[レンジブログ 前回のあらすじ]
フィリピーナのポニーと一夜を過ごした翌朝、レンジは仕事に向かうが遅刻。大説教を受ける。そして、その日の夜、新たなKTVへと入店する。
[前回の記事]
【レンジブログ75】フィリピーナと一夜明け。翌日遅刻でオフィスにて大説教される
クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。
レンジブログを始め(序章)から読んで頂けると幸いですm(__)m
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ
レンジブログ第一章は以下のリンクからどうぞ
【レンジブログ33】プライベートフィリピン女性との深夜デート。マラテのディスコ EXKLUSIVE へ
レンジブログ第二章は以下のリンクからどうぞ
【レンジブログ51】マニラのフィリピーナが初めて日本の地方都市に来る
レンジブログ第三章は以下のリンクからどうぞ
【レンジブログ71】マニラでビジネス開始。フィリピーナのコンサルティングで法人設立。
また、オノケン(現在の話)とレンジ(過去の話)のブログは交互にストーリー展開します。登場人物も共通する人が出てくるので、始めから読んで頂けるとより記事の内容が分かりやすいと思います。オノケンブログもチェックしていただければ幸いですm(__)m
【レンジブログ76】KTVで超美人フィリピーナと出会う。恋愛発展するかは重要質問から。
おばさんガイド「こっち、こっち!」
私は、その年配の女性ガイドに誘われ、彼女が勧めるKTVがあるビルへと入っていく。
たしかに初めてくる場所だ。
全く人通りはなく、いくつかテナントスペースがあるが、どこも閑散としているか閉店している。
こんなビル一階の奥にKTVがあるのか?
私は少し不安を感じながらも進んでいった。
おばさんガイド「ここ!」
[現在の写真。今は別の店舗に変わっている。]
おおぉ、確かにあった。ビルのこんな奥にKTVがあった。
さっそくおばさんに店内へ案内される。
店内スタッフ全員「イラッシャイ、マッセー!」
入口のウェイティングスペースには、フィリピーナが20人ほどだろうか。
席へ座るまでに一瞬しか見ることができなかったので、女性のクオリティレベルはわからなかった。
店内の構成は、中央にステージがあり、周りにはラウンジスペースが広がる一般的なフィリピンパブだった。後に聞くと、VIPルームは無いらしい。
そして、店内の客は私のみだった。平日で時間帯も早かったためかもしれない。
おばさんガイド「いらっしゃいませ! 実は私、ここのママですぅ。」
私「あー、そうなんですね。」
ママ「ここいつもお客さん少ないから、私も外でお客さん探す。」
でしょうね。確かにこの立地だと、通りすがりの新規の客はまず見込めないだろう。
私も正直、ママの呼び込みがなければ絶対に近づこうともしない場所だ。
ママ「お飲み物はどうしますか? 女の子はどうしますか?」
私はウイスキーの水割り、女性はショーアップをお願いした。
ママがボーイを呼び、私のオーダーを伝える。
そのボーイは、スタイルの良い男性。しぐさと髪の長さからおそらく、中性的な方なのだろう。私にウィンクしてくる様からも伝わってきた。
そして、まずショーアップが行われ、女性たちが私の前に並ぶ。
この頃には、私にとって何の感動も少なくなってしまっていた。フィリピンパブ通いに、正直「飽き」を感じてしまっていたからだ。
彼女達と会話してお酒を飲むことは楽しいのだが、マニラに通い始めた頃のあの衝撃的な印象と情熱はすでに忘れかけていた。
女性に熱を上げるのもいいが、いくらでも人はマニラに集まってくるし、夜遊びや女性探しも結局は無限ループなんだなと悟りつつあった。
それでも一応、好みの女性を探してみる。
んー、どの子もどのお店も似たようなものだな。美人もいるし、そうは言い難いフィリピーナもいる。
並んでいる女性達を、右から左端へと見定めていくが、特にこれと言って指名したいなというフィリピーナはいなさそうだ。
高級店ではないし、ローテーションで良いかなと思いながら、もう一度。
右から左へ…
私「…!!」
あれっ!? 一度見たときにいたっけ!?
なんと、私の大好物なルックス、どストライクの女性がいた!
私はすぐ、ママに彼女の指名をお願いした。
そのフィリピーナはリクエストを知ると、嬉しそうに私の横に座る。
名前を聞くと、「アケミ」というらしい。
[アケミ似顔絵]
アケミ、めちゃくちゃ綺麗やんけ、めちゃくちゃ可愛いやんけ、スタイルもめちゃくちゃええやんけ…。
日本にいれば絶対にトップが取れるほどの素材。マニラの天地がひっくり返るほどの美しさやん。
マリーとはまた違う系統の超美人。どちらかと言えば、見た目はアケミの方がタイプかもしれない。
あー、私はやはりKTVが大好きだ。夜遊びが大好きだ。
アケミと自己紹介をお互いにした後、私はすでに彼女に恋をし始めていた。
ポニー、マリー、ザリ、みんなごめん。私にまた好きな人ができたみたい。
夜遊びに飽きつつあるなどと言う、前言はすべて撤回である。
冴えないブスが知ったかぶり、偉そうなことを言ったことを、今すぐ深く謝罪したい。
日本の男性の方々へ!!
フィリピンは最高です!
知らずに死んで行くなど、オスとして生まれた意味を問われかねません!
皆さん、フィリピンに来て、最高の時を過ごしてください!
マニラの夜遊びは永遠です!
私達はとりあえず、お互いのドリンクが準備できたところで乾杯し、会話をスタートさせた。
私は、おおよそ以下のようなことを女性にいつも尋ねる。
・何歳? 子どもは? 今彼は? 元彼は?
・家族構成は? 親の仕事は?
・学歴は? 専攻は?
・出身地は? 今どこに住んでいるのか?
・ここでどのくらい働いているのか? 初めてのお店か?
・なぜここで働いているのか?
・日中は何をしているのか?
・旅行に行ったことがあるのか? 海外は?
・親友はどんな人か?
・お金についてどう考えているか?
・どんな男性がタイプなのか?
・好きな恋愛スタイルは? アーリーかスローか?
などなど。どれも重要な質問事項だ。
もちろん質問攻めにはせず、相手と会話の様子を伺いながら尋ねていく。
このときもゆっくりとさりげなく会話の中にそれら重要質問を入れていった。
それにしてもアケミ、美しい。超美人フィリピーナに見惚れる。
しかし、すべて聞かなければ。
彼女の美しさに緊張しつつも、一つずつ、恋愛に発展するかどうかの関門となる質問項目を確認していった。
結論、ルックスと合わせ、プロフィールもほぼ100点以上だった。
彼女はビサヤ出身、両親は働いていること、彼女は大学のためにマニラに来たこと、学費のために最近働き始めたこと、それら他にもポイントは高かった。
また、彼女自身の人柄も魅力的で、お金に頓着がなく、明るく良く笑う。声も美しく素敵だった。
そして、彼女と話していると、気付けばあっという間に、ワンセットが過ぎていた。
ママが伝票を持ってきて、私に「延長」かどうか聞いてくる。
アケミ「I wanna talk with you more…」(私はあなたともっとおしゃべりしたいです。)
私「Of cource, ME TOO!」(もちろん、私も!)
私は、もうブススロットル全開だった。
初めはこのKTVを疑っていた。
人気店ではなくとも、稀にとんでもなくクオリティの高い女性が在籍していることがある。そこがまた面白いところでもあるのだが。
アケミのように「はぐれメタル」…いや、「メタルキング」…いや、そんな表現では失礼だ。
アケミは新種のメタル系、経験値は100,000越え確実の「メタルクイーン」と例えるに相応しい女性だ。
私は、アケミの美しさにまだ緊張していた。緊張を解すためにも、お酒のピッチは速めだった。
お世辞だろうが、私のことを「Like」と言ってくれる。私は「Love」だよと、ブスジョークで返す。魂が抜けるほど楽しい時間を過ごしていた。
そして、夜も更け、日付が変わろうとしていた頃。
私たちはすでに打ち解けたようで、次はお店の外で会おう、食事に行こうという話をしていた。
するとこの夜、私以外のお客さんがようやく一人、この時間帯に新たに入店してきた。
ママと会話する様子から、どうやら常連さんのようである。
すると、アケミが私の耳元で囁いてきた。
アケミ「He’s my customer. Regular, almost everyday.」(彼は私のお客さん。常連でほぼ毎日。)
私「Oh, it’s good things! Please focus your work!」(それは良いことです。あなたの仕事に集中してください。)
アケミ「Thank you. You’re so kind.」(ありがとう。とても優しいのね。)
私の本音は、嫉妬で心はモゲており、ストレスで髪が抜けるどころか逆に増えるほどだ。
しかし、そんなことは表に出せない。
アケミ「Actually, I don’t like him. 」(実は、私は彼を好きではありません。)
彼女の表情からも、「あのお客は嫌いなの」ということが伝わってきた。私への好意は本当のようだったが。
しばらくすると、彼女はママに呼ばれ、先ほど入店してきたお客さんの元へ向かう。
アケミは隠れて私にウィンクをしてきた。
私は、「そのウィンクだけで心臓に穴が開くぜっ!」と、胸を両手で押さえるブスジェスチャーで返す。
将来的には、彼女とも国際Aマッチデーに親善試合が組めるかもしれない。そんな予感を感じていた。
ママ「ごめんなさい。あの人、最近、アケミの常連さん。ヘルプ、女の子はどうする?」
私「いいえ、大丈夫です。ノーパルパロ、オンリーアケミです!」
ママ「ううー! いいねー、あなた! じゃ、ボーイは?」
私「Of cource!」(オフコース!)
『カッ』
あれっ?
今、頭の中で嫌な音が聞こえたような。何かカスるような音が。
まー、気にするな! もうワンセットの内にアケミはまた戻ってくるだろう。
そして、もう一度ちゃんとアプローチ開始を伝えれば完璧だ。彼女は気がある。絶対にある!
ボーイ「Hi!」(やぁ!)
ヘルプで付いてくれたボーイの人が、私の横に座る。
お互い自己紹介をする。彼の名は「ティティ」と言うらしい。
[ティティの似顔絵]
彼は、日本の有名女性コメンテイターに似ていた。
男子を貫けば、相当な男前だろう。私よりもずいぶん背が高く、スタイルも抜群だ。
しかし、動作は完全に女子だ。髪は肩まで伸びており、美しく手入れされている。胸は膨らんでいないが、オカマだ。
ティティはハイテンションで私に話しかけてくる。どうやら、性格も良さそうだ。
私も彼に負けじとハイテンションで返す。
今は、アケミとの出会い、これからの進展が楽しみで、最高に気分が良かったのだっ!
私「You’re very beautiful!」(あなたはとても美しいです!)
ティティ「Oh gosh! Fuuuhh!」(マジで! フー!)
私「Do you drink?」(飲む?)
ティティ「Oh gosh! Can I!? Fuuuhh!」(マジで! いいの!? フー!)
私「Of course, Fuuuhh!」(オフコース、フー!)
私とティティはハイタッチを交わしハグをした。
『カチッ』
今、完全に聞こえた。
やはり地雷、時限式のスイッチを壮大に踏んでしまった。
[次回あらすじ]
アケミとの出会いに浮かれるレンジ。これはまた例のパターンの予感が。