[レンジブログ 前回のあらすじ]

田原とレンジ(私)はセブパシフィック航空を利用し無事に着陸。空港には田原のパートナーの女性がドライバーとともに迎えに来てくれた。その女性の名はパーリー。彼女とそのドライバーについて紹介しています。

[前回の記事]
【レンジブログ2】フィリピン人女性パーリー、美人現地責任者

 

クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。

 

また、オノケン(現在の話)とレンジ(過去の話)のブログは交互にストーリー展開します。登場人物も共通する人が出てくるので、始めから読んで頂けるとより記事の内容が分かりやすいと思います。オノケンブログもチェックしていただければ幸いですm(__)m

[オノケンのブログの第一話は以下のリンクから]
【オノケンブログ1】転落と後悔

オノケンブログの一覧はこちらから

 

 

【レンジブログ3】フィリピン、マニラでのタクシーについて。旅行者は特に注意が必要。

 

ちなみに初めてマニラへ旅行される方へ。

現地での移動はタクシーが基本だが、普通の旅行者には白いタクシーはおすすめ出来ない。

メーターで料金を換算する車はあるが、多くは「言い値」を提示し合っての契約による料金支払いになる。

そして、こちらが旅行者と分かるとその様な場合はぼったくりに合うことがある。走行距離と料金の相場に不慣れな旅行者は多々無駄なお金を渡してしまう事になる。

例えば、空港からマニラ中心部へは200ペソ~300ペソくらいが相場であろう。

また、空港内の黄色いエアポートタクシーは少し割高(初乗り価格は70ペソ、普通のメータータクシーは50ペソ程度)だが比較的安全で不慣れな旅行者はこちらを利用した方が良い。

 


[マニラ空港 黄色いエアポートタクシーの乗り口]

 

[最近は、「Grab」や「Uber」などの配車サービスを利用することが一般的です。特に、フィリピンマニラではGrabの利用率が大変高いようで、私も実際によく利用しています。そして、Grabはマニラ旅行では絶対におすすめです。これらのアプリの使い方についてはこちらから フィリピンでのGrab タクシーの使い方。最も安全で低価格な移動手段 ]

白いタクシー、もちろん個人タクシーも含めてだが、本当に皆さん気をつけてください。

 

その詳しいエピソードは田原さんの友人で、私同様にマニラに魅力された山根さんという人から。

山根さんは田原さんの旧友で、私よりもはるかに現地に慣れているはずの人であった。

 

彼はつい最近、現地の彼女に会いに一人で渡比していたらしい。そしてその滞在中、一人で白いタクシーに乗ろうとしたところ。空港まで友人を迎えに行くところだった。

いつもと変わらず、相場の料金より20ペソ多く払う約束、普段通りタクシーを利用したつもりだったらしい。当初、ドライバーにも違和感はなかったとのこと。

 

ドライバー「where?」(どこへ?)

山根「Airport. Terminal 2, How much?」(マニラ空港、ターミナル2、料金は?)

ドライバー「300」(300ペソ)

山根「No way 150」(そんなのないよ、150ペソでしょ)

ドライバー「250」(250ペソ)

山根「No 190」(いや、190ペソ)

ドライバー「… ok」(わかった)

山根「Ok must be safe」(よし、安全にね)

 

いつものやりとり。山根さんには慣れた交渉であっただろう。

 

タクシー乗車後しばらく走り、目的地へあと数キロ。一般道とハイウェイへの分岐点へ差し掛かったところ。

 

山根さんの向かう先は一般道のすぐ先、しかし、そこで突然ドライバーはハンドルを切った。

 

瞬間、タクシーを猛烈に加速させながらハイウェイへ進入し、山根さんの制止にも全く反応せず。明らかに山根さんを連れ去ろうとしていた。

驚いた山根さんは、とりあえずドライバーに話し掛け続けた。ドライバーは全くの無視、シフトを切り上げ車速は100km/h以上出ていた。

 


[マニラのハイウェイ写真]

 

さすがに恐怖を感じた山根さんは、後部座席から行動に出た。

ドライバーの後ろに座り直し、全体重を座席の背もたれに預けて、力の限りドライバーの背後の座席背もたれを蹴り押した。

バギッと何かが破損する音が鈍く聞こえたらしい。

 

ドライバーは背もたれとハンドルに強く挟まれ、運転体制を失い、かろうじて急ブレーキをかけた。

しかし、コントロールをほぼ失ったタクシーはハイウェイの右壁面に車体を擦りながら数百メートル走り、そしてようやく止まった。

 

殺される。

ドライバーの手にピストルを確認した山根さんは、もう一度さらに強く座席を蹴り押した。

 

ドライバーは奇声を上げ堪らず手のピストルを足元へ落とした。




瞬間、山根さんは車外へ。狭い路肩へ転がるように脱出。短パンTシャツのため、むき出しの関節あたりには擦り傷が出来たが、命はある。

 

後方から猛スピードで走り抜けて行く他の車を確認、それらの車に跳ねられないよう注意しながら、タクシーから出来るだけ離れようとした。

 

すると、タクシーは以外にもゆっくりと加速しながら、車線に戻り山根さんを諦めた。

 

山根さんはその後歩いて分岐まで戻ったらしい。

 

 

私「マジですか。」

 

そのエピソードを田原さんから聞いた時は、いくらマニラに慣れたとしても一人で白いタクシーには乗らないと決意した。

 

田原「本当よ。レンジさん、タクシーは絶対一人で乗らないでね。特に白いやつとか。」

 

私「えぇ、乗りません!怖すぎです。田原さんから山根さんのエピソード、マニラマジで怖いです。気をつけます、慣れた頃が一番危ないって幼少期から教え聞いた気がしますし。」

 

田原「そうね、ここではお互い油断せず行こうね。」

 


[マニラの普通の白いタクシーの外観写真]

 

皆さんも気をつけてください。

旅行者拉致目的のタクシー、行き先は郊外の人気の無い場所。そこにはドライバーの仲間が待ち伏せしており、身につけているものや金品を全て奪われるらしい。

最悪、命を奪われる危険性も。(ただし、この山根さんのエピソードは数年前のものです。2018年頃にはマニラの治安は比較的安全になってきているように感じています。)

 

 

[次回タイトル] 車内でフィリピーナがいちゃつく。ロハス通りからマラテへ。

[次回あらすじ]
マラテへ向かう車内で、田原と彼のパートナーのパーリーがいちゃつきはじめました。果たして、隣に座っているレンジは。

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レンジ
オノケンと同じ会社の先輩であったレンジ。数年前からマニラを訪れるようになり、やがて現地法人を持つまでに。趣味は海外サッカーTV観戦。 実体験に基づいたフィリピンにおけるマニラの闇、貧困と格差、現地ビジネスなどオノケンとは違う視点の記事をアップしていきたいと思います。

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