[レンジブログ 前回のあらすじ]
店内には田原の旧友の武本の姿が。日本人三人で飲み始めるが、まさかのショーアップにて並んだ女性達を全員指名することに?
[前回の記事]
【レンジブログ30】フィリピンパブ KTV Vogueの店内へ。ショーアップで全員指名!?
クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。
また、オノケン(現在の話)とレンジ(過去の話)のブログは交互にストーリー展開します。登場人物も共通する人が出てくるので、始めから読んで頂けるとより記事の内容が分かりやすいと思います。オノケンブログもチェックしていただければ幸いですm(__)m
[レンジブログの第一話はこちらから]
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ
【レンジブログ31】フィリピンパブ KTV Vogue にて、楽しい時間を過ごすレンジ
武本「田原さん、レンジさん、何飲む?」
田原「もうみんなビールで良いんじゃない?タワーでもいいけど、女の子達にあまり飲ませると可愛そうだし。ねぇ、レンジさん、ビールで良い?」
私「そうですね!」
田原さんはボーイを呼び、ビールを人数分頼んだ。ちなみにレデイースドリンク LD はビールの場合、グラスだと一杯分の料金300ペソ(2018年2月現在は350ペソ)で、瓶だと二杯分600ペソになる。この時は、サンミゲルライトの瓶を女の子の人数分注文していた。
タワーというのは、テキーラショットの所謂シャンパンタワーのようなもの。ボトルを入れ、そのような注ぎ方で、女の子を酔わせる楽しみ方があるらしい。お店側には売上として嬉しいが、確かに女の子たちは可愛そうだ。フォローしたところで、こちらも酒豪ではない。
プラス、女の子それぞれの指名分も含めると…頭の中で会計をおおよそ見積もろうとしていると、その処理が完了する前にどんどんビールが運ばれて来た。
一同「カンパーイ!」
もうこの後はとにかく周りの女の子達に気を遣うばかりで誰とどんな話をしたかはあまり覚えていない。
武本さんは凄く私を気遣ってくれていた様で、私のドリンクが空く度に注文を入れてくれていた。若輩の私は場の空気を壊さまいと頑張って飲むしかなかったが。
酒に弱い田原さんはすでに顔が真っ赤だった。
皆酔いがまわるに連れて、カラオケ大会が始まり、酒豪対決が始まり、むちゃくちゃになった。仕舞いには、店の男性スタッフさんや他のお客さんの指名が終了した女の子も参加して来た。
非日常過ぎて楽しすぎた。
しかし、私は武本さんと落ち着いた場所でゆっくり話をしてみたいなと思っていた。ただ、この様な異空間で一緒に酒を酌み交わすと、その必要はなかった。お互いに大笑いを繰り返し、イジリ合い、すぐに旧知の仲の様に親しくなった。
結局、延長を挟みラストのチェックが入るまで、店内大騒ぎだった。終始その中心には武本さんがいた。
[武本さんの似顔絵がある記事はこちらから 武本さんは有名グルメリポーターの痩せた時に似ている。日本の彼もこれくらいなら、健康を視聴者に心配させないのに]
かろうじて終盤に、私が指名した女の子も含めて三人の連絡先を交換する事が出来た。次の日に、どの子がどのラインだっけ?となるのだが。
会計は、もちろんかなりの金額になったので、この時はそれぞれ気を遣い、三人でお互いを慰めながらお金を出し合った。20,000ペソほどあった私の戦闘力は、この時の支払いで一気に赤点滅に変わった。
それでも日本の夜遊びを考えると超絶に安かっただろう。
とにかく今までの人生で一番楽しかった経験だった。ヴォーグ最高、マニラ最高!と心から叫びたかったし、日本人はもちろん世界中の人々と共有したかった。
日本で永遠に窮屈な人生を送っていたことを初めて客観的に恨んだ。
日本のキャバクラに通って、日本人のキャバクラ嬢に金を貢いでいたことを強く恨んだし、反省した。
それくらい最高に楽しい夜遊びだったし、フィリピンという国に何かしら貢献したいと思った。
(どうせお金を使うなら、観光客としてフィリピンの人々のために…と、この時は本気で思っていた。)
支払いを済ませ、三人で店の外に出る。
田原「いやー、やっちゃったね!」
武本「田原さんともあろうものが何を言ってるんですか!まだまだこれからですよ、早く次行きますよ、ねっ、レンジさん!」
田原「マジで!? 俺はちょっともう休むわー、ごめん。二人で楽しんできて!」
武本「えー!兄さん、久しぶりじゃないですか!」
田原「タケ… 本当ごめん!レンジさんがお供するって、俺もまた近々行くからさ!」
…
私「はい、私は行きますよ!」
『他人を見る目は誰よりも優れている』 これは”生物”の全てが共通して誤認しながら日々生きている。種を残す為には当然だ。たとえ酒に酔っていようが、自分に不都合な言葉は決して聞き逃せなかった。
不快に感じるより、安堵した。
信用できない、やっぱりな。
[次回タイトル] プライベートで、フィリピン超絶美女二人との出会い
[次回あらすじ]
フィリピンパブを後にした武本とレンジ、武本の女友達とともに夜更けのマラテへ繰り出す。そこでレンジは運命的な出会いを経験する。