクチャンでの時間はそんな長い物ではなかった。

途中、レンジさんが指名した子は、少し食べた後、とっとと帰った。レンジさんもそうだろうが、お互い脈なしといったところか。
残ったのは、ハナと私、レンジさん。そしてハナのルームメイトのアンナだ。

焼肉を食べながらアンナが話していたのだが、彼女のいとこ？が近くのホストクラブで働いており、今日がそこのイベント日だそう。彼女はこの焼肉を食べ終わったら、いとこに会いに行くんだーと言っていた。

その時は、ふーん、そうなの。そっちはそっちで楽しんできてね。
くらいしか返していなかった。

しかし…

マクチャンをでた私たち。
私は開口一番、
「ではお疲れっした〜また明日！」

と言ってハナの手をひき、去ろうとした。

しかし、

「えっ、まだ終わらないでしょ。アンナがホストクラブ行きたいって言ってるよ？行こうよホストクラブ」

行きたきゃアンナと二人で行けボケが。

心の中で叫んだが、その時のレンジさんの目だ。彼のその時の目を見てしまった私は、断ることを諦めた。

一番彼がめんどくさい時の目。瞳孔ガン開き。
そして、目が少し前にせせり出ている。3Dだ。
ターミネーターの顔面…そんな3D感だ。

そんなん時に下手に断ろうものなら、逆上する可能性だってある。

読めないからこそ、ここは従った方がベターだ。

クソが…

顔面で行きたくないオーラを出しても全然気にもとめてなさそうなレンジさん。
歳を重ねるに従って、彼本人にも自覚があるようだが、酒が入ると面倒臭くなって来ている。

嫌々ながらに入店。
一番最初に感じたこと。それは店内の空気の悪さだ。
匂いもそうだが、そこらじゅうで吸っているタバコの煙が、換気の全く効いていないだろう店内で充満。煙で満たされ、部屋全体が煙っている。

一応まだコロナ禍である。

フィリピンも日本ほど、いつまでも国がバカみたいにコロナコロナといい、お金をばら撒いたりはしていないものの、人々の予防に対する意識は決して低い物ではない。

街では、みんな不織布マスクをしている。
その光景は日本と大差ない。むしろウレタンマスクなどはほとんど見かけないので、むしろ昼のマラテは日本より意識高いと感じるほど。

そんな中、この店の可視化できるほどの換気の悪さはなんだ。
その店にいる時のみ、私は基本的にマスクをつけていた。
何せ空気が悪く、入店後程なくして喉も痛くなったほどだ。

さて、店内の催しだが、少し口が悪い表現をさせて戴くが、クソ。クソ以外の言葉が見当たらないほどにクソ。

クソオブクソ。

キングオブクソ。

ゴッドオブクソ。

まずホストクラブとは思えないほどにキャストの見栄えが悪い。
かっこいいと感じる男は皆無だ。

途中、コンテストみたいなのがあった。それがピカイチのクソシーン。まず最初の悪ふざけ部門。
バクラではない男が女装をしていたのだが、高校生の文化祭の方がよっぽどマシな女装するような酷い代物。

次に行われたガチなコンテストさえも酷い。ワンチャン悪ふざけ部門よりも酷かった。
何せ、いい男が皆無なのだ。
まったくイケメンでもない男たちが、自分に酔いしれている様子でセンターステージを歩く様を何人も見せられた。

そしてコンテスト結果によって選ばれた一位の男も当然イケメンではない。
が、一位に選ばれたことで、ステージ中央で全力の自分に酔っている感じを見せられるこっちの気持ちを少しは汲んでほしい。

そんなお粗末すぎるコンテストにもイライラするが、一番のイライラはレンジさんが注文した内容だ。
まずでてきたのは、フィリピンでちょくちょく見かける、ドリンク円柱タワー。
多いんだよ量がよ！

極め付けは、その内容物。謎の燻んだオレンジ色した液体。
見た目も酷いが、味はさらに酷かった。

なんとも形容し難い、37年生きてきて多分初めて口にする味。
その味には、ハナもアンナも顔を歪めるほど。

［なんだよこの色。毒物でも入ってんのか色］

私は早くそこを出たかったので、レンジさんにもう帰りたい旨を伝えたのだが、何やら食べ物を注文しているらしく、それが来るまではチェックすらできないと。さらに、その食べ物がいつまで経っても来やしない。

眠い、疲れた、喉痛い、臭い、帰りたい…

どれほどの時間が過ぎただろうか。
ようやく食べ物が一つ運ばれてきた。
富士山を思わせるクソ山盛りのフライドポテト。
クソがぁ！！食えるか！多いんだよ量がよ！

他にも何やら注文していたみたいだが、その全てをテイクアウトにしてもらった。
いったい何をどれだけ注文したらそうなるのかわからないが、レンジさんに渡されたテイクアウトの袋は、これから10人くらいでパーティーでもできそうなくらいのアホほどでかい代物だった。

ようやく終わった。
ようやく帰ることができる。

次回　ワンチャン…

ストックもかなり溜まっていますし、次回旅予定の12月くらいまで、レンジさんと私で連載をつなげたらいいかと思っていますが、色々あった旅なので、私の章だけでも意外に記事数が多くなりそうです。

そのため、平日は基本的に毎日投稿（12時予定）したいと思います。