トマスモラト マッサージ店

 

[前回のあらすじ]

今回の滞在はフィリピーナ彼女には内緒だった。しかし、酔っ払った勢いでフィリピンの番号で彼女に電話をかけてしまう。フィリピンに居ることを知られてしまったレンジは彼女のご機嫌取りに奔走する。

[前回記事]
【レンジブログ130】秘密にしていたフィリピン滞在が彼女にバレる?

 

クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。

 

[序章第一話]
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ

[第一章第一話]
【レンジブログ33】プライベートフィリピン女性との深夜デート。マラテのディスコ EXKLUSIVE へ

[第二章第一話]
【レンジブログ51】マニラのフィリピーナが初めて日本の地方都市に来る

[第三章第一話]
【レンジブログ71】マニラでビジネス開始。フィリピーナのコンサルティングで法人設立。

 

レンジブログは第三章で完結しています。

それ以降のエピソードが「オノケンブログ」の内容になります。

[オノケンブログ第一話]
オノケンブログ第一話「転落と後悔」

 

また、レンジ個人のその後のエピソードは「外伝」という形で記述しています。

[外伝一章第一話]
【レンジブログ101】フィリピーナをフィリピン国内旅行に誘ってみた

 

 

【レンジブログ131】フィリピーナ彼女とスパ、マッサージデート

 

ーーマカティでの仕事を終え、私はすぐにタクシーに乗った。

時刻は5時過ぎ。間に合うだろうか。ギリギリだ。

 

マルコに「ちょっと遅れるかも!」とメッセージを入れる。

すぐに「わかった。気を付けてね」と返信があり、未だ怒っている様子はなかった。

 

週末夕方のエドサ通りの渋滞は凄い。

ケソンシティのウェンシャスパに到着したのは、それから一時間半後の午後6時半。

 

約束の時間に30分も遅れてしまった。

タクシーを降りて、急いでエントランスに入る。

 

[マニラのおすすめスパ『ウェンシャスパ』」

マニラのおすすめspa wensha spa

[アクセス]

 

カウンター前のソファにマルコは座っており、表情は明らかに不機嫌そうだった。

 

私「I’m so sorry to be late. very heavy traffic.(遅れてごめんなさい。すごい渋滞で。)」

マルコ「…It’s okay. (…大丈夫よ。)」

 

全然大丈夫そうではなかった。

全く目を合わせてくれない。相当怒っている。

私は再度彼女をなだめながら、カウンターで料金を支払った。

 

マニラのおすすめspa wensha spa カウンター写真
[1階カウンターの様子]

 

フルマッサージ付きで一人1,300ペソ。

これで6時間このスパに滞在できる。飲食は午後11時まで、午前0時に閉店。

夕食もマッサージも込みだと考えれば、デート代としては安い。

夜更けまで彼女の機嫌をキープできる。

しかも、食事会場以外は男女別々なので基本放置だ。有り難い。

 

ーーここは2階が食事会場とマッサージスペースになっている。

私たちはまず、1階の浴場にある着替えスペースへ向かった。

 

マルコに「また後でね」と言い、私は男湯の方へ。

浴場前にはカウンターで渡されたカギの番号通りにロッカーが並んでいる。

自分のロッカーを探していると、スタッフの一人が「これ、どうぞ」とバスタオルと浴衣を渡してくれた。

 

ロッカーを見つけ、とりあえずフルチンになる。

周りの目線は気になったが、私のサイズは日本人平均。

日本人の平均はフイピン人と比べると大きいと聞いたことがある。

よって、恥ずかしがらず堂々と侵入すれば良いのだ。

 

出た腹で遠近感はゼロだが、

「フイピン人男性の皆さん、こんばんは。私は日本人です。どうぞご自由に観察ください。はっはー」と中へ入ろうとしたところ、

「ダンナ、入浴以外では前を隠してください。マナー違反です」とスタッフから注意を受ける。

普通に叱られ、すいませんでしたと気まずくタオルを腰に巻く。

 

気を取り直して大浴場へ。

広い空間には数人の入浴客の姿があった。

 

マニラのおすすめスパ 大浴場
[ウェンシャスパ大浴場イメージ]

 

ーー私は基本的に不特定多数の入っている湯船は好きではない。このような場ではサウナとシャワーだけを楽しむ。

過去に日本の銭湯で謎のカイカイ病を罹ってからは、大衆の入る所は避けるようにしている。

 

まずシャワーを浴びて体を清める。

 

そして、ドライサウナへ。

外からは人の姿は見えず、空いているようだった。

 

扉を開けると、異変を感じた。

 

とんでもない異臭がしたのである。一瞬眩暈がした。

 

ふと視線を下へ向けると、そこには衝撃の光景が。

 

サウナ内でおっさんがうつ伏せで倒れていたのである。

しかも腰のタオルが茶色く汚れている。特にケツの辺り。

 

おっさんは意識を失い、脱糞していたのだ。

 

サウナの熱気とおっさんの臭いが混ざり、鼻がモゲるどころの騒ぎじゃ無い。

 

…死んでいるのか?

 

恐る恐るおっさんに近づくと、目は閉じていたが微かに息があるようだった。

そして、ケツから思いっきり排泄物が出ている。

 

私はすぐにサウナを出て、浴場内にいた若いスタッフに声を掛けた。

私「おいっ、大変だ! おっさんが倒れたままウ○コしてる!」

緊急事態だと伝えた。

彼は「はーっ?」と一瞬笑った。

しかし、すぐに私の様子が尋常ではないと察したようで、現場に緊張感が張り詰める。

浴場外のスタッフも駆けつけ、他の入浴客もざわつき始めた。

 

サウナのドアを解放すると、大浴場までその熱気と汚臭が漂う。皆、鼻を押さえる。

 

…おっさん、大丈夫かな。

腰に何枚かバスタオルを巻かれ、スタッフ数人に担がれて運ばれて行く。

手が微かに動いたようだがグッタリしていた。

 

ただの脱水症なら良いのだが。

 

何にせよ私も気を付けなければ。

この後、ドライサウナは閉鎖。一時的に騒然となった空間は臭いだけ残していた。

 

そして、次第に落ち着いた。

私は結局、ミストサウナの部屋へ。

生暖かい部屋で30分ほど過ごし、シャワーを浴びて浴場を出た。

 

ーー男性用浴衣に着替えて、2階にある食事会場へ上がる。

 

マルコはまだのようだった。

私は近くのスタッフに「鍋の用意をお願いします」と伝えた。ここは基本的にバイキング形式で食事を取っていくのだが、鍋だけはスタッフにお願いする。

 

マニラのおすすめスパ「Wensha Spa ウェンシャスパ」
[ウェンシャスパ2階食事会場]

 

そして、これは食べるだろうと思う食材を取りに行き、テーブルの上に並べていった。

 

30分ほどすると、浴衣姿のマルコが姿を現した。

 

食事を取りながら私は先ほどの出来事を話した。

マルコは大変驚いた様子で、私の事も心配してくれた。太り過ぎは良くないよと。

いや、それはあまり関係ないけど。でもはい、気を付けたいと思います。

 

そして、二人で夕食をしっかりと食べ、少し休憩。

その後、別々に2階奥のブースへ。それぞれ一時間の普通のマッサージを受けた。

 




 

ーーウェンシャスパではゆっくりと過ごすことが出来た。お腹もいっぱい。

マルコも満足な様子。大変ご機嫌だった。

スパを出たのは午後11時頃。

 

私「Where do you wanna go? You’ll be back home?(何処に行きたい? もう帰る?)」

 

私は正直、もう解散で良かった。

マルコを前にしながらも頭の中にミユキのことがあり、出来れば今日も彼女の店を訪れたかったのだ。

三日連続で行けば、さすがに私の本気度が伝わるだろう。私の言動に説得力が増すのは間違いない。

 

この後、マルコにもう一軒付き合うとしてもスイーツ店くらいだろうと思っていた。

早くマラテに戻りたい。ワンセットでもミユキに会いたい。

 

私「Are you tired? (疲れた?)」

マルコ「Can I go other massage? (別のマッサージに行っても良い?)」

 

…は?

 

おい。

今しがたフルでリラックスタイムを味わっただろう。

私はもう凝りなど残っていない。全身をマッサージされクラゲの様だ。

 

何故に再びマッサージの提案なのだ。マッサージ屋のハシゴなんてあるのか。

 

しかしもちろん、私は断ることは出来ない。

次の、彼女オススメのマッサージ屋へ向かった。

 

ケソンシティ トマスモラト

 

場所はケソンシティのトマスモラト通り。

マルコとのデートは普段この界隈が多い。たくさんの飲食店が並んでおり、マニラでは学生の姿が多くオシャレなエリア。

この通り付近に彼女のオススメマッサージ屋があると言う。

 

マルコ「I love here. Scrub and hot stone massage. (ここも大好きなの。スクラブとホットストーンマッサージ。)」

 

メイン通りを少し脇に入るとそのマッサージ店はあった。

 

[フォレストスパ Forrest Spa]

トマスモラト マッサージ店

[アクセス]

 

中に入ると、暗い照明。奥にカウンターがあった。

 

マニラのスパのカウンター写真
[ウェンシャスパ、カウンター写真]

 

受付を済ませると、担当のマッサージ師たちが現れた。

マルコには常に指名していると言う若い女性マッサージ師。頻繁に通っているからだろう、まるで友達のようだった。

初めての私にはベテランだと思われる年配の女性マッサージ師が担当するようだ。

 

私たちは彼女らに導かれ、まず半地下のスクラブマッサージスペースへと通された。

ギリギリ視界が保てるほどの暗い照明。カーテンで区切られたベッドスペース。

 

マッサージ師からいきなり全裸になれと言われ私は少し戸惑い、カーテン越しにマルコに声をかけた。

 

私「Marco, I’m little shy. (マルコ、ちょっと恥ずかしいよ。)」

マルコ「It’s okay. Please relax. (大丈夫よ。リラックスして。)」

 

マルコは私に構わず、すぐに服を脱いでいるようだった。私も不安に思いながら指示通りにする。

 

ベッドに横になるとさっそくマッサージは始まった。

 

すぐ隣、マルコたちの物音が聞こえる。

私はなかなか集中できずにマッサージを受けた。

 

ーースクラブマッサージを終え、シャワーを一旦浴びる。

そして今度は二階に上がり、リンパマッサージとホットストーンマッサージを受けるとのこと。

気になるのはホットストーン。

その名を聞いたことはあるが、私は初めての経験。

 

私「It’s first time for me. (初めてです。)」

マルコ「You must like it! (気に入るわ!)」

 

それぞれカーテンで仕切られたベッドエリアに入る。

 

まずは、リンパマッサージから始まった。

 

それにしてもこのおばさん。スクラブの時はそれほど感じなかったが、マッサージが大変上手だった。

今までマニラで受けたマッサージの中でもダントツで一位。おそらくこの店舗自体の教育が行き届いているのだろうか。フィリピーナのマルコがわざわざ通うのも納得だ。

私はものの数分でリラックスし、眠りへと誘われそうになった。

 

続いてホットストーンマッサージ。

まずはうつ伏せになり、温かい石を背中に並べられた。

うーん。なるほど。

確かに気持ち良い。暖かくて最高だ。

 

そして、仰向けに。

 

ここから状況は一変する。

 

おばさんは石と素手を使い、私の乳首、股間などのデリケートゾーンと普通のゾーンを行ったり来たりするのである。

リンパとストーンのハイブリッドマッサージである。

めちゃくちゃ上手い。

暗闇のため、何が行われているかは見えない。

ただ、とんでもない手付きと巧みな石使いで色々な部分をストロークされた。デリケートゾーンがメインの時間帯もあった。

 

恥ずかしながら私はフルボッキンしていた。

決してスケべな意味ではない。相手はおばさん。単純にマッサージが上手いのだ。

これでもかとキンキンになっていた。たまに股間を中心に責められることもあり、仕方がなかったのである。

 

カーテンを隔てて、同じマッサージを受けているマルコ。

 

私「Marco, this massage is amazing. Almost.. heaven. (マルコ、このマッサージ、ヤバい。ほとんど… イキそう)」

マルコ「Yeah.. I’m very wet also. (ええ… とても濡れてるわ)」

 

その発言、止めろ。

私は核ボタンに等しい、決して入れてはいけないスイッチを押された。

 

相手はおばさん、ここは普通のマッサージ店だぞ。

しかし、一旦起きた衝動は強くなるばかり。

マッサージは続く。

 

そうだ。

こんな時は、肉親や恩師の顔を思い浮かべるのだ。

そして、悔しい学生時代の思い出。

気を散らせ。

 

…ダメだ。

効果はない。

 

いや、そうだ。

こんな時こそ、先ほどのウェンシャスパのサウナのおっさんを思い浮かべるのだ。

記憶は新しい。

 

…OK、OK、持ち直してきたぞ。

 

しかし、石が軽く私の ” きっさき ” に触れた時だった。

収まるかと思われた衝動は爆増して帰ってきた。

 

落ち着け、おばさんのマッサージだぞ。

しかも、直接触れているのは石だ。

 

思い出せ、おっさんの衝撃。

 

発射など絶対ダメだ。

心を無にするんだ。

私は念仏を唱えた。

 

おばさん、おばさん、おばさん、

おっさん、おっさん、おっさん、

石、石、石、

おばさん、おばさん、おばしゃ、

 

しゃーん!

 

昇天

 

おばさん「Oh, you’re very fine! (まぁ、とても元気ね!)」

 

おばさんのリアクションは慣れたものだった。

カーテン越しに隣のマッサージ師とタガログ語で「この客の飛距離w」のような会話をしていた。

マルコにも聞こえているだろう。

 

おばさんは私の体をタオルで優しく拭いてくれる。

恥ずかしさと情けなさと、深い慈愛に感謝。

私はこの日、おっさんのことで頭の中をいっぱいにしながら、おばさんと石で果てたのだ。

 

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レンジ
オノケンと同じ会社の先輩であったレンジ。数年前からマニラを訪れるようになり、やがて現地法人を持つまでに。趣味は海外サッカーTV観戦。 実体験に基づいたフィリピンにおけるマニラの闇、貧困と格差、現地ビジネスなどオノケンとは違う視点の記事をアップしていきたいと思います。

4 コメント

  1. どの投稿も面白いのですが…
    今回、一番笑わせてもらいました。
    飛距離のくだりで私も絶頂を迎えました… 笑いのw

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