[前回のあらすじ]
フィリピーナ彼女とその母親が来日して5日目。名古屋で『名古屋城観光』へ。夜の観光では、彼女と母親を連れて日本のフィリピンパブへ。初めてのピンパブに彼女らは意外なリアクションを見せる。
[前回記事]
【レンジブログ152】フィリピン彼女とピンパブへ! 栄の池田公園にて
[序章第一話]
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ
[第一章第一話]
【レンジブログ33】プライベートフィリピン女性との深夜デート。マラテのディスコ EXKLUSIVE へ
[第二章第一話]
【レンジブログ51】マニラのフィリピーナが初めて日本の地方都市に来る
[第三章第一話]
【レンジブログ71】マニラでビジネス開始。フィリピーナのコンサルティングで法人設立。
レンジブログは第三章で完結しています。
それ以降のエピソードが「オノケンブログ」の内容になります。
[オノケンブログ第一話]
オノケンブログ第一話「転落と後悔」
また、レンジ個人のその後のエピソードは「外伝」という形で記述しています。今まで二つの外伝がそれぞれ完結しています。
[外伝一章第一話]
【レンジブログ101】フィリピーナをフィリピン国内旅行に誘ってみた
[外伝二章第一話]
【レンジブログ121】フィリピンから帰国、その日にフィリピンパブへ
【レンジブログ153】フィリピン彼女と京都観光、嵐山、金閣寺、清水寺
ーー午前10時起床。
マルコたちが訪日して5日目の朝を迎える。
ここ二日間は彼女らとは別で、私は自宅で休むことができたため、少し元気を取り戻せた気がした。
さて、今日は京都へ向かう予定だ。
私は車に乗り、ホテルへ向かった。
彼女達の身支度を待って、ホテルをチェックアウト。
昨夜はしっかり休めたようで、皆元気だった。
その後、付近を少し散策する。
特に、彼女らが興味を示したのは……
やはり、激安の殿堂である。
彼女らは「立ち寄りたい」と言う。
なぜだろう。外国人に本当に人気がある。店内も外国人でいっぱいだ。
何かを吸い寄せる『お香』でも炊いているのだろうか。
まぁ、確かに安いのは間違いないが、購入する量にもよる。
このときマルコは、親友ハンへの土産で『名探偵コナン』のグッズが欲しいとのこと。
[ハンに関する過去記事]
【レンジブログ132】小便を口にさせろ? フィリピーナ彼女の大親友
実はマルコ、大のコナン好きである。
私が日本から電話を掛けるとだいたい職場かジム、あるいは「今は家でコナンを見ているわ」と言う話になる。
「It’s very nice anime. Everytime murder diba. I love Meitantei Conan!(とても良いアニメだわ。いつも殺人事件でしょ。名探偵コナン大好きっ!)」
そして、同様にハンもコナンが大好きらしい。
日本の大人気アニメだが、彼女らフィリピーナも愛しているようだ。特に、工藤新一(コナン)は二人にとってアイドル。絶対にそのグッズが欲しいと。
私も手伝い、そのグッズを探す。
しばらくおもちゃ売り場を中心にウロウロしてみた。
しかし、なかなか見つからない。
そのとき、マルコが突拍子もないことを聞いてきた。
「How’s Tottori? (鳥取は?)」
「Ha?(は?)」
トットリ? はじめは何のことかわからなかった。
詳しく聞くと「鳥取にコナンの工場がある」とのこと。マルコは事前に調べていたようだ。
『青山剛昌ふるさと館』なるものがあり、そこではグッズが手に入るはず、コナンの故郷であるその場所へ行きたいと言い出した。
私は「それは無理です」と説明した。
「It’s too far from here. (ここからは遠過ぎるよ。)」
「How long by car? (車でどれくらい?)」
「Maybe over five hours without traffic. (渋滞が無くても5時間はかかると思う。)」
「Ahh too far. (あー、遠すぎね。)」
これから京都へ向かう予定が鳥取は遠過ぎる。それは彼女も納得してくれた。
そして、残念ながらそれらしいものは見つけられなかった。
マルコは「とても悲しいわ!」と本当に残念がっている様子。
私は「またどこかのショップで売ってるさ、大丈夫!」と慰めた。
ーー興味は他のものに移り、お菓子などの買い物に変わった。
そして、結局昼過ぎまで付き合わされ、結構な金額のお土産を購入していた。
ドンキホーテを出て、昼食を取り、私たちは名古屋を後にした。
次に向かうは『京都』。
ーーこの旅は8日間だが、大阪ー兵庫ー愛知ー京都ー大阪と言うかなりハードなスケジュールを組んでいた。
途中の愛知に関しては、私にどうしても抜けられない仕事が入っていたため止む終えず。
本来なら大阪や京都付近でのスケジュールを組みたかった。
また、『雪』について。
この冬はまだまだ降雪を期待できそうにない。
明日はクリスマスイブだが、今朝も暖かいくらいでコート要らず。
私は一応車にスタッドレスタイヤを履いていたが、出来れば雪山へは行きたくなかった。
都市部で雪を見ることができれば、それが一番良かったのだが。
この天候の調子ではおそらく『スキー場』へ行く必要があるようだ。
12月下旬であれば、さすがに山間部であれば多少なり雪があるはず。
期待していたスケジュールではなかったが、後半に『雪見観光』を入れておいて良かった。
明日、京都から近場のスキー場へ向かえば雪は見れるだろう。
運が良ければホワイトクリスマスだ。
ーー名古屋高速から、東名阪自動車道、新名神高速道路、名神高速道路へと進む。
途中、『大津SA』に寄って、トイレ休憩。
『京都東IC』を降りて、京都市内へ入った。
車内のマルコは嬉しそうに、自分の手書きメモを広げていた。
「Kinkaku-ji temple, Fushimi-Inari Shrine, Arashiyama, Bamboo Forest, Nijou-jou.. (金閣寺、伏見稲荷大社、嵐山、竹林の道、二条城……)」
京都観光は彼女も楽しみにしていたようで、メモにはびっしりと人気の観光地が列挙されていた。
二日間でその全ては無理なので、いくつか私のオススメを巡ろうと提案した。
「I wanna see Orange gates. Many many gates. (オレンジの鳥居が見たいわ。たくさんの鳥居。)」
彼女の一番の観光地はどうやら『伏見稲荷大社の千本鳥居』のようだ。
私は、「大丈夫、そこも行くよ。今日行ければ良いね」と伝えた。
この日は、京都の西側、嵐山から徐々に中心部へ向かうような道程。
日中は限られた時間のため、ホテルチェックインは夕方以降と考えていた。
ーー京都市内は多少の渋滞があり、嵐山に到着したのは午後3時頃。
陽はすでに山に隠れていた。
駐車場へ車を留め、外へ出る。
「Wow very nice place! (ワオ、とても素敵なところね!)」
紅葉が残る嵐山エリア。より日本らしい風景に彼女達も喜んでいた。
私も学生時代ぶりに訪れる場所であったので、懐かしさを感じて嬉しかった。
二人は周辺でいくつも写真を取っていた。
歩きながらしばらく観光を楽しむ。
ーー続いて、『竹林の道』へ。
どこも観光客でいっぱいだった。
日本人の姿と外国人の割合は半々と言ったところか。
皆、思い思いに写真を撮っていた。
着物姿の人も多く、私は「京都で着物でも良かったかな」と思った。
ーー嵐山エリアの観光を終え、続いて金閣寺へ。
時刻は午後4時を過ぎた頃だった。
二人は金閣寺をバックにして機嫌良さそうに写真を撮っていた。
そして、マルコが私に聞いてきた。
「Can I take a picture in Fushimi-Inari?(伏見稲荷でも写真取れる?)」
「I think no time today. Maybe tomorrow. (ちょっと時間が無いね。たぶん明日かな。)」
「Ahh I see.. (あー、わかったわ……)」
この後はホテル近くの『清水寺』に行く予定。そこでおそらく日没となるため、今日の観光はそこまでだろう。
私は一応、その旨を説明。
そして、金閣寺を後にして、清水寺へ。
ーー到着した頃には陽は落ちつつあり、もう帰宅しようとする観光客の姿の方が多かった。
しかし、人出は最も多いかもしれない。おそらく京都でも人気ランキングNo.1の観光地ではないだろうか。
私たちは一番上の広い駐車場に車を留め、寺への参道を歩いて行った。
坂を下って来る人々。私たちはその流れに逆らうように寺を目指した。
清水寺は18時に閉まるようなので、ギリギリ間に合うか。
入場制限が始まりつつあったが私たちは何とか寺の中へ入れた。
ーーんー、見えない。
『清水の舞台』が暗くて見えない。
もう少しライトアップしてくれれば良いのに……。
陽が暮れたこの時間帯。
京都市内の灯りが綺麗だったが、寺内はただの寺だった。
多少残念ではあるが、一応来たことには変わらない。京都観光でここへ来たことが重要なのである。
一通り順路を巡った後、帰宅客の中に私たちも紛れた。
ーー参道を下り始めた時。
マルコの顔が異様に優れない。どうしたのだろう。
「Why did you take me like this place?(何でこんなところに連れてきたの?)」
ぐぬぬぬっ!
わかる、気持ちはわかる。
日本人の私でもこの暗い中連れて来られれば「何で?」となる。
しかし、私にとって『清水寺=京都、京都=清水寺』なのだ。
久しぶりに訪れて少し感動している私にそんな言葉を浴びせるな。
と、言いたい。言いたいが、我慢した。
「Only many people and dark temple. I waste my time.(ただ人が多いだけ、暗い寺。時間を無駄にしたわ。)」
マルコ、もう言うな。
それ以上言うなら、「もうフィリピンに帰れ。帰ってジョリビーを一生食っとけ!」と口にしてしまいそうだ。
……いや、ダメか。「大好物を一生食っとけ」と言われてもダメージはない。
くそっ、フィリピンを思いっきりディスる言葉が浮かんでこない。
「I wanna visit Orange gates. I don’t like here. (千本鳥居に行きたいのに。ここは好きじゃないわ。)」
この京都で30代になって泣くことになろうとは。
その時、私に奇跡が起きた。
店先に掲げられたポスターが目に入った。
あっ、青山先生ーっ!!!
日テレ、アニメチーム、最高だ。少年サンデー、その他関係者の皆さまへ。
ありがとうございます!!
なんてタイミング、なんてチョイスの殺人事件! パーフェクト。
新春に放送される舞台が京都編だったのである。
「Look. (見て。)」
私は顎でポスターを指した。
「What ..What!? Conan!? Oh my gooosh!!(何よ、……えっ!? コナン!? 何てことっ!!)」
「Here is Conan’s stage, new episode that’s why I took you here.(ここはコナンの新しいエピソードの舞台なんだ。だから君をここへ連れてきたんだよ。)」
私も今知ったのだが。
「Oh my gooosh!! Range, you so sweet!! (ああ神様!! レンジ、何て優しいの!!)」
ははは、どうだ。この京都の地でウレションする思いだろう。
まぁ、マルコの機嫌が爆上げしたので良しとしよう。
ーーその後、近くのホテルへ向かいチェックイン。
宿泊先は『ホテル平安の森京都』、清水寺から4kmほど離れた場所だった。
私がこのホテルを選んだ理由は、
・リーズナブル(駐車場料金含め)
・アクセスの良さ
の二点である。
こちらは車での移動だったので、特に駐車場の有無は重要だった。
また、一泊二日の短期スケジュールのため、各観光地へのアクセスを考えると総合的にこのホテルが一番良さそうに思えた。
ホテルレビューにはあまり良くないことも記入されていたが、その他好条件のホテルを探す元気はなかった。
チェックインを済ませ、部屋へ。
中は、普通のビジネスホテルよりは広々としており、三人ではスペースを余らすほどの部屋だった。
バストイレも別。第一印象でこのホテルにして良かったと思った。マルコ達もまた満足している様子。
私は荷を解き、少し足を伸ばした。
すると、マルコが「お腹空いた」と言う。
「何が食べたいの?」と聞くと、
「You know I like Kimuchi. (キムチ好きなの知ってるでしょ。)」
おっ、おう。
コナンの出番があるかもしれない。
この夜、殺人事件が…… 起こるはずもなく、私たちは夜の京都の街へ出た。
まぁ確かに夜の寺ほど地味な場所無いですからね。
コナンに感謝ですね!
個人的にはドンキに吸い込まれるが一番ウケたw
今マラテでーす!
この後KTV巡りで娘たちと戯れてきます爆
まずはベラジオで一杯、カラダ温めてから行ってきます!
レンジさんの大嘘が大好物です。毎度その機転の働かせ方が見事だなと。
それを信じるマルコも憎めない。コナンの新春放送に助けられましたね笑
日本編も面白いのですが、そろそろマニラの話も恋しくなってきました。
マカティに駐在しています。
夜遊びはほとんどしないのですが、フィリピーナとの恋愛について勉強中です。
クレイジーマニラが大変参考になると伺い、楽しく拝見しています。
更新頑張ってください!
Look 顎で指すwww 草です!
また奇跡起きてますね…何かしら持っているお二人、レンジさんとマルコさん
いや、マリーはどうなったんすか??ww
おいー、振り回しが読者の方まで来てて何故かブンブンされてる…と感じるのは私だけ!?
コナンのくだり、文才ありますね。
マルコは、私の彼女と一緒の性格で予想どおりの展開。
モテ女はこんなもんです。
京都在住です。
いつも楽しみに拝見してます。
この日本編は近辺の観光地が出てきて、どこも馴染みがあるので良いですね。