[オノケンブログ前回のあらすじ]
モデルの世界も大変ですよね。顔が良いことはもちろんですが、身長や手足の長さなど、努力ではどうにもならないことがすべて備わっていないと仕事もなかなかもらえないのが現実。スポーツの世界と違い努力では身に見えて限界があるのが非常に厳しい世界だなと思います。
モデルとして働くフィリピーナ彼女に会いにMOAへ。モデルも大変な仕事
オノケンブログを最初から(序章)読んで頂けると幸いですm(__)m
私がレンジと出会う前、レンジがどのような経験をフィリピンでしてきたのか、私がマニラに通うようになる以前について書かれていますので、レンジの章を読むことでよりクレマニを奥深くお楽しみいただけると思います。
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ
[LAカフェで出会ったフィリピーナの口から語られた衝撃の内容]
夕刻、LAカフェに到着した私たち。
店内は夜のごちゃごちゃした感じはないが、それでもなお賑わいはあった。
女性の姿も多い。
いつから彼女たちはここにいるのであろうか?
夜を前に早めに店外デートに繰り出したいのだろうか、非常にアグレッシブに挨拶してくる。
そんな彼女らを無視し、レンジさんと共にサンミゲルを飲みながら雑談をしていた。
[夕暮れから飲むビールが上手い]
15分ほど経ったところだろうか、ふと周囲に違和感を覚えた。
カウンター席に座っている一人のフィリピーナ。
LAカフェの住民フィリピーナ達はだいたい攻めた格好をしているが、その子だけは違った。
まじめそうなワンピース。決してボディーラインが出るタイトなサイズでも膝上が短い訳でもなかった。
連れのフィリピーナがいるわけでもなく、ただ一人で座っていた。
そして、遠慮がちにチラチラとこちらのことを見ていた。
私「レンジさん。なんかあの子、ちょっとこの雰囲気にそぐわない感じですね。友達と一緒というわけでもなさそうですし」
レンジ「LAカフェの住民になろうとしているんじゃないの? まだLAカフェ歴が短いんじゃないかな」
私「でしょうね。格好もなんか...なんというか...ぱっとしませんね」
レンジ「まだよくわかってないんだろうか。顔は可愛らしいね。話だけでもしてみる?」
私「そうですね。わかりやすく初心者といった感じですもんね。話聞いてみましょ」
そうして彼女のことを席まで招いた。(以下、彼女のことはA子とする。)
レンジ「こんにちは」
A子「こんにちは」
レンジ「誰か探しているの?」
A子「何のことです?」
レンジ「いや、ほら。周りの女性見てよ」
A子「たくさんの人ですね。私はただここで待ち合わせしているだけです」
レンジ「待ち合わせ? こんなところで?」
A子「この後7時です。何か問題でも?」
レンジ「いや、ほら。ここはだって、バーでしょ」
A子「ここは待ち合わせ場所としてはおかしいんですか?」
その子は服装通り、純朴そうな女性だった。18歳とのことだが、短めの髪形からさらに幼く見えた。
レンジ「ここのことはよく知らないの?」
A子「マニラには住んでいないので...」
レンジ「どうやってここを知ったの?」
A子「友達から聞きました」
レンジ「いつマニラに来たの? マニラは初めて?」
A子「昨日来たばかりです。船やバスを乗り継いで2日かかってやってきました」
私とレンジさんは顔を見合わせた。話の展開が全く読めなかった。
レンジ「待ち合わせしているのはあなたのよっぽど大事な人なんだね。家族?」
A子「いえ、初めて会う人です」
レンジ「えっ、初めて会う人のためのわざわざ2日かけてここに来たの!?」
A子「はい」
話が何やら怪しい方向へ進みだした。
レンジ「その人とはなぜ会うことにしたの?」
A子「その人はFecebookで知り合いました。韓国の人です」
レンジ「男性?」
A子「はい」
レンジ「そう。で、これから遊びに行くの? ここで飲むの?」
A子「・・・」
この後のことを聞くと、A子の話は止まった。私たちと会話することに緊張していたのか、スマホを取りだし触り始めた。
私「レンジさん、どういうことですか?」
レンジ「いやー。あまり聞きたくない話かもしれない」
私「ちょっと危ないんじゃないですか? 初対面で、この場所で待ち合わせなんて」
レンジ「そうだね。もうちょっと事情を聞いてみようか」
A子は、こちらが話しかけると再び笑顔になった。
レンジ「私たちはあなたのことを心配しています」
A子「大丈夫です。これから来る友達はとても優しい人です」
レンジ「いや、でも外国人の男性には気を付けた方が良いよ。例えば強引にホテルへ誘われるかもしれないし」
A子「そんなことは絶対にありません」
レンジ「いや、このマニラでは色々なことに気を付けた方が良い。特にあなたは若い女性で一人でしょ」
A子「わかっています。私は今まで男性とお付き合いしたことがありません。恋人らしいことももちろん経験がありません。」
レンジ「そうなんだ。それにしても、このような場所を待ち合わせにするのは普通ではないと思うよ」
A子「私の ” 初めて ” をその人が5万ペソで買ってくれると言ったので、私はここまで来ました」
レンジ「・・・」
予想もしない言葉に一瞬言葉につまるレンジさん。
英語達者でない私は、彼女の言っていることは理解できた。しかし、内容が内容なだけに、彼女の言葉の意味が他にあるのだと思って必死に考えていた。
その言葉を言う彼女はまるで邪気なく、“悪いことをしているわけではない、普通のことだ”といった様子で淡々と答えていた。
レンジ「初めてを5万ペソって...初めては大事なものでしょ?」
A子「はい、大事です。でも5万ペソは私たちにとってとてつもない大金です。初めてを捧げるだけでそんなお金が手に入るなら私は我慢できます。それに何かを失うわけではありません。後々恋人も作ることもできますし、子どもが産めなくなるわけではありません。何も変わりません」
レンジ「でもあなたの安全は保障されていないよ? その友人が危険な人だったらどうするの?」
A子「それは大丈夫だと思います。メッセージでやりとりはしましたが、非常に優しい方でした」
レンジ「・・・いや、それは・・・」
A子「心配してくれてありがとうございます。でも私もいろいろ考えてここまでやってきました。もう引き返せないです」
レンジ「わかりました。でも十分に気をつけて。内容が内容だから、その人が良い人とは限らないよ。お金もきちんともらえるかわからないし...」
A子「大丈夫です。約束していますから」
その後、私たちはA子に色々と話をしたが、むしろA子は「極々普通のことをしているだけ、なぜあなた達はそんなに心配するの?」と、こちらが色々と心配していることを逆に不思議に思っているようであった。
そうこうしていると、私たちもLAカフェを出なければならない時間となった。
レンジさんが彼女の連絡先を聞いていた。確かに、その後の彼女の身の安全が心配だ。
そして、我々がLAカフェを出た後、メッセージのやり取りは何通かあったようだが、
“無事合流して今はその男性の部屋にいる”
というメッセージを最後に彼女からのメッセージは途絶えてしまった。
その後もレンジさんが何度かメッセージを送ったが、返信がないのはもちろん、メッセージを見た形跡もないようであった。
レンジさんは一応、警察に行って事情を説明したが、
〝連絡がないだけで何か事件が起きたわけではない。単に電波の届かない所にいるか、携帯が壊れただけかもしれない。一度会っただけのあなたと彼女の関係性を考えると、単に彼女はあなたと連絡を取り合いたくないだけなのでは?”
と相手にされなかったようである。
何と!!!衝撃ですね。
かなり危険という印象しかないですが、、
無事を祈るばかりですね
DONDON さん
そうなんです。ただ、警察の言う通り、一度きりしか会っていない私たちは連絡手段を絶たれてしまうと安否確認ができないというのが現実です。本当に後味の悪い経験です。
今回の話はかなり衝撃をうけました。心が痛いですね。
現地の貧困(特に田舎)は、本当に貧しいですから、彼女らには決死の選択かもしれませんね。
日本でも似たような事件がたまにありますよね…SNSで出会ってみたいな。
何はあれ、その女性の無事をお祈りします。
元隠れファンさん
はい、何とも言えない心持ちです。彼女が無事であれば何の問題もありませんが、もしも最悪のケースだった場合、あの時ちゃんと止めていればと後悔が残ります。
確認する術がないのが本当に歯がゆいです。