1セットが終わる時間が来たようで、ボーイがレンジさんに延長するか聞いている。
レンジ「ケンさん、時間だって。どうする?えんち」
私「いやもう帰りましょう!!」
私は一刻も早く花と蝶に向かいたいのだ。
会計を済ませ、お釣りを待っていた。
レンジ「ケンさん、どうかした?指名子気に入らなかったの?」
私「もちろんそれもありますが、見てくださいよこのLINE。リョウコに他の店行ってると疑われています。なので、一刻も早く行かなくては!!」
レンジ「なるほど。だからなんかソワソワしてたのね」
私「はい!!とりあえず早くいきましょう!!」
この時の時間が午前1時前。私は6時間もトレーニングをしていたことになってしまった。疑われても仕方がない。
ポールと別れ、花と蝶に向かう。
途中でも客引きがどんどん声をかけてきた。
私(心の中)「くっ、このめちゃくそ急いでる時に!!散れ!散るんだ客引きたちよ」
レンジ「そういや、今回こっちの道行ってなかったね。こっちの道もなかなかおもし」
私「次回に行きましょう!!今は花と蝶に行きましょう!!」
のんびりとしたレンジさんを急かし、花と蝶まで急いだ。
そして店前に到着。
レンジ「マリーとリョウコ指名されてる?」
店のママ「いや、今指名ないよー」
レンジ「だってさ。入ろうか」
私「階段一段飛ばしで上がりましょう!」
階段を上がるとすぐにリョウコの姿が目に入った。
リョウコは私を確認すると、眉間をぐっと寄せ、口をへの字に曲げた。
怒っている。確実に怒った表情をしている。
だが、その表情もかわいい。
とりあえずレンジさんと私はVIPルームに入った。
それぞれの指名と飲み物をママに伝えると、ママは部屋を出ていった。
私「なんて言い訳しましょう?」
レンジ「トレーニング終わって、俺が仕事仲間と飲み終わるのをホテルで待ってたっていえばいいんじゃない?」
私「なるほど。現地で仕事してるって、言い訳作るにはものすごく便利ですね。それで行きましょう」
レンジ「でしょ?ケンさんもこっちで仕事始めるって言えばいいのに。だったら頻繁にマニラに来ることが相手に伝わりやすいし、こっちに来ても一人に縛られることもないよ」
私「旅の終盤の終盤でそんな素晴らしい手があることを知るとは…次はそれを存分に言うとします」
作戦会議が終わる頃、ドアが開いた…
次回 KTV花と蝶(HANA TO CHO)英語できちんと言い訳できるか!?