【ウメブログ16】フィリピーナと衝撃の破局、彼女の同性愛を目撃!?

 

 [ウメブログ 前回のあらすじ]

クレマニのホレ担当ウメ。現在50代後半。約30年前からフィリピンへ通う超ベテラン。
エルミタの日本風スナックにて出会った、未経験のフィリピーナ。彼女の悩みを聞くうちに、ウメは何とかその悩みを解決しようと協力する。そして、感動を覚えるほどのゴラッソが決まる。
【ウメブログ15】未経験フィリピーナが抱える深刻な悩みに真摯に答える

 

 

※クレイジーマニラでは、オノケンブログ、レンジブログ、ポットブログの三つのブログがメインコンテンツでした。そして、この度新たに『ウメブログ』の新連載がスタートしました。

 

 

ウメブログは約30年前のストーリーから展開しています。

 

前回は、エルミタでの日本風スナックで出会った女性について。

男性との交際歴はあるようなのだが、試合はいずれも無効試合となっていた。それは彼女にとっても、涙するほどの悲しい過去と悩み。

ウメは彼女のために協力を惜しまず、見事なツインシュートを決める。

 

それでは、ウメブログ16（第一章第14話）をスタートさせていただきます。

 

 

 

 

【ウメブログ16】フィリピーナと衝撃の破局、彼女の同性愛を目撃!?

 

 

ーー相変わらず、フィリピンを楽しんでいる私。

この頃、昼間に時間が空くとちょくちょくクバオへ来ていた。

クバオ駅の南、Aliモールなどが併設されているモールエリア。

特に、SMクバオのフードコート。

ここが結構好きだった。

 

最近でこそ食べなくなったが、この頃は練乳タップリのフルーツサラダが好きだった。

繰り返す。練乳タップリである。

なんと魅力的なサラダだろうか。

 

ーー正直ここのところ、私の恋愛運も下降線をたどっているように感じていた。

日本でもフィリピンでも、新しく「おおっ」っとなるようなフィリピーナに出会う事がない。

 

そして丁度この少し前、マリアとも別れた。

彼女との別れについては、それほどのダメージは受けていなかったが、シンディとの別れは堪えた。

金持ちのオッサンに寝取られた形だった。

私は、連続でフィリピーナと破局したことで、メンタル的にどん底を味わっていた。

 

幸いこの時は、カーラとの再会に胸を膨らませ、股間も膨らませていたのだったが……。

 

ーーただ今回の渡比は、エルミタでの夜間活動の予定や、毎度お馴染みのジミーとの呑み会などが入っており、正確なスケジュールは未定であった。

カーラには、この渡比の事は黙っていた。

 

[カーラの似顔絵]

 

ーーそれにしても、私は本当に変な所で知り合いに会うのである。

その理由について以前、友人から

「ウメさんはいつも何気なく人間ウォッチングをしているから、同じ空間に知り合いがいても普通はミスマッチで済むところを気が付いてしまうんだよ」

と言われた事が有る。

 

確かに人間ウォッチングは好きである。

例えば、ブルゴスのプランBの斜め左に在るキューバレストランが好きでよく行くのだが、道路沿いの一番外側の席に座り、ビールを飲みステーキなどを食べながら平気で2時間位はウォッチングをしている。

 

[ブルゴス通りのレストラン]

 

あの辺はコールガールもたくさんいる。

バクラも。

変な外人のカップルも。

怪しいマッサージを勧めてくる人や、変なものを売りに来る人。

トラブっている人、喧嘩している人、人種も多種多様で本当に見ているだけで楽しい。

 

ーー話は戻るが、この時も偶然SMのフードコートでカーラを見つける。

 

彼女は以前、ここへ「学校の帰りにお腹が空くと良く来る」と言っていた。

私たちが出会ったのもこの場所だ。

したがって、それほど不思議ではないが、この時は何か違和感を覚えた。

 

女友達と二人で腕を組んで歩いてくる。

日本でもよく見る『女友達が腕を組んで仲良く話している風景』だ。

 

でも何か違う感じがする……。

 

私の感が騒ぐ。

 

そしてカーラが近づいて来た。

私が手を振り声を掛けるのと同時に、彼女も気が付いた。

 

見てしまった。

その瞬間にカーラは友達と組んでた手をそっと払うのを。

 

んん？？

なんだか変だぞ……。

 

そして、私と会ったことに驚いているよりも、友達と一緒の所を見られた事が閥の悪いような仕草をしたのだ。

私はそれを見逃さなかった。

 

彼女はそこで友達に突然『さよなら』をした。

そして、私に近づき、

「家に帰って、着替えてくるから。先にホテルに戻って待ってて」

と。

ぎこちない。

 

ーー取り合えずホテルに戻り、カーラを待った。

その間に色々考える。

どうしても悪い方向の事しか思い浮かばないのだ。

 

[ダイアモンドホテル外観]

 

ーー2時間ほどしてカーラが来た。

彼女はもう既に泣き出しそうな顔をしている。

その顔を見て、悪い予感が当たったことを確信した。

 

「どうしたのカーラ？　何か悲しい事でもあったの？」

 

自分でも『何てズルい野郎だ』と思った。この期に及んで薄々は勘付いていながら、彼女から話させようとしたのだ。

すると彼女は、堰を切ったように泣きじゃくり始めた。

ソファーに座り、私の太ももに顔を伏せて泣きじゃくる。

 

暫しそのまま泣きじゃくるカーラの髪を撫でながら、落ち着くのを待った。

 

ーー30分ほど。

落ち着きを取り戻したカーラがそれでもまだ涙を零しながら、

「ごめんね、ごめんね」

と謝ってくる。

私には不思議と怒りとか憎しみみたいなものは無く。

ただ、

「いいよ、いいよ」

と語り掛けていた。

 

ご察しの通り、カーラは同性愛に目覚めてしまったのである。

 

 

レズビアンなるもの、私には到底理解出来ないものである。

しかし、男と浮気されたり寝取られたりすると怒りが湧くが、相手が女性だと本当に何の感情も湧かなかったのである。

只々、

「いいよ、いいよ、それでカーラが幸せならいいよ」

と、とても私自身の言葉とは思えないものが口から出ていた。

 

彼女はずっと「ごめんね、ごめんね」を繰り返すばかりであった。

 

怒りなどの感情は無いものの、心に大きな穴が開き、冬が訪れたように寒かった。

 

そして今回、カーラに会いに来た目的の一つ、大学の前期の授業料を渡す事。

彼女は短大に通っていたので、ほぼあと1年卒業まであった。

『これでお別れになるだろう』と後期分も合わせて、カーラに前後期分のお金を渡そうとする。

 

しかし彼女は、

「それは受け取れない」

と言う。

「私の中でカーラを良い思い出にしたいから受け取ってください。カーラが幸せじゃないと良い思い出にならないから！」

とても私の吐く言葉とは思えないが、真剣にそう思えたのである。

強引に受け取らせた。

 

そして、最後までごめんねを繰り返していたカーラ。

落ち着きを取り戻したところで、部屋を出る。

ドライバーのタイソンに、カーラを自宅まで送るようにお願いをして、別れたのであった。

 

ーー部屋に戻る。

 

[ダイアモンドホテル　客室]

 

一人でベッドに横になり、カーラとの思い出を振り返っていると、自然に涙がこぼれていたのだった。

 

そして、この日から三日間ホテルに引き籠る。

 

『もう、フィリピン、フィリピーナは諦めよう』

 

そんなことをずっと考えていたと思う。

 

ーーしかし四日後、ある男によって救われる。

私がフィリピンにいる事を知っていた彼。

連絡が無いのでホテルを訪ねて来たのだ。

 

「クーヤ、元気？　ヤルか？」

 

そう、バクラのジミーである。

彼はは本当に良い人なのだ。

 

この頃、色々と出会いがあり沢山のフィリピーナやフィリピーノとも交流したが、本当に友達になって良かったと思えるのは彼だけだった。

ある意味ジミーはその道のベテラン。受け入れられない恋も沢山してきた事だろう。

その彼に、今回のカーラのレズビアンへの目覚め、他のフィリピーナとの破局についても話をした。

 

すると、気分が少し楽になった。

 

そしてジミーが「友達呼ぶから、呑もうぜ！」と。

私を励まそうと、バクラ友達をたくさん呼んでくれた。

 

来たバクラたちは8人。

皆、何故呼ばれたかなんて知らないだろう。

おそらく、ただ飯が食えるくらいの気持ちで来ていたのだろうが、バクラのテンションの高さと居酒屋からディスコへのバカ騒ぎは、落ち込んだ私の心を癒してくれるのには十二分であった。

彼らは騒いでいても、いつも相手へ配慮しており、気遣いを忘れない。

たまに何も考えていないバクラもいるが、人としてはバクラには良い人が多いと思う。

 

ーー少し立ち直るきっかけを掴み、日本に戻った。

 

ただ完全に回復した訳ではなく、当分はフィリピンに来る事はないだろうと思っていた。

 

 

[ウメブログ16　終わり]

 

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次話、ウメブログ17「ち〇こを持つババエ」

 

 

 

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