この記事はタガログ語(フィリピン語)入門講座です。
基本文法から会話文の応用まで順序立てて解説していきます。
また記事の後半では「瞬間タガログ語作文」を練習することができます。ちょっとスケベな下ネタも入れていきます。学習のまとめと実際の会話訓練にどうぞ活用ください。
このタガログ語入門講座はシリーズ化して、一通り習得できるようにしていきます。
皆さんの学習にお役に立てれば幸いです。
基本文法「疑問文ba」入門
疑問文、指示代名詞「これは~ですか?」
それではまず、基本の疑問文からスタートします。
「これ(それ、あれ)は~ですか?」
~ ba ito(iyan, iyon)?
名詞もしくは形容詞 + ba + ito(iyan, iyon)?
タガログ語の疑問文では、肯定文の「述語+主語」の間に「ba」を入れます。
「ba」は前接語の一つで、疑問文を表す時に使用されます。
例として、「これは本です」は
Pen ito.
となりますが、疑問文にすると、
Pen ba ito?
となります。
疑問文では、「述語+主語」の間に「ba」を入れる
- 「AはBですか?」は、「B ba A?」と言う語順になります。
タガログ語基本例文
Libro ba ito?
Mahal ba ito?. 「mahal…値段が高い」
Uton ba iyan?
Matigas ba iyan? 「matigas…硬い」
Taksi ba iyon?
Mura ba iyon? 「mura…値段が安い」
~ ba ang mga ito(iyan, iyon)?
名詞もしくは形容詞 + ba + ang mga ito(iyan, iyon)?
タガログ語基本例文
Libro ba ang mga ito?
Mura ba ang mga iyan?
Taksi ba ang mga iyon?
「はい…Oo.」、「はい(丁寧)…Opo.」
「いいえ…Hindi.」、「いいえ(丁寧)…Hindi po.」
疑問文で使う「ba」は省略されることがあります。
例えば、「これは本ですか?」は
Libro ba ito?
ですが、「これは何ですか?」と言う文では、
Ano ito?
「Ano…何?(疑問詞)」
となり、途中の「ba」は省略することが可能です。省略せず、Ano ba ito? でもOKです。
つまり、疑問詞と共に使う疑問文では、「ba」を省略できます。
疑問詞とは、
「Ano…何?」の他に、
「Nasaan…どこ?」
「Kailan…いつ?」
「Sino…誰?」
「Kanino…誰の?」
「Paano…どのように?」
「Gaano…どのくらい?」
「Bakit…なぜ?」
などがあります。
なお、疑問詞の疑問文については別記事で詳しく紹介します。
疑問詞と共に使う疑問文では、「ba」を省略する
疑問文、人称代名詞「私は~ですか?」
これは、先ほどの指示代名詞と同じく、述語と主語の間に「ba」を入れます。
ただし、「あなたは~ですか?」の時の場合だけ、語順が変わりますので注意してください。
「私(彼)は~ですか?」
~ ba ako(siya)?
名詞もしくは形容詞 + ba + ako(siya)?
~ ba tayo(sila)?
「tayo…私たち(話し相手を含む)」、「kami…私たち(相手を含まない)」
名詞もしくは形容詞 + ba + tayo(sila)?
タガログ語基本例文
Matangkad ba ako? 「matangkad…背が高い」
Tama ba tayo? 「tama…正しい」
Mali ba kami? 「mali…間違っている」
Maliit ba siya? 「maliit…背が低い」
Kakilala ba siya? 「kakilala…知り合い」
~ ka ba?
「ka」だけは優先順位が高く、先に置かれる
※このとき「ba」を省略することができます。ただし、後に文が続く場合は省略しません。
名詞もしくは形容詞 + ka(kayo) + ba(省略可)?
~ ba kayo?
名詞もしくは形容詞 + ba + kayo?
タガログ語基本例文
Dalaga ka (ba)?
Napagod ka (ba)? 「napagod…疲れている」
Matanda ba kayo? 「Matanda…大人」
Masaya ba kayo? 「masaya…嬉しい(幸せな)」
例えば、「あなたはフィリピン人ですか?」と聞く場合、
Pilipino ka ba?
ですが、これをさらに丁寧に伝えたい場合は、
Pilipino po ba kayo?
となります。
「kayo(あなたたち)」は上記の例のように「po」と一緒に使うことで、「あなた様(単数)」の意味になり、さらに丁寧な言い回しになります。
「po」は丁寧さを表わしています。
例えば単に「Excuse me.(失礼します)」と言うよりも、「Excuse me, po.(失礼いたします)」の方がより丁寧な表現になります。他にも、「Salamat.(ありがとう)」は「Salamat po.(ありがとうございます)」と表現することができます。
挿入されるのは、文頭の「名詞、形容詞」の後、文頭の「疑問詞の後」、その他に文末です。
丁寧な表現には「po」を挿入する
瞬間タガログ語作文練習
以下に、今回紹介した文法について例文を10個掲載しています。
日本語を読んだ後、タガログ語を瞬時に脳内で作文して、実際に発音してみてください。それぞれ下部ボタンをクリックすると解答例が表示されます。
これを繰り返し練習することで、タガログ語での会話の時にスムーズに話すことができます。
※下ネタも入っています。
Mahal ba ito?
それは辛いですか? 「maanghan…辛い」
Maanghan ba iyan?
私は背が高いですか?
Matangkad ba ako?
私たち(相手を含まない)は間違っていますか?
Mali ba kami?
彼は知人ですか?
Kakilala ba siya?
あなたは疲れていますか?
Napagod ka (ba)?
あなたたちはスケベですか?
Malibog ba kayo?
それらは安いですか?
Mura ba ang mga iyan?
あれらはKTVですか?「KTV…現地のカラオケバー」
KTV ba ang mga iyon?
私たち(相手を含む)は正しいですか?
Tama ba tayo?
まとめ
疑問文では、「述語+主語」の間に「ba」を入れる
疑問詞と共に使う疑問文では、「ba」を省略する
「ka」だけは優先順位が高く、「ka ba」となる
ba …「疑問を表わす前接語」
mahal …「値段が高い」
matigas …「硬い」
mura …「値段が安い」
matangkad …「背が高い」
tama …「正しい」
mali …「間違っている」
maliit …「背が低い」
kakilala …「知り合い」
napagod …「疲れている」
matanda …「大人」
masaya …「嬉しい」
以上、タガログ語入門講座四回目でした。
今回は疑問文を紹介しましたが、実際の会話で用いる際は、肯定文の語尾を上げて発音すれば通じます。何かを尋ねるニュアンスを出せば、それは会話では疑問文として成り立つので、あまり難しく考えないようにしましょう。
次回は普通名詞と人名が主語の場合を説明していきます。
少しずつステップアップしていきますので、ゆっくりと学習していきましょう。基本構文のみ理解すれば、あとは会話フレーズを覚えて行くだけです。
タガログ語は決して難易度の高い言語ではないので、頑張りましょう!