シェラトンの喫煙所からぶらぶらと歩き出した二人。
「僕は、今から愛人に行きますね」
「俺も行くわ」
「昨日はともかく、今日も愛人に付き合う必要はないんですよ?なんの得もないでしょ」
「まぁ…この旅は、基本一緒に行動しよう。俺も行きたいところはここといってないしさ…2人で行った方が楽しいじゃん」
「そりゃ僕としてはレンジさんと一緒の方が楽しいですが」
「ちょっとマリーのところが残念だったしね。申し訳ない気持ちもあるし」
「それはもういいんですけどね…それにしてもレンジさん。これから愛人行って、どっち指名するんです?昨日指名した子ですか?それとも昨日セクロスしたアンナですか?」
「アンナだね」☜即答
「なるほど。でも指名取られたことになりますよね。確か昨日指名したこの方が何歳か年上ですよね?」
「この世界、とったとられたは普通でしょ。大丈夫よ」
「そんなもんですかね」
「それにしても、アンナってなんで昨日俺の部屋に来たんだろうか。ムラムラしたんじゃない?とかいったけど、普通それだけで行かないでしょ」
「さぁねぇ。レンジさんがタイプだったんじゃないですか」☜ヘラヘラ
「いやそれはないな」
「自分にもっと自信を持って」
「まぁ、不摂生続きで今豚である自覚あるし」
「そうですか。でもよかったですね。マリーは、レンジさんの豚化を気にしないって言ってましたし」
「そうだな…それはいいんだけど、多分アンナは指名欲しさに抱かれたんじゃないかなって思うのよ」
「えー、そんなリスクとります?」
「普通はしないかもだけど、彼女からすれば、俺ってハナの彼氏の友達でしょ?うまくいけば、継続して店来てもらえるし、少なくとも危ない人物ではないと保証はされているわけだしね」
「あー、まぁ、確かに。いや、レンジさんきっと違います。きっと彼女は豊満な男性はタイプなんですって。あきらめないで」
そんなことを話していたら、一人の男がレンジさんについてきた。
顔はバックトゥーザフューチャーに出ていたマイケルJフォックスに似た顔。
夜とはいえ、暑いことは暑いのに、小汚いモッズコートのようなものを着ていた。
私は、最初はただのガイドの男だろうと思っていた。
これから行く目的地も決まっているし、その男には近寄らず、距離を取って歩いていた。
レンジさんもそんなに話している様子はなかったのだが、かなりしつこく付き纏ってきた。
どこまでくんだよと思っているうちに愛人前に到着。
さすがにここでさよならだと思っていたら、まさかの店内に一緒に入ってきた。
どうやらチップをレンジさんにせびっているようだ。
にしても普通店の中まで入ってくるか?
なんとも気持ちの悪い男である。
なにが気持ち悪いって、着ているモッズコートのポケットに常に手を入れている。
膨らみからすると、拳銃のような大きなものは入っている様子はないが、ちょっとした刃物くらいなら入っていそうだという恐怖心を煽られる。
以前なら特にそこまで思うことはなかったが、少なからず治安がマラテでも悪くなっている今、あらゆる可能性を考えてしまう。
店の人も、追っ払ってくれる様子もなく、私たちが座っている近くで、ただつっ立っている。
最初は無視をしていたレンジさんだが、埒が開かないと思ったのか、たぶん100ペソを渡したところでようやく帰っていった。
意外とこういう時って、店の人対応してくれないのね。
追い出すように伝えていれば追い払ってくれたのだろうか?
店によって対応は分かれるだろうが…
※このマイケルJフォックス顔+モッズコート男については、一部始終をツイッターで報告したところ、マニラに駐在されている方から情報をいただきました。この男はマラテの要注意人物だそうです。揉め事も以前起こしたらしく、情報をいただいた方は、うまく切り抜けられたようですが、多分、一観光客だと、かなりのトラブルになる可能性は高いです。海外旅行も完全解禁され、多くの方がこれからフィリピンに行かれることと思います。外見もマラテ界隈では見ない、非常に特徴的な顔立ちをしているので、見分けはつきやすいかと思います。話しかけられても、さくさく歩いてスルーするか、ダッシュで逃げるかしてください。
次回 再び起こる奇跡。
※2記事後に、個人的神回が2記事連続で続きます。
実は休日はあまりビューが伸びない傾向にあります。
せっかくの“この記事はよく書けた”というものは、より多くの人に見てもらいたいので、次の記事は日曜日。
そして自信作は連休明けの火曜日・水曜日で連続更新します。
マイケルjフォックス似のタカリはちょっと勘弁して欲しいですね。まぁ、その手の連中っていつの時代もいますね😅
なんかすごく不気味だったんですよね…とにかく刺激しないことが一番です!下手に刺激して逆上されても嫌ですからね!
自分で神とは傲慢なり。我こそ神なり、がははっ!
そうですか。
不気味なタカリ屋がいたらイヤですね。
大統領も変わり取り締まりも緩くなったのでしょうか。コロナ禍の大々的なパトロールはどこへ?
これからどうなるんでしょうね…治安、悪くならなければいいですが、こちらも危険なところには行かない、知っておくのが大事ですね!!
自分はパールガーデンの前で客引きを装った輩にやられかけたことがあります。
暗闇に誘導され始めてヤバいと逃げ時を探っていたら近くのなじみの店のママが呼び止めてくれたので店に入って事なきを得ました。
店に入ってママの第一声が「クヤアビナカッタネ」だったんで震えがきました(笑)
21時頃でまさかあんな場所でと信じられませんでしたが、一人行動は常に危険と隣り合わせであると再認識した次第です。
とりあえず、知らんやつにはついていかんに限りますね!!
私も信頼しているガイド以外には声かけられても適当にスルーします😄
無視したら怖いので適当には対応しますけど