【ウメブログ８】フィリピン妻が居ながらもフィリピンパブに通う日本人

 

 [ウメブログ 前回のあらすじ]

クレマニのホレ担当ウメ。現在50代後半。約30年前からフィリピンへ通う超ベテラン。
初めて日本のフィリピンパブにハマった頃の話。フィリピーナと交際、半同棲となり、そこへ乗り込んで来たのは日本の奥さん!?　修羅場確定……
【ウメブログ７】フィリピン彼女と同棲！妻にバレて離婚危機!?

 

 

※クレイジーマニラでは、オノケンブログ、レンジブログ、ポットブログの三つのブログがメインコンテンツでした。そして、この度新たに『ウメブログ』の新連載がスタートしました。

 

 

ウメブログは約30年前のストーリーから展開しています。

 

前回の話では、ウメさんが20代の頃。日本の初めてのフィリピンパブでいきなりフィリピーナにハマります。そしてフィリピーナとの交際、半同棲現場に日本の奥さんが突入と言う衝撃の展開。

一つ間違えれば、火曜サスペンス劇場以上の修羅場でしたね。

 

そして、今回の話はウメさんがフィリピンへ向かうきっかけとなった後輩の『安川さん』について。

それでは、ウメブログ８（第一章第６話）をスタートさせていただきます。

 

 

 

 

【ウメブログ８】フィリピン妻が居ながらもフィリピンパブに通う日本人

 

 

ーー私がフィリピンへ向かうきっかけとなった、後輩の安川。

彼は本当にフィリピンパブが大好きである。

今回は、彼の伝説的エピソードのいくつかを紹介しようと思う。

 

[安川の似顔絵]

 

当時、彼はフィリピーナの『ラン』を嫁にもらい、日本で幸せに暮らしていると思いきや、彼女に嘘をつきまくりフィリピンパブに通っていた。

その一番の嘘は、「仕事だ、夜勤だ」と言ってフィリピンパブに行くのである。

 

ーーまた、社員旅行でフィリピンに行く事になった時。

ランに話せば行かせてもらえないと考えた安川は、

「出張で博多に行くからパスポートを出してくれ」

と。ランは不審に思い、

「博多は日本だからパスポートは要らないでしょ？」

と言う。しかし、彼は、

「国内でも飛行機に乗る時には必要なんだよ」

と、彼女を騙してフィリピンに行っていた。

 

ーーちなみに博多と言えば、この頃はランパブ、おっパブの全盛期だった。

 

繁華街を少し歩けば、呼び込みの兄さんが声を枯らして、

「第二関節までOK！　第二関節まで入れてもいいよー！」

と叫んでいた。

 

『第二関節って、ほぼ奥までじゃん』

と、突っ込みたくなる。

そして、安川とともに入ったフイリビンパブ。

そこは、まさにピンサロ状態だった。今で言う、マラテの下品な何でも有りの店と変わらない。

 

[日本のフィリピンパブイメージ]

 

ーー店内にて、お酒が進み、そこそこ落ち着いて来た頃。

 

フィリピーナの一人が拙い日本語で、

「『マンゴーリ』飲むか？」

と聞いてきた。

 

私はその単語にピンと来たが、安川は、

「おっおー（OKの意味）」

と返事をする。おそらく何も分かっていないのに。

 

彼は本当に「おっおー」しか言わないのである。

「安川、たまには断れよ」と言っても、いつも「おっおー」である。

 

私は彼が怒ったところとフィリピーナに「NO」と言ったのを見たこと聞いたことがない。

良く言えば、とてもおおらかな人物なのだ。

 

ーー安川が「おっおー」と言うと、そのフィリピーナがテーブルの上に立った。

 

そして、軽く膝を曲げ中腰に。その真下にはグラスを配置。

 

彼女が何かを股ぐらに仕込む。

 

そして生む。

 

グラスが『カラン、カラン……』と響く。

 

次々に誕生する氷が、グラスの中で踊っていた。

その光景に、ウミガメの出産に近い感動を覚える。

 

ウィスキーが注がれ、見た目上は水割り。

『マンゴリーニ』とは神秘の飲み物だったのだ。

 

申し訳ないが、私は飲めない。無理だ。

 

しかし、安川はそれを何の抵抗も躊躇もなく飲み干し、さらにおかわりをお願いする。

 

[「おっおー」しか言えない安川]

 

トドメに、ソファーへ立ったフィリピーナに、ゴールマウスを顔面に押し当てられていた。

窒息手前でようやく離れると、口元に縮れた毛が大量に付いていた。

至福の顔を浮かべる安川。

狂気である。

 

ーー私は安川に、

「フィリピーナの嫁をもらい、しかもまだ新婚だろ。なのになぜまたフイリビンパブへ？」

と聞くと、彼は、

「フイリビンパブと嫁は別物です。パブ通いは止められないんです」

だそうだ。

 

この時点で、あるあるとうなづいている読者の方は同朋であろう。

 

ーーそんな生活をしていた安川。

嫁のランがタレント時、朝迎えや夕方送りをしていた生活以上に、睡眠不足が続いていたようだった。

それもそうだ。

 

朝は普通に仕事へ行き、家に帰り風呂に入って飯食べて、「夜勤に行ってくる」と家を出る。

 

そしてフィリピンパブへ。

 

彼は一体いつ寝ているのだろうか。不思議だった。

彼曰く、「パブが終わってから会社へ行き、みんなが出社してくるまで3時間ほど寝る」だそうだ。

私は彼に、「いい加減にしろよ。その内、寝不足で事故でも起こしたらシャレにならないぞ」とよく言ったものである。

 

また、当たり前と言えば当たり前だが、それだけ夜遊びに行っていれば、『お金』が続く訳がない……。

 

ーーある日。

安川が、「自宅の風呂をリフォームする」と言う。

ん？

『ランに強請られたのか？　しかし、そんな蓄えがあるようには思えないぞ』と疑った。

その時はそこまで突っ込まなかったが、後に謎はすぐわかった。

 

結局、風呂ユニットをそっくり変え、脱衣所・洗面所もリフォーム。

計500万円。

 

『高けーな、どんだけ豪華な風呂だよ……』

 

彼の家は、木造の3DK、１階6畳のキッチンと和室６畳、２階6畳の和室２部屋。

『そんな家にそんな豪華な風呂要るのか？』

 

後日、安川が恐る恐る事情を話してくれた。

私はそれを聞き、ひっくり返るほど驚いた。

ぶっふぇーーーっ！

そんなからくりか、馬鹿か安川！！

 

真実は……

実際の風呂改築は『200万』。

300万はオーバーローンを組んで施工業者から返金させる。

その返金分は、嫁のランには秘密だ。

 

つまり、リフォーム工事を理由にして、家計から『フイリビンパブ代』を捻出したのである。

例えば、車を売ったり、家財道具を売ってまで夜遊び代に替えていたと言う話は良く聞いていたが、このパターンは初めてである。

 

 

ーーそんな彼がハマっていたのが、何と『バクラ（オカマの意味）』。

 

彼は当時、それを知らずに指名していた。

しかし、店の女の子がよく冗談ぽく「彼女はバクラよっ」と言っていた。おそらく半信半疑だったと思う。

でもそこは安川。

全然気にする素振りも見せず、いつも楽し気だった。

 

そしてついに国際試合が行われたらしい。

 

私はその翌日、

「どーだった昨日？」

と聞くと、

 

「ウメさん！　ツルツルなんです……」

「はっ？」

「なんかジャスミン(バクラの名前)のゴール内がツルツルなんですよね……」

 

それはそうである。改造してるだろうからなっと思いつつ、

「そうなの？　お前酔っぱらってたからさ……」

と、フォローして、面白過ぎるためしばらく黙っている事にした。

 

ーーバクラのゴールマウスについて、少し触れておく。

大宮にトレビアンというバクラのショーパブがある。

 

[トレビアン　店内イメージ]

 

ここは100坪はある大箱で、可愛い子がたくさんいる。

そこで、人気嬢の一人に「チップを出すから見せて」とお願いした。

 

本当に驚いた。

見事なゴールマウスだった。

これは解らない。絶対に解らない。

見た目は完全に世界共通規格だ。

 

[フィリピン人のバクラのイメージ]

 

美しい顔、スタイル、さらに見た目が完璧なゴールマウス。

安川がバクラだと疑わないのも無理はない。

 

ーーその後結局、安川はジャスミンのことをバクラだと知る。

しかし、彼は全く気にせず付き合っていた。

 

それにしても、安川よ。

嫁のランにバレたらどうするのだろう。

ランにしても浮気相手がバクラだと知ったらどうするのだろう。

 

可愛い後輩ではあるし、その夫婦関係が心配になる。

 

しかし、

『それも見てみたいな……』

と思ったが、さすがにゲスな私でもやって良い事と悪い事は判る……。

が、見てみたい……。

いや、ダメだ。

 

ーー改築費があるうちは、安川のフィリピンパブ通いは続く。

 

そして彼はさらに強者に成長していくのであった。

 

 

[ウメブログ８　終わり]

 

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次話、ウメブログ９「初めてのフィリピーナ彼女　再会」

 

 

 

 

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