[ポット目線]

ポット

私がホテルから出ようとしたところで、それらしい2人組がガラス越しにこちらに微笑んでいるのが目に入った。

オノケンとレンジだ。

 

寒い日で厚い服を着ているせいか、筋肉担当のオノケンにそれほどの筋肉を感じない。

ブス担当のレンジは、豚であることは納得の外見だが、愛されキャラのオーラを身を纏っている。

 

私は内心、く・・・こいつら外見で既にアドバンテージ持ってやがる。

今日はトークを頑張らないと、女性の視線は全部持っていかれてしまう。

そんな恐怖に驚きおののいた。

 

 

クレマニメンツで仲良く飲むので、せっかくならフィリピンでの話も出来てブログにも登場しているマキの店がいいのではないか?という事で、一軒目はマキの店で遊ぶ事にした。

 

しかし、マキの店は8時開店なので、まだ開いていない。

私たちは軽く食事をしてから飲み始める事にした。

折角ホテルで歯を磨いたのに、振り出しに戻されてしまったのである。

食事をしながら、あれやこれやお互いの事を話したが、彼らのパーソナルなデータに一切興味が無い私は一切覚えていない。

 

焼き肉屋をはしごしている2名はあまり食べず、私が少し食べたくらいで長身マッチョ、愛され豚、そしてぶよぶよレジェンド鴨の3人は、マキの待つフィリピンパブへ向かった。

 

いや、正確にはマキは待っていなかった。

 

むしろ出勤すらしていなかった。

 

私に8時に出勤するから絶対に来いよ!と連絡をしてきたクセに、ママがマキに連絡したら、「今から行くって言ってるよ!」との事。

私はもう慣れているので何とも思わない。

 

客が来てから家を出るというストロングスタイル。

本当にマキは豪傑である。

下手したら私が店に着いてから準備を始めるので、それに比べたら今日は良い方である。

 

マキが居ない事など当たり前だと思っている私は、女性が誰も座っていない店内でレンジとオノケンのドリンクを作り、まるで店員のような働きを見せるのであった。

 

 

普通の店ならば、女の子が座ってから時間がスタートするのだが、そこはレジェンドである私がいるので、ドアが開いた瞬間から時間はスタートする。

そう、私は店からもしっかりと鴨の認定を頂いているのである。

 

マキは遅く来れば来るだけ働かなくても売上があがる。

というよりも、来たとしても、どうせ働かないので一緒である。

 

この状況を周りに説明するのだが、周りは全く信じてくれない。

マキは接客中に携帯アプリでゲームをしていたり、ビデオチャットでフィリピンの友達に電話をしたりと自由なのである。

 

そんなキャスト見た事ない! ポットは大袈裟に言っているだけだ!

 

と周りは言うのだが、これは本当の本当に真実である。

この辺は第3章でしっかり説明させて頂く予定だ。

 

しかし、今日はフィリピンでブイブイいわしていた2人が一緒だ。

1本の矢は簡単に折れるが、3本ならば折れないと何かの本に書いてあった。

 

私はマキ対策を一人で行うのは困難な事を理解しているので、

レンジとオノケンにしっかりと前情報を入れておき、共に対策して貰う事にした。

 

マキは破天荒なので、好き放題させるとドエラい会計になる。

 

基本、名古屋のフィリピンパブは1時間4000円の税で4400円。

指名料が1000円の税で1100円なので5500円で1時間飲める。

2時間飲んでも11000円である。飲み放題でこの金額は本当にリーズナブルだ。

 

更にキャッチの紹介で入ると3000円ポッキリで70分や80分飲める。

街にはキャッチが溢れているので、雰囲気を楽しみたい人は、

キャッチに紹介して貰って安く飲む事をオススメする。

 

 

このようなリーズナブルな価格設定にしてあるのに、マキを自由にすると1杯2000円のレディースドリンクがわんこそばのように積み上げられ、2時間で11000円の料金は桁が変わり2時間で11万円という価格に跳ね上がるのである。

 

信じられない人もいるかもしれないが、これは本当の話である。

マキは仲間を呼び、仲間もわんこそばでドリンクを稼ぎに来るので、鴨認定される事は危険極まりないのである。

 

しかし今日は違う。

 

今日は3本の矢である。

 

私はレンジとオノケンにフィリピンパブでドリンクを出しても意味がない。

今日は俺たちが楽しむ会だ。だからはコストは抑えよう。

予算は10万程度でいこうじゃないか。

 

私は彼らにマキの恐ろしさを伝えると共に予算制限の説明をした。

 

レンジもオノケンも素人ではない。

ドリンクを出せば会計が跳ね上がるのを理解している。

 

私ひとりだとマキのシゲナァを回避するのは難しい。

(Sige na シゲナー これは日本語でいいでしょう?ねぇ?に相当する)

 

しかし、3本の矢であれば回避出来るハズである。

なにより、マキとレンジとオノケンは初対面だ。

初対面からグイグイ攻めるのはいくら豪傑のマキでも難しいはずである。

 

※次回オノケンのターン

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ポット
クレマニのカモ担当。アラフォー。日本じゃシャッチョさん、マニラじゃカモネギさん。 日本の恩人のススメでマニラで起業を試みるが、仕事より女性を優先してしまうダメ男。 果たしてビジネスは成功するのか?マニラで性交できるのか?

6 コメント

  1. いよいよ始まりですね🤣
    どうなるのか期待でいっぱいです✨
    3本の矢、ですか😁
    楽しそうですね😆

  2. 三本の矢の中に一本でもポンコツな矢があると三本ともポンコツ化するという言い伝えがあります。しかし三本ともポンコツだと「自分だけは」と、三本の矢ともしっかりするそうです。

  3. マラテでもマカティでもないのに、既に面白すぎる!
    オノケンさんとポッドさんの目線で同時進行ってのも斬新ですね。
    楽しみ楽しみ。
    そして、皆さん執筆ありがとうデス m(_ _)m

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