クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。

 

[レンジブログ前回のあらすじ]

2019年8月、一か月前の滞在から新たな彼女が二人出来たレンジ。彼女たちに会いにマニラへ。

[前回記事]
【レンジブログ174】フィリピーナ彼女が二人出来た!? モテ期到来

 

レンジブログは第三章で完結しています。

そして、それ以降のエピソードが「オノケンブログ」の内容になります。

オノケンブログ

[オノケンブログ第一話]
オノケンブログ第一話「転落と後悔」
オノケンブログ累計400万PV達成 第一話へ

また、レンジ個人のその後のエピソードは「外伝」という形で記述しています。

ここまで三つの外伝がそれぞれ完結しています。

 

 

【レンジブログ175】パサイのスラムに住むフィリピーナ彼女

 

ーー夕食は中華レストランへ。

私はいつも大好きな『デイビッズティーハウス』と言うところへ行く。

化学調味料満載、ラードたっぷりの濃い味付けが大好きなのだ。

餃子の王将もビビるほどの圧倒的な旨さ。

 

David's Tea House 中華料理屋
[おすすめ中華レストラン]

 

チャーハンとブロッコリーと牛肉の炒め物をオーダー。

夕食を一人で食べながら、溜まっていたメールをせっせと返信する。

また、ここまでの経緯をクレマニ用記事のため、ノートに打ち込む。

 

チャーハン 中華レストラン
[チャーハン、牛肉ブロッコリー]

 

一口、チャーハンを食べる。

ノートに打ち込む。

一口、チャーハンを食べる。そしてたまに肉を食べる。

チャーハン、ノート、

チャーハン、ノート、

チャーハン、ダイスケ

チャーハン、ノート……

 

うおっ!

ダっ、ダイスケさんっ?

ダイスケさんがテーブルの目の前に立っていた。

 

「わっ、ダイスケさんっ、お疲れ様です!」

「レンジさん、全然気が付かないから。ははっ、チャーハンに夢中過ぎるでしょ」

「完全に恋してましたね。いつから立ってました?」

 

私たちは挨拶を交わし、残りのチャーハンをかき込んだ。

 

ーー二人でレストランへ出て、目的のKTVへ向かう。

ケンさんに再度連絡を取ると、そのKTV前でもう待っているとのこと。

この夜は、ダイスケさんが「ちょっと行きたいところがあって、付き合ってもらっていいですか?」と言っていた。

 

「ダイスケさん、その手荷物はどうしたんですか?」

「あー、これはね。ちょっとしたプレゼント」

 

そして、私たちが向かったのは……

 

マニラ夜遊び KTV[花と蝶 Hana to Cho」
[KTV花と蝶]

 

「おー、ケンさん!」

「どうも。お疲れ様です。あれっ、ダイスケさん、その手荷物はもしかして……」

「ちょっとね。誕生日祝いです」

 

そして、三人で店舗の中へ入る。

VIPルームへ。

私とダイスケさんには指名女性が既に居たのでリクエスト。ケンさんのみショーアップで女性を選んだ。

 

ーーダイスケさんの指名女性が入って来たところで、「ハッピーバースデー」の歌が入った。

 

KTV 誕生日祝い ハッピーバースデー
[KTV花と蝶のVIPルーム]

 

そして、持ってきたケーキを披露すると、彼女は歓声を上げてダイスケさんに抱きつく。

そのタイミングを待っていたのか、女性たちが続々とVIPルームに入って来た。

 


[KTVでの誕生日祝い]

 

皆で、「ハッピーバースデー」を歌う。おめでとう。

彼女はダイスケさんにメロメロだった。

 

いいなぁ。

このような手法もモテるための一つなのだろう。

ダイスケさんは本当にどこのKTVでもモテる。細かい気遣いがフィリピーナを虜にするのだ。

私はお手拭きタオルを噛みしめながらその様子を見守った。

 

ーーケンさんの方も女性とは良い感じである。

 

……いや。どうしたのだろう。

やけに親しげである。

 

後に聞くと、別のKTVで会ったことがあるのだと。

ケンさんがそれを忘れており、今回のショーアップで知らずにたまたま再度指名したらしい。

……ケンさんよ。女性の乳ばかり見ているからそのような事態が起きるのだ。

乳好きも過ぎるぞ。以前指名した女性の顔を覚えていないなんて。

 

乳、乳、乳。

来世は、眼球が乳房になった状態で生まれて来い。

そして、来世は自分の眼乳を揉み続け、一生を終えろ。

 

おっぱいが目になった日本人男性
[オッパイが好き過ぎて目がオッパイになった哀れな日本人男性]

 

ーーそして、楽しい時間を過ごした私たちは店を出て、解散した。

 

翌日。

 

この日も私はグレースと会う予定だった。

日中、彼女に連絡を取ると「家にいます」と。私が「会える?」と聞くと「もちろん! 家に来る?」と言う。

私は彼女がどんなところに住んでいるのか興味があった。

おそらくルームメイトと一緒にいるのだろう。

そして、ケンさんにも連絡を取ると、「そうですね。ルームメイトの彼女にもう一度会ってみたいのでご一緒します!」と。

 

私とケンさんは昼食を一緒にした後、グレースが教えてくれた住所、自宅のあるパサイへ向かった。

 

ーーパサイの大通りから少し入った路地。

大きな教会などがあり、人通りも多かった。

 

パサイ ストリート

 

グレースが私たちを見つけ、手を振ってくる。

ルームメイトはジョリビー勤務のため、今は彼女一人で留守番していると言う。

 

ん?

私とケンさん、外国人の男二人で女性の家に行っても良いのか?

なんとも不用心な話だが。私が彼氏だから良いのだろうか。

 

彼女は嬉しそうに腕組みしてきた。

そして、三人でしばらく歩いた。

 

ーー徐々に自宅に近づくにつれ、雰囲気が変わって来た。

 

 

変わって来た。

 

 

かなり変わって来た。

 

 

言うなれば、スラム。

パサイのスラムだ。

土壁の家々は、次第にトタン屋根とベニヤ板の壁に変わる。

 

そして、彼女の住まいはまだその先にあった。

 

ーーぬかるみのある地面。

不衛生極まりない。

 

「This is my home. (ここが家です。)」

 

私とケンさんは言葉を失い、息苦しさを感じた。

 

自宅と言うのは、民家に併設されたただの『物置小屋』だった。

その中は約二畳のスペース、天井は低く、腰を屈めないと入れない狭さ。

床は外のぬかるみそのままで、壁は薄い板が張られているものの隙間が開いている。

簡素なベッド、棚、小さな扇風機。

シャワー用だと言うボウルは水を貯めて使うのだろう。

室内はそれだけだった。

 

また家の扉もベニヤ板で、鍵は設置されていなかった。

暴漢が入って来れば為す術は無い。

 

ーー私はベッドに座り、グレースに「自宅に招いてくれてありがとう」と伝えた。

彼女も隣に座り、「何も無いけど。へへ」と笑う。

 

ケンさんは一時、外に出て私たちの時間を作ってくれた。

 

ーーその後、彼女と一緒に近くへ買い物に行くことにした。

来た道をしばらく戻るとスーパーマーケットがあった。

 

マニラのスーパーマーケット

 

冷蔵庫もない家。ルームメイトも同じ生活環境。

私は何か手助けがしたいと思い、カップ麺やレトルト食品を出来るだけ買った。

 

そして、そこでグレースと別れ、私とケンさんはマカティへ向かった。

 




 

「レンジさん。凄い場所でしたね。スモーキーマウンテンやハッピーランド以来の衝撃でした」

「まぁ。かなりの貧しさは伝わって来た。パサイにもあるよね。でも家賃は4,000ペソだって」

「二人で割る訳ですね。……鍵が無かったじゃないですか。扉の固定は『フォーク』って。女性二人暮らしで大丈夫ですかね」

「まぁ。暴漢が入ってきてもおかしくないよね」

「ちょっとショックでしたね。で、グレースとは?」

「は?」

「あのー。空気読んで席を外したんですけど」

「あぁ、話をしただけ」

「嘘でしょ。何か10分ほど、バッタンバッタンしてたでしょ。物置小屋が壊れるかと思いましたよ」

「いや、キスだけ。ヘルメット持ってなかったし、病気怖くて」

「そうですか……」

「そうよ」

「そうですか……」

「……それよりさ! これからマカティでしょ。出来れば遅い時間帯にはファーストライン行こうよ! ニコルに会いたい」

「レンジさん、メンタル鬼ですね。彼女さんの現実知ってその言葉が出てくるとは」

「いいじゃん」

「クソ野朗を通り越して一周して、やっぱりクソ野朗です。でもそうですね、私もマヤに会いたいです」

 

マカティ ブルゴス通り 夜遊び

 

ーー夕刻のラッシュアワーを抜け、マカティへ。

この日もダイスケさんとKTV巡り。

 

ダイスケさんは次の日が早いと言うので、このときは日付が変わる頃に解散した。

 

ーー私とケンさんはそこからマラテに戻り、一緒にファーストラインへ。

 

私はニコルを指名、ケンさんはマヤ。

 

先ほどのグレースの顔が少し浮かんだが、それはそれである。

私はニコルに「アフターの後はホテルに来るよね?」と言いながら、汁まみれになった。

 

ーー午前3時過ぎ。

アフターは四人で韓国焼肉だった。

 

マニラの韓国焼肉店
[マニラの韓国焼肉店『MAKCHANG』]

 

終始、ニコルは私にベタベタだった。

羨ましそうにマッチョは見ていたが、無視してお肉とニコルの唇を味わった。

 

そして結局、私もケンさんも女性陣も力尽きたため、その後はまっすぐホテルに戻った。

と言うのは言い訳で、ホテルに誘いたかったがニコルの返事はこのとき「まだ早過ぎる」だった。

 

よしよし、ゆっくりだ。

ご馳走を頂くのはもう少し我慢しよう。

 

ーー次の日。

 

特に予定の無い私は、ナオミたちを食事に誘おうかと思っていた。

溜まっていたメッセージを処理し、ナオミへ連絡しようとすると、グレースからメッセージが入ってきた。

 

「I need money. Can you help me? (お金が必要です。工面できる?)」

 

そして、立て続けにニコルからもメッセージが。

 

「I need Points. Can you help me? (ポイントが必要です。店に来られる?)」

 

日本人男性 鼻血が噴き出る

 

私はマニラのホテルで死ぬかと思った。

スマホをガタガタと持ち、震えはシェイクに増幅。画面をタップすることも出来ない。

そのままシェイクしながらマニラ空港へ向かいそうになった。

 

しかし、次のメッセージでビダッと痙攣が止まる。

 

 

 

「Good afternoon. (こんにちは。)」

 

 

 

マリーからだった。

 

 

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レンジ
オノケンと同じ会社の先輩であったレンジ。数年前からマニラを訪れるようになり、やがて現地法人を持つまでに。趣味は海外サッカーTV観戦。 実体験に基づいたフィリピンにおけるマニラの闇、貧困と格差、現地ビジネスなどオノケンとは違う視点の記事をアップしていきたいと思います。

14 コメント

  1. またもう凄いとこ行ってますね、パサイのスラムって…
    もしかしたらレンジさん達が狙われる可能性もあるので気をつけてください(><)

  2. モゲまくってますね!お金とポイントお願いは皆さん通る道でしょう!

  3. さて、どう落として行くんでしょうかレンジブログ
    期待してますよ、読者は!
    ハードル上げまくってますw

  4. 昨夜Laで投稿したものです
    まだ女が帰らないんですけど
    この後どうしたら良いんでしょうか!??
    かなり良かったのか明日も一緒だと言ってますが

  5. アウトぉ!
    どちらもダメ!!
    どうでも良い人には言うけど、本当に好きになったら言わないでしょうが!! レンジは読者まで振り回すなぁ!!

  6. はなちょう
    過去、燃え、振られ、
    また挑戦する私に元気ください!!!!!!!!!

  7. 家賃4000pesoだとそんなもんなんですね。
    私の指名子も同じくその辺りで、家賃同額です。

    今度行くつもりでしたが、腹をくくって行ってみます。

  8. 彼氏だから助けを求めることもあるかな?・・・・
    他の国で遊ぶことを考えたら安いけど、まだケチる。
    彼氏という立場で安く凸凹をする。
    クレマニは色々と勉強になります。

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