[レンジブログ 前回のあらすじ]

この日の夕食シーンはハーバービューレストランにて。マラテからレストランに向かう道中とレストランの紹介記事。

[前回の記事]
【レンジブログ20】マニラのおすすめレストラン。ハーバービューレストランHarbor View restaurant

 

クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。

 

また、オノケン(現在の話)とレンジ(過去の話)のブログは交互にストーリー展開します。登場人物も共通する人が出てくるので、始めから読んで頂けるとより記事の内容が分かりやすいと思います。オノケンブログもチェックしていただければ幸いですm(__)m

オノケンブログの一覧はこちらから

 

[レンジブログの第一話はこちらから]
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ

 

 

【レンジブログ21】フィリピーナが外国人と交際する理由とは。

 

オーダーしたものが来るのを待つ間、パーリーは取り皿を卓上のナプキンで拭いていた。田原さんと私も同じことをする。店のお皿はもちろんキレイに洗ってあるのだが、フィリピンでは多くの人が習慣として、食事が乗るお皿を事前にナプキンで拭く。

それにしても、このハーバービューレストランHarbor View restaurant からの眺望は素晴らしい。マニラの夜景を海側から望むことが出来る。

 


[ハーバービューレストランから見たマニラの夜景]

 

そして、お互いの日中の出来事を話した。

 

田原「いやー、ちょっと無理だね。今回は諦めるよ。結局ね、他の銀行でもそんなに変わらないみたいだし。もう、無駄に疲れただけよ。」

 

私「そうなんですね。」

 

パーリー「銀行ムズカシイ。しょうがない。」

 

どうやら銀行とは平行線のまま、今の取引先として今後も続けて行くことになったらしい。

 

田原「レンジさんは?あの後、ロビンソンに?」

 

私「はい、アマンダのところへ行ってきました。田原さんによろしくと言ってましたよ。」

 

田原「あー、そう!それは嬉しいね。明日にでも行こうかな。」

 

私「あと実は、カーラにWiFiルーターの買い物に付き合ってもらって。ちょっと好きになろうとしていたのですけど。さっきのことがあったので。少しショックです、とほほです。」

 

田原「あー、そう!あはは、さっきは驚いたね。それにしてもあの子綺麗だよね。」

 

(カーラのことについてはこちらから 【レンジブログ16】ロビンソンモールのスタッフに小さな恋をする。 )

 

カーラの話が始まった途端、パーリーの表情が気になった。明らかに不機嫌そうなものに変わった。田原さんが他の女性を褒めていることが気に食わないのである。たとえ冗談であっても。フィリピン人の女性は極端に嫉妬深い。

 

田原「でもね、外国人と何処かで接触があって、そこそこルックスが良ければ、ほぼ外国人付きだよね、こっちの子は。」

私「ですよね、私もさっきまで淡い期待を持ってました。」

 

田原「特に日本で働いたことのある女の子って、余程の事情がないとそもそも日本に行かないしね、結局どこかでパトロンを探してくる。こっちでも職場で外国人と接するってことは、来日経験があると言語やお金の工面には有利だからね。」

 

田原さんによると、現地フィリピーナが外国人と交際する理由とは、ほとんどお金が目的だとのこと。もちろん、お互いの恋愛感情は重要だが、女性に限らず生活に困窮している状況は多いとのこと。

平均的な現地人からすると、渡比する日本人や韓国人、中国人はほぼ間違いなく金持ちだ。若くて美しいフィリピーナと交際することは、お互い利害と思惑が一致、メリットがあるということだ。

 

そして、田原さんが話していると、パーリーが突然遮り、話し始めた。

パーリー「そう。でもそれだけじゃない。色々な女性が日本にもいるでしょ。ここも同じで女性それぞれ理由やシチュエーションがある。本当にお金だけが目的の女もいるかもしれないし、純粋に恋愛感情を持ってる女もいる。本当、色々。」

 

パーリー「外国人が出会うフィリピーナの働いている場所ね、みんなお金無いからそこで働いているだけ。みんな男性に対して『心』って言葉では言うけど、それは間違い。」

 

パーリー「フィリピン人だって、一目惚れはあるし、男前で若い人が良いに決まってる。お金を持っているのは、一人の女性やその家族を養う資質を持っているか、ということ。最低限の前提だけど、本来は重要じゃないはず。」

 

パーリー「私のようにオフィスで、日本人女性と同じくらいお金稼いでいるフィリピーナはこのマニラでは少ない。日本みたいに経済的に独立できている女性は、フィリピンにほとんどいない。あっ、富裕層の女性は別ね。」

 

パーリー「男はね、やっぱり、お金持ち、男前そして、優しいの順番でしょう。日本人女性と同じ。もちろん、つきあいが長くなるほど、『優しさ、人柄』が大切で順番は変わってくるけどね。だけど、若いうちはみんなそれがわかってないし、人それぞれよ。」

(パーリーについては、次の記事を参考にどうぞ 【レンジブログ2】フィリピン人女性パーリー、美人現地責任者  )

 

パーリーが語ると、めちゃくちゃ説得力があった。フィリピーナのことを代表して意見しているようだった。それにしても流ちょうな日本語とその語彙力に驚く。

 

パーリーは日本で働いていた時期がある。もちろんタレントではなく、最大手のグローバル企業の中枢で。本来ならば、私や田原さんより余程優秀な人だ。ちなみに、田原さんはそこでパーリーをヘッドハンティングしたらしいが。

 

パーリー「レンジさん、例えば日本にもね … 」

パーリーの話のこの続きはとてもここでは書けない内容のもの。私も田原さんもじっとその話を聞いた。日本人として、何も言い返すことができなかった。うなずきながら聞くしかできなかった。

 

… 全ての ”答え” を教えてくれた。

 

本当に優しいがためだろうが、終始パーリーの口調は厳しかった。

しかし、彼女の話がまとまり始めると、次第に表情は優しくなっていった。

 

田原さん「パーリー、はい、そこまで!」

パーリー「アナタ、オカネモチ、ダカラ、スキ(笑)」

パーリーが冗談を言ったようだ。田原さんがこの野郎!とパーリーの肩を押さえる。パーリーは無邪気に笑っていた。とても二人が微笑ましかった。

 

しばらくするとオーダーした料理が運ばれてきた。全て揃った料理を見るとテンションは上がるが、三人ではとても食べきれないほどの量だ。


[ハーバービューレストランは、ほぼ海上レストラン]

 

パーリーはココナッツ丸ごとのココナッツジュース、田原さんと私はビールを手にして乾杯した。

お腹すいたー、さぁ食べるぞ!

 

近くの日本人ビジネスマン達も乾杯以降大盛り上がりの様子。店内には日本語が響き、まるで日本のレストランで食事しているような気がした。

 

食事中はお互いにこの後の予定などを話し、皆お腹いっぱいになるまで食べた。

 

それでも案の定、食事はかなりの量が残った。残ったものは、箱に詰めてテイクアウトすることができる。店員にテイクアウトをお願いし、詰めてくれたものをパーリーが受け取る。

 

会計はここでも田原さんがしてくれた。




どうやら、パーリーはこの日は自宅に帰るらしい。彼女の自宅はマカティ中心部の高級コンドミニアム、今夜は小学生の娘の面倒を見なければならないとのこと。

 

田原さんが滞在中は基本的には、二人はホテルで一緒に過ごす。この日は家のメイドが体調を崩したらしく、パーリーが娘の世話をするらしい。おそらく、このテイクアウトするものを食べさせるのだろうか。

 

食事が終了した後、レストランを出た。すでにボブは私たちをフロントで待っており、皆でマラテに戻った。

 

ホテル前で田原さんと私は降ろしてもらった。

パーリーはボブの車で送ってもらうとのこと。ボブも今日はその後解散らしい。

 

私「パーリーまたね!」

 

パーリー「レンジさん、色々気をつけてね、また明日ね!」

 

[パーリーの似顔絵と紹介はこちらの記事から 【レンジブログ2】フィリピン人女性パーリー、美人現地責任者

 

別れ際、田原さんとパーリーは車のドア越しにキスを1分以上していた。

 

いいなー、パーリー。聡明、美人、素敵だなぁ、あんな彼女がほしいなぁ。

 

私とボブはこの時初めて目が合ったような気がした。ボブは私にニコっとしてくれたのである。強面のボブが可愛かった。

 

 

[次回タイトル] 二回目のマニラ、二日目の夜。まずは現地女性とデート?ラ・カフェLa cafeへ

[次回あらすじ]
夕食を終え、再び田原とレンジはマニラの夜の街へ繰り出す。まずはラ・カフェという大衆バーへ向かう。どうやらその店内では男性との出会いを探す女性が多数いるらしいが果たして。

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レンジ
オノケンと同じ会社の先輩であったレンジ。数年前からマニラを訪れるようになり、やがて現地法人を持つまでに。趣味は海外サッカーTV観戦。 実体験に基づいたフィリピンにおけるマニラの闇、貧困と格差、現地ビジネスなどオノケンとは違う視点の記事をアップしていきたいと思います。

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