殺伐とした雰囲気の中、一軒の民家へと進んでいく。その民家には明かりはなく、入り口も通りからは見えない位置にあるため、入り口まで進んだところで拉致されても、道行く人にはわからないだろう。
そもそも、この周辺自体が一観光客の身に何か起こっても隠蔽されるような雰囲気である。
入り口まで進むと、入り口で見張り役のような人物にマークが何かを話し、見張り役が入り口の上部にあるチャイムのようなスイッチを押す。
すると中からドアが開けられ、中に入ることができた。
私(心の中)「一見さんは入ることができそうにないこの厳重な感じ。ますます怪しい」
外の雰囲気に比べ、中は明るく、内装は小綺麗にされていた。その部屋の中央部まで行き、ソファーに座ることを促される。中にいた男が突然
男「レイディーズ!!」
と大きな声をだすと、奥からフィリピーナが20人ほどでてきた。
私(心の中)「なるほど。エドコンの家バージョンといったところか。あの出入りの管理の仕方から察するに、正規のお店ではないんだろうな。」
マーク「ここの女の子、デート代はすごい安い。かわいい子いるし、みんな優しい。おすすめ。ここは安全だよ」
デート代を聞くと、先ほどのエドコンより安いようだ。このような場所で女性と出会い、一日デートできるとは… とんでもないことである。
さて、肝心の女の子だが、着ている服は一人一人違うが、全員ボディコンのような衣装を着ている。
顔はあまり美人がいない。というより好みのタイプは全くいない。
ただ、スタイルがとんでもなく良い子はいる。
先ほどまでの殺されるかもしれないと怯え散らかしていた記憶はとうに消え、30過ぎのおっさん、野獣のような顔で女の子を観察。そしてマーライオンの如きよだれ。
レンジ「さ、ケンさん行こうか。マークごめんね。」
私「えっ・・・」
レンジさんに促され、マークとともに退室した。そして冬のサル状態のまま、足早にタクシーに乗り込んだ。
次回 レンジ流 フィリピン女性との恋愛、熱愛に至るまでの苦悩とロマン