ゲイバー フィリピン マニラ ブログ

 

アンナが言うにはいとこが勤めるお店は近くのようだ。

「ほらケンさん! 行くよ!」

彼らはホテルへ戻る気満々のようだった。

私が「アンナ一人じゃ可哀そうじゃん!」と強引に誘う。嫌な顔をされたらますます引き止めたくなる。

結局ケンさんカップルも道連れに。

 

 

【レンジブログ206】ゲイバー夜遊びからのワンチャン一体誰と!?

 

 

時刻は午前4時を回った頃。

ボコボ通り東側。目的のゲイバーに到着した。

この辺りはよく知っているが入店するのは初めてだ。

アンナを先頭に二階へ上がりBOX席に座った。

 

ゲイバー マニラ 夜遊び

ほぼ満席だったがアンナのいとこが席を用意してくれていたようだ。いとこの姿は無く今は奥で化粧直しをしているとのこと。

店内は何かが焚かれていたかのように煙たい。タバコやVAPEがあちこちで吸われているからだろう。

お客さんたちはMCに導かれ歓声を上げている。何のイベントなのかよく分からないがとにかく賑やかだった。隣のケンさんカップルを除いては。

もうハナは目を閉じており、ケンさんは虚ろな目で無言の拒否反応を示していた。

長居は出来ないな。それにしても腹減った。あともうちょっと食べて飲んで帰ろう。

私はアンナに「ドリンクとスナックを頼もうか」と提案。「何が飲みたいの」と聞かれた。せっかくなので「タワーのやつ」とお願いした。

 

そして凄いのが来た。容量3リットルのドリンクタワー。何が入ってるんだこれは。ビール? オレンジジュースか? 朱色のような液体だ。

乾杯。私以外は皆一斉に顔を歪める。

いわゆるスクリュードライバーのような味だった。アルコールは強くなく氷結レベル。

「おっ、飲みやすいじゃん」

「嘘でしょレンジさん。こんな不味いのよく飲めますね」

「ごくごくイケるよ。それにしても腹減ったね。焼肉行く?」

「そんなボケ要らないです。今の今喰ってきたところでしょ。焼肉からのゲイバーからの焼肉なんて。早めに解散しましょう。もう疲れが限界です」

「ははっ。そうだね。スナックが来たらバッと食べるからさ」

 

ステージにてショーが行われている間、私はほぼ一人でタワーを飲み干した。

膀胱がパンパンになりトイレへ向かおうとした。しかし何処か全く分からない。少しウロウロしているとアンナが後ろから肩を叩いてきた。

「There. (そっちよ)」

「Thank you. (ありがとう)」

同じタイミングでアンナもトイレに行きたかったようだ。

 

私は用をたして男性トイレを出た。洗面所はバックヤードと繋がっているようで数名がメイクや談笑していた。

そして賑やかな二人組がこちらへ視線を向けた。

アンナと女装した男性だった。私はアンナから男性の紹介を受けた。彼は彼女のいとこで先ほどショーを終えたらしい。

「Nice to meet you. You’re pogi. (初めまして。男前ね)」

「Nice to meet you too. Thank you. you’re very pretty. (初めまして。ありがとう。あなたも可愛いね)」

いとこは「きゃっ」と喜びながら私に抱きついてきた。

はうあっ!?

嫌な記憶が走馬灯のように蘇る。私は何故か性的少数派の人々にモテるのだ。マニラにて過去に何度も貞操を狙われた。

このときも「今夜どう?」のような誘いを受けたが「処女なんです」と断った。

アンナはその様子を見て笑っていた。いとこも「冗談よ」とすぐに放してくれた。

ふうっ、しゃれになんねぇ。

いとこに改めて挨拶し、アンナとともに席へ戻った。

 

ーーなかなか食べ物が来ない。頼んだのはフライドチキンとポテトとクリスピーパタだけなのに遅い。

入店から一時間ほどしてようやくポテトだけやってきた。

「何ちゅう山盛りですか! レンジさん色々限界です。帰りますね」

「待って、待ってよ。あとフライドチキンとクリスピーパタが来るけどテイクアウトにしてもらうから」

私はその旨をスタッフに伝えて厨房に確認を取ってもらった。

アンナに話し掛けると「いとこのショーが見られたから満足よ。帰りましょう」と言う。

 

しばらくして大きな袋に包まれた商品が運ばれてきた。

私がそれらを両手に受け取り店を出た。

 

ーー辺りは夜明け前。すでに薄暗かった。

「ケンさん、お疲れ様」

「いやもう本当に。初日の夜遊びで朝帰りなんて」

「ははっ、マニラっぽくていいじゃん。ちゃんとホテルに戻ってね」

「レンジさんこそお気を付けて。おやすみなさい」

 

長い一日が終わった。

私たちは店前で解散しケンさんカップルはマビニ通りの方へ歩いて行った。

 

アンナは私と同じ方面に歩き出した。住居のマンションが近いらしい。

「Anna, did you enjoy? (アンナ、楽しかった?)」

「Yes. How about you? (ええ。あなたは?)」

「Yeah, really enjoyed. (はい、本当に楽しかったです)」

会話をしながらボコボ通りを北へ歩く。

 

そして途中の十字路にあるミニストップの前へ。

「I’ll buy bottle water. Well so…… good night. (水買うよ。じゃここで…… おやすみ)」

ここにて別れようと思ったのだがアンナも「私も中に入るわ」と。

何本かのペットボトルを持ちレジへ。アンナも商品をいくつか手に取っていた。私は「一緒に払うよ」とカウンターへ置くよう招く。

会計を済ませ店の外へ。

 

「Okay. Thank you so much Anna. (よし。本当にありがとうアンナ)」

「Welcome. …Are you sleepy? (いいえ。……眠たい?)」

「Ye…… (はっ……)」

 

私の中で『ドガンッ』と雷が鳴った。

普通聞くか? 別れ際に「眠たいか」なんて。

舐めるんじゃねぇ。見逃さねぇよ。

 

「Actually no. How about you? (いえ。あなたは?)」

「No. I usually go to sleep late morning.(いいえ。いつも朝遅くに寝るから)」

「Do you want to come over? If you’re okay.(部屋に来ない? 良かったら)」

「Sure. No problem. (いいわよ)」

 

私たちは一緒にバーチタワーへ入った。

エレベーターに乗り私の部屋へ。

 

【閲覧ちょっと注意】

以下の文章には下品な内容が含まれています。下品な内容が苦手な方は閲覧をご遠慮ください。お好きな方のみどうぞ。

 




 

 

 

 

 

 

 

 

『今マニラは入れ喰いでっせ』

確かにそうかもしれない。

 

決して満足のいくワンチャンではない。恋愛感情はおそらく無い。アンナは私のタイプではないし、彼女も同様だろう。

ケンさんカップルの存在が大きいのかもしれないが、アンナに私をキープしたいような気配は無い。

これはお互いに性欲を満たすだけの関係だ。

 

お互いにお互いを押さえ込み犯す。股間と股間の奪い合い。

私たちは部屋に入ってすぐガッツリめのセックスをした。

 

ーー眠りに入って二時間ほどで目が覚めた。アルコールが抜け始めたのか眠りが浅かった。

スマホを確認すると午前10時。隣のアンナはぐっすり眠っている。

 

もう少し寝ようかと思い彼女の首下へ腕を滑らせた。

彼女は寝返りを打ち目を閉じたままキスをしてきた。

そのまま愛撫が始まりお互いの下半身を音を立ててしゃぶりまくった。

寝起きのセックスは就寝前よりさらに激しかった。

 

ーーお互いに果て切った。

しばらくベッドの上で愛撫。健闘を称える。

カーテンの隙間から強い日差しが漏れていた。

 

二人でシャワーを浴びて外出の準備を始める。

アンナに「これからケンさんとランチ行くけどどうする」と聞いた。彼女は「一度マンションに帰って寝るわ。今夜も仕事だし」と言う。

「I’m not sure tonight. But I try. (今夜は難しいかもしれないけど会いに行くよ)」

「Don’t worry. Please message me later. (気にしないで。またメールして)」

アンナ…… 良い子やん。

私はタクシー代を渡そうとしたが「歩いてすぐだから要らない」と突き返された。

アンナ…… まともやん。

 

正午過ぎ。

部屋を出るとホテルスタッフが清掃道具一式を押していた。私は「あとで掃除お願いします」と声をかけた。

アンナとともにエレベーターへ。

バーチタワーの下で別れた。

彼女は颯爽とボコボ通りへ消えていった。

 

ーーとりあえずお腹が空いていたので串まさへ向かう。

ケンさんはすでに到着しているようなので急いで通りを渡った。

マニラ おすすめ日本食レストラン

 

「おはよう。ごめんね、お待たせ」

「おはようございます。僕はもう注文しました。照り焼きチキン定食」

「俺はダブル餃子定食の大盛りで」

 

オーダーした後、アンナとの事のなりゆきを説明した。

「レンジさん、あの後で…… はぁ、ビックリしました」

「良い子だったよ。肉便器候補かな」

「言い方よ。本当クソ野郎ですね」

「冗談。ハナの親友でしょ。大切にするさ」

 

ーー食事を終えた私たちは近くのクリニックへ向かいPCR検査を受けた。

検査結果は明日の午後とのこと。

 

「さて、これからマカティに行こうかと。ケンさんも行こうよ」

「えっ、ハナがまだ部屋で寝てるんで一度戻りたいんですけど。ってか行きたくないです」

「マリーと会うんだよ」

「うっ、マリー……」

「ケンさんに素敵な女性紹介してくれるって」

「分かりました。ハナに事情を説明してきますね」

 

ーー30分後、再び合流し私たちはマカティへ向かった。

 

 

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レンジ
オノケンと同じ会社の先輩であったレンジ。数年前からマニラを訪れるようになり、やがて現地法人を持つまでに。趣味は海外サッカーTV観戦。 実体験に基づいたフィリピンにおけるマニラの闇、貧困と格差、現地ビジネスなどオノケンとは違う視点の記事をアップしていきたいと思います。

6 コメント

  1. そうですよね✨あの状態で一戦交えてしまえるレンジさんの底力ですなぁ😆
    私なら午後まで寝てるコースです😅
    いよいよマリーさんの登場ですね😃

  2. レンジさん毎日更新大変ありがとうございます。性的少数派vsレンジ3ですかね、、?見たかったなぁ笑。過去のレンジさんの柔道スキルでの攻防最高に面白かったので今回も期待しちゃいましたよ!二度あることは三度ある。またあるでしょうね〜期待してます!😂

    • ありがとうございます!私は性的多数派なので少数派の方々をリスペクトしていますが我が肛門は許せません。レズビアンのオモチャ遊びには参加しても良いですね、いや参加したい。今後ともよろしくお願いします!

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