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[前回のあらすじ]

フィリピンから帰国したその夜、立ち寄ったフィリピンパブで新たなフィリピーナに出会う。二日後、さっそく彼女と同伴の約束をして焼肉デートへ。そして、恋の予感。

[前回記事]
【レンジブログ123】フィリピンパブで出会ったフィリピーナと同伴

 

クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。

 

[序章第一話]
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ

[第一章第一話]
【レンジブログ33】プライベートフィリピン女性との深夜デート。マラテのディスコ EXKLUSIVE へ

[第二章第一話]
【レンジブログ51】マニラのフィリピーナが初めて日本の地方都市に来る

[第三章第一話]
【レンジブログ71】マニラでビジネス開始。フィリピーナのコンサルティングで法人設立。

 

レンジブログは第三章で完結しています。

それ以降のエピソードが「オノケンブログ」の内容になります。

[オノケンブログ第一話]
オノケンブログ第一話「転落と後悔」

 

また、レンジ個人のその後のエピソードは「外伝」という形で記述しています。

[外伝一章第一話]
【レンジブログ101】フィリピーナをフィリピン国内旅行に誘ってみた

 

 

【レンジブログ124】ピンパブの同伴でフィリピーナの母親に挨拶

 

――フィリピーナのミカと食事をしながら、私は聞きたいことを一つひとつ尋ねていった。

家族の構成は?
家計は?
学歴は?
誕生日は?
実家の場所は?
彼氏は?
なぜ日本に?

など。フィリピンパブの初対面では聞けなかったことを確認する。

 

彼女の回答は概ね「良好」なものだった。

特に、日本に来たのはお金に困窮した事情では無い。日本へは人生経験として来たのだと強調された。

そして、私に「金銭的な支援は期待していない」と彼女の方から先に釘を刺された。

 

ミカ「Don’t worry. I’m different other girls. Especially, Sara, your ex-girlfriend. (心配しないで。他の女性たちとは違います。特にサラ、あなたの元彼女のこと。)」

 

おっ、おう。

私のトラウマはサラだけでは語り尽くせないのだが、ミカの言わんとすることは分かった。金銭的な話はこちらも心配していたところだったので、本音では少し安心した。

そして、その発言を聞いた私は、彼女に要らぬ気を遣わせていたようで逆に申し訳ないと思った。

ミカは私から「悪い女」だと思われていると疑っていたようであり、それを快くは思っていなかった。

私はその誤解を解くと、ミカの表情は明るくなった。

ミカ「I understand. Please eat more.(理解しました。もっと食べて。)」

 

私はこの時点ですでに「もしかして、とうとう幸せが訪れるかも」と予感していた。

 

 

その後、彼女も私に対して質問責めにしてきた。項目は私がしたものとほぼ同様だった。

 

――私の返答にはウソを含んだ。もちろんだ。

特に「彼女」について。

元彼女のことは、お店のママから概ね説明されている。その点は問題ない。

ただし、サラとは別に、マリーの存在があったことは伏せた。

サラとマリーは、日本に居た時期が被っていたからだ。

[過去記事]
【レンジブログ50】マニラのフィリピーナが日本のフィリピンパブで働くと言い出した

 

現彼女については「今、いるの?」と直球で聞かれたため、「No」と答えた。日本には居ないと言う意味では間違っていない。…よし。

もし「フィリピンにだけど、何人かそれっぽい女性は居ます」と答えようものなら、それはそれで面白い展開が待っているかもしれない。しかし、私はもう隠し通すしかないと判断した。

墓場まで持っていく覚悟をこの時にした。

彼女にアプローチを開始する、そう決心した。

 

勢いづいた私は続けて、

「あなたのことを好きになるかもしれません」

と伝えた。

 

沈黙が少し続き、彼女は私の目を見た。

 

 

ミカ「I don’t believe you. (信じません。)」

 

冗談のニュアンスを少し含んでいたが、本心だろう。

普通は男にとって傷つく文言。

しかし、私にとっては無意味。全然OKだ。

今まで何度言われたことだろう。私にはその抗体が出来ている。

むしろ、「信じません」を言われた方が燃えるくらいだ。

それは恋愛の駆け引き開始のゴングに等しいワード。

この言葉で勝機が見えた気がした。

 

――食事が落ち着いたとき、ミカがイヤホンジャックを取り出し、電話を始めた。

ビデオコールだった。

とても親しそうに話をする相手は年輩の小奇麗な女性。自宅に居るのであろうその姿はとてもリラックスしていた。

 

ミカ「My mother. (私のお母さん。)」

はっ!?

 

そう言うと、彼女はディスプレイの角度を私に向けた。

いきなりの展開に戸惑うが、向こうの女性は笑顔で手を振っていた。

私もとりあえず手を振る。

 

そして、私にイヤフォンジャックを付けるよう促してくる。

 

 

私「Hi, mom! Nice to meet you!(やあ、お母さん! 初めまして!)」

少し焦ったが、テンションをフィリピーノに寄せて挨拶を交わした。

 

画面向こうの母親はスピーカーを使っていた。彼女の声は雑音の中に埋もれていたが、こちらの声は届いているようだった。

表情を見る限りは笑顔で歓迎してくれている。

 

私はこれは良い機会だと思い、「Can I ask?」と尋ねる。

ミカの家族構成や近日中の出来事を母親に確認した。ミカ自身の説明通りかどうか、母親に質問し擦り合わせていった。もちろん、不自然ではないように。

例えば、「お母さん、今は家に一人? 他の家族は仕事なの?」、「素敵なお家ですね、あなた方の所有物件なの?」と。

とにかく今後、ミカとの間に金銭トラブルの可能性が少ないかどうか確認したかった。

 

幸い、二人の説明は概ね一致しており、ディスプレイを通して見る背景にも違和感はなかった。とりあえず、今の段階では大丈夫そうだ。

 

そして、ミカに「疑っている」と感じさせないよう、私も自分の紹介を詳しく伝えた。

過去のフィリピーナのことには触れなかったが、フィリピンが大好きなことや頻繁にマニラへ滞在していること、彼女への想いを伝えた。

また、ミカに話していなかった日本での仕事内容や学生時代の思い出も伝えた。

母親に対する態度を、女性は本当によく見ている。

それをアピールする意味でも別の話題をした方が効果的だろう。フィリピンの文化では、母親を制することは何よりも重要である。

 

学生時代の話題の中で、

「And I was called “One person festival”. (そして私は「一人祭り」と呼ばれていた。)」

と訳のわからないことを言いかけたが、それは伏せた。

 

 

とにかく電話口で母親と親しくなろうと努めた。

 

私「I’m her Japanese friend. I’m approaching her. See you sometimes soon in Manila, mom!(私は彼女の日本の友人です。彼女にアプローチしています。今度マニラで会いましょう、お母さん!)」

 

ミカは恥ずかしそうに私の肩を押してきた。

 

ぐふふ。

私が張ったクモの巣に掛った。しかも、一本しか張っていなかったのに、自らグルグル巻きになるほど。

 

「なんてイージーゲーム!」と心で叫び、イヤフォンジャックをミカに返した。

 

再び母親と会話する彼女、その横顔はさらにご機嫌そうに見えた。

 

――私たちは食事を終え、焼肉店を出た。

ミカから感謝の言葉は少なかったが、腕組みのホールド感は先ほどよりしっかりと持ち替えられていた。

 

間違いない。

ミカは私に気がある。

何より母親の紹介を受けることは大きい。スタート地点には立ったぞ。

 

最近には無かった感情。思春期が未だ終わっていなかったことを思い出す。

 

ケンさん、見つけた。なんと日本で。

私もこの子に「恋」をした。

 




 

 

――私たちは一緒にフィリピンパブへ入店した。

ミカは準備があると言い、奥のスタッフルームへ。私はテーブル席に座り、タバコに火を付ける。

周囲を見渡すと、客は私だけであった。

 

しばらくすると、着替えた彼女がテーブルにやってきた。

胸元が開いたタイトなショートワンピース。マニラでは見慣れたはずの服装に少し緊張する。

 

前回は初めての出会いだったが、もう私たちは仲良しのフィリピーナと日本人。

同伴を経験することで、お互いの距離が一気に近くなったと感じた。

 

会話も弾み、彼女の帰国後もマニラで会おうと約束することができた。

私が「お母さんに会いに行くよ」と伝えると、ミカも「約束ね!」と小指を出してきた。現地の電話番号もこのとき交換した。

 

順調過ぎる。

たまには日本のフィリピンパブにも寄ってみるもんだ。

マリーの時ほどの奇跡ではないが、この女性にも特別なものを感じる。マニラでは決して経験できないパターンに新鮮さを覚える。

ミカとのベッドインはもう見えた。

 

――次第に店内が賑わってきたところで、ショータイムの準備が始まった。私はこのタイミングでワンセットのみで店を出た。

ミカのダンスは今は見れない。ここで披露されるレゲエもどきのダンスは色んなものが揺れる。そんなものを見てしまったらもう後戻りはできない。

焦らない、焦らない。

精神的な逃げ道を残しておくのだ。今すぐ詰んでしまう必要はない。

 

「Good night Mika, sweet dreams!(おやすみミカ、良い夢を!)」

それに対してすぐに返信が来る。

「I’m so happy to meet you. Thank you so much again!(あなたに会えてとても嬉しい。改めてありがとう!)」

 

ここ最近では最高に良い寝付きの夜だった。

 

――私たちはその後も連絡を取り合った。

私は一方的に「好きだよ」と言う文言を含んでメッセージや電話をした。ミカは「マニラでね」とスルーする。

私はニヤニヤしながらそのスルーをスルーする。

 

ミカよ。

私はマジでマニラに現れるぞ。しかも、来週だ。

今に私のブスさを思い知るだろう。がははっ。

 

その間、私は幸せを感じていた。

現地へ向かうことに対して久しぶりに意味を見つけ、ワクワクを感じるようになっていた。

 

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Range Abe
オノケンと同じ会社の先輩であったレンジ。数年前からマニラを訪れるようになり、やがて現地法人を持つまでに。趣味は海外サッカーTV観戦。 実体験に基づいたフィリピンにおけるマニラの闇、貧困と格差、現地ビジネスなどオノケンとは違う視点の記事をアップしていきたいと思います。
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12 コメント

  1. 先週、仕事で初めて名古屋に行ったので、池田公園に行ってみました。
    しかし、イマイチ良さげなフィリピンパブを見つけることができなかったです。

  2. レンジさん、はじめまして。
    同伴ってワード懐かしいです。
    同伴後に客のいない店内で彼女が着替えるのを待ってる姿は今思えば滑稽だなと思います。
    立場上もう二度と出来ないピーナとの恋愛ですが、他の人のブログを見ながら楽しませて貰います。
    ではではガンバってください。

  3. そのタレントはお金のためと日本へ来たのではないですか?邪推でしたらim sorry

  4. 私もあんまりフィリピーナに良いイメージないなぁ。日本の女性より相当難しいです。レンジさん始めみなさんは基本優しい方なんだと推測しますよ

  5. ちーこさん、コメントありがとうございます。
    たくさんのパブがあるので、お気に入りのところが見つかると良いですね!

  6. JIJYさん、コメントありがとうございます。
    応援ありがとうございます。皆さんに懐かしい、わかる!と感じて頂けると嬉しいです。

  7. 匿名さん、コメントありがとうございます。
    初めは「可愛い子には旅」なのかなと思ったのですが、やっぱり金でした。

  8. marumaruさん、コメントありがとうございます。
    目的の一つに「お金」がない人、日本にも少ないのではと思います。

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