マニラ ブルゴス ゴーゴーバー

真理子には入店したくない。
そんな思いから、

私が真理子前に到着したタイミングでレンジさんが退店→一緒にブルゴス見学→マラテに戻る。

 

そんな話だった。
なのに、なぜマリーが真理子から出てくる。
この流れは、絶対私が望まないやつだ。

 

「レンジの店の時間、まだ少しある。ケンも中に入って」

 

ほらな。めちゃくちゃ入りたくない。

 

「いや、この後レンジさんと行くところあるから、俺はここで待ってるよ」
「でも、まだ時間あるのに勿体無いでしょー?」

 

「いや、正直、中に入りたくないんだけど。朝青龍にも会いたくないし」
「大丈夫。呼ばないから」

 

…だとしても入りたくないんだが…

 

「でもなぁ…」
「だって“ヒサシブリダカラー”」

 

うぜぇ…その“ヒサシブリダカラー“をやめろ。なんかわからんが、すげー耳障り。気に触る。
確かに久しぶり。だが、その気分はもう十分に昨日味わったし、一友人としての役割も果たしただろう。

 

時間を無駄に使いたくないのよこちらは。
俺にとってはフィリピン全体が久しぶりなのよ。
あなたとの時間じゃなくてフィリピンとの時間を優先したいのよ。

 

しかし、引っ張られながら店内に。
部屋に行く道中に、当然のように売れ残っている朝青龍もいた。
座っている嬢は見ないようにしていたが、存在感がすごいのよ。幅がすごいのよ。体積がすごいのよ。

 

気まずい…

イライラしながら部屋に入ると、そのイライラはさらに増大した。

…なぜ…部屋に…マリーの娘がいる?なんか久しぶりやから大きくなっとるやんけ…
後…お前は誰だ…

 

まずマリーの娘が部屋にいる。深夜帯の時間に突入するというのに、日本で言ういわゆるキャバクラの一室に小学生の低学年程度の娘を同室させてるとか、モラルないんか。

あんた…そこにモラルはあるんか。

そしてよくわからん嬢もいる。
なんだこの状況は。

 

レンジさんがいうには、この後の流れは、

まず、私がマカティのホテルに現在滞在していることになっているらしく、この飲みの後、荷物をそのホテルにまで取りに行き、レンジさん&マリーの娘と一緒にマラテに行くことになっているようだ。なぜそのような状況になっているのかわからないが、適当に話は合わせた。
そして、マラテに戻った後は、レンジさんはマリーの娘をレンジさんの部屋で寝かしつけを行い、その後仕事が終わったマリーと合流。

 

だそうだ。
この店の後は、とりあえずマリーの娘が同行するわけね…

いや、ブルゴスはいつ行くねん!?
マリーの娘連れて行くのかブルゴスに!?
日本なら完全アウト、フィリピンはどうなのかは知らんが、いけるわけねーだろ!

 

イライライライラ…

 

提示されたこれからの計画にも腹が立つが、さらにそれを増大させるのが、机の上にある惨劇だ。
昨日と同等レベルに並ぶ、飲み干されたLDの残骸の量。

 

彼女は何がしたいんだろう。
フィリピン人と日本人。考え方の違いは当然ある。
が、本当に将来を真面目に考えている相手に、そんな無駄に近い無駄遣いをさせることになんの得がある?
彼女はそれなりのポイントを受け取るのかもしれないが、レンジさんが支払うお金と見合っていない。

 

しかも、1度ならず2度までも…
お前、自分がそれなりの数の常連を抱えてるって言ってたやろがい。そいつらからかっさらわんかい。レンジさんはお前のしょーもない見栄のために存在している豚型ATMじゃねんだぞ。

マリーは、レンジさんのことを本当に愛しているんだろうか。

本当に愛しているのなら、そんなことはしないはずだ。

 

マリーに聞きたい。

…と。

 

イライライライラ、ハヤクカエリタイ…イライライライラ…ハヤクカエリタイ…時間が残っているって、一体後何分残っているんだ…

 

が、なぜかそこでの時間は1時間はゆうに超えた。
なぜかそこでの時間は1時間はゆうに超えた。

なぜか

クソそこでの時間は

クソ1時間は

クソゆうに

クソ超えた。

いや、絶対俺が入ってから延長一回してるやん…

しかも、時間のほとんどはダラダラと話すマリーとレンジさんの横で、マリーの娘の遊び相手である。

 

マジで…

クソが!!!!

なんだこの時間は!何私にフィリピンに来たんだ俺はつまらんにも程があるだろ!!
ベビーシッター代10分1万払え!




流石にイライラの限界だった私は、若干キレ気味で

「レンジさん、いい加減行きましょう。約束と違いすぎます」

と伝えた。
だが、このアマ(マリー)はこともあろうにまだ延長をお願いしてきやがった。
もちろん“ヒサシブリダカラー”の言葉も添えて。

 

当然私は拒否。
“疲れている。早く帰って寝たい“と押し切った。

 

最後までよくわからなかったが、部屋にいたもう一人の嬢は一体何者だったのか。
もちろんタイプではない。

 

さて、ようやく出てきた店の外。
時間はもう23時を過ぎている。
これからブルゴス本当に行くのかよ。戻ったら日が変わってるじゃねーか。クソ…

 

しかもさっきまでの子守で、店で飲む以上に疲れた。
マリーの娘、ラジオかってくらいにこっちの反応関係なく話しまくりやがる。
何かの思い出話っぽかったが、聞くことに集中してないから全然何言ってるかわからなかった。

 

そしてタクシーを呼び、レンジさん、私、そしてマリーの娘の3人でタクシーに乗った。

 

オノケンの今回の章の見通しが経ちました!
あと10話ほどなので、今月中で完結となります!

 

 

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オノケン
オノケンは日本で働く普通の30代サラリーマン。先輩レンジの誘いから、マニラ旅行へ。それ以来、マニラに通うように。趣味はフィットネスで筋肉こそ正義だと思っている。海外旅行はリアルドラクエのため筋トレでレベル上げをしている。 オノケンブログでは、マニラ旅行記やフィリピーナとの恋愛をメインに、英会話の上達方法などを記事としてアップしていきます。

6 コメント

  1. あー、私ならとっくに退店して一人で行動してます。いやぁ…ご愁傷様でしたとしか言えないです。はは

    • それができればっていうか、今思えばなぜしなかったのかと思いますね…せっかくマカティまできたんだからと思い、ズルズルいっちゃった私も悪いです😭

  2. あぁ、ストレスたまる展開ですね😅
    私なら他の店に移って合流してってレンジさんに言うかなぁ💦

    • 大体ですよ😅変更する可能性はあります!
      ただ、ご安心ください。今回の旅はどう考えてもレンジさんの方が圧倒的に事が起こっています!僕よりはるかにおもしろいと思います!

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