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[前回のあらすじ]

フィリピーナ彼女とその家族と共に、フィリピン ダバオ旅行へ。最終日の朝食時、レンジの重要な人物に会ってほしいとお願いする。そしてホテルチェックアウト前に、両親と共に家族へのお土産を買いにマーケットへ。

【レンジブログ118】ダバオのマーケットで、ポメロとマンゴーを購入

 

クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。

[レンジブログ第一章第一話]
【レンジブログ1】日本人経営者と私、フィリピンでの入国審査へ

[レンジ外伝第一章第一話]
【レンジブログ101】フィリピーナをフィリピン国内旅行に誘ってみた

 

 

 

【レンジブログ119】フィリピン女性の態度を劇的に変化させる方法?

 

 

時刻は午前11時。

チェックアウトの時間まではあと一時間ほどあった。

 

ホテルに戻り部屋に入ると、マルコと弟は荷造りを終え、ソファでリラックスしていた。

 

父親は、抱えていた段ボール箱二つを持って入り、ビニール紐で力強く結んでいた。

そして、内線でスタッフを呼び、箱に名前を書くためのマジックを借りる。

空港で荷物を預けるためだろう。

 

時々、荷物受取場では段ボールそのままの荷物を目にする。誰がこのように不用心に荷物を預けるのだろうといつも思っていたが、その疑問が今解決した。

 

父親の荷造りが完了したところで、皆それぞれに荷物を持ちながら部屋を出る。

 


[この旅行で滞在したホテル外観]

 

そして、時間通りにチェックアウト。

フライトは午後5時出発なので、もう少し時間は余裕があった。

 

しかし、田原さんがダバオ空港に到着する時刻が迫っていたので、空港方面へ行こうと提案する。

家族はそれを了承し、車を出発させる。

 

四日間と短い滞在ではあったが、名残惜しいホテルと別れる。

 

車内では、家族がさっそくこの旅の思い出話に花を咲かせていた。

特に、「アポ山をこの目で見られたことは嬉しかったね!」と父親が笑っていた。母親も大変満足している様子だった。

弟は、スマホのゲームをしながら、「早く家に帰りたい。」と疲れが出ているようだった。

 

助手席のマルコは特に変化は無い。

ずっと黙ったままだった。

 


[フィリピンでの運転も少し名残惜しい。]

 

と、ここで私の電話が鳴る。

田原さんだった。

イヤホンジャックを素早く取り付け、電話を取る。

 

私「もしもし、お疲れ様です!」

田原「お疲れ様! 実は今、もうダバオ空港に到着してさ。レンジさんは?」

私「私達も今空港に向かっています! そうですね、あと15分くらいです!」

田原「あー、そう! OK、ちょうど良いね。じゃ、空港の外で待ち合わせで!」

私「分かりました、すいません!」

 

電話を切り、家族に「私の紹介したい人が今空港に到着したみたいです。」と伝える。

 

私は嬉しかった。

田原さんに会える。

しかも、この見知らぬ土地で最も親しい人と。何の巡り合わせかわからないが、とにかく嬉しかった。

 

 

そして、空港の敷地内に入り、駐車場へ。

 

入口に近いところへ車を留め、家族に「ちょっと待っててください!」と伝える。

私は一人で空港建物の方へ向かう。

 

えーっと、何処だろう。

出発エントランス前には多くの利用者が列を作っていた。

 

とりあえず、到着口の方へ歩いていく。

 

飛行機が到着したばかりと思われる利用者が、出口から出てきていた。

 

そしてその中に、この暑いダバオには全く似合わないスーツ姿の集団があった。

 

異質過ぎるが、おそらくそこに田原さんはいる。

私はゆっくりとその一団に近づく。

 

田原「あっ!」

 

私もすぐに気付いた。

彼が嬉しそうに駆け寄ってくる。

 

田原「久しぶりだね! 元気?」

私「お久しぶりです、田原さんこそ! 会えて嬉しいです!」

私達は挨拶を交わし、近況を報告し合う。

 

本当に嬉しかった。

彼との再会は半年ぶり、フィリピンで会うのは一年以上前だった。まさか、このダバオで再会するとは。

 

田原「ごめんね、今回も仕事でさ。本当はレンジさんとゆっくりできたらいいのだけど。」

私「いえいえ! ところで、お時間は大丈夫ですか? 皆さんお待ちじゃないかと。」

田原「えっ? ああ、いいよ。今、迎えを待っているところだから。予定より到着が早まってね。」

 

他のスーツ姿の皆さんは私が迎えに来た現地ドライバーだと思ったらしく、少しがっかりした様子だった。

 

そして、田原さんが「ところで、ご家族は?」と話を振ってくれた。

私は申し訳ないと思いながらも、それが一つの目的でもあったので、「そちらの駐車場です。」とその方向を示す。

 

すると、車の外に家族の姿が見えた。

私「あっ、あの家族です。」

 

私と田原さんは家族の元へ歩いていく。

 

父親と母親、弟が空港をバックに写真を撮っていた。

しかし、マルコだけは車内に残り、スマホを触っていた。

 

とりあえず、彼女以外の家族を先に紹介する。

私「こちらが彼女の家族です。」

田原「Nice to meet you! (初めまして!)」

 

田原さんが挨拶をすると、最初は怪訝な表情だった家族も次第に笑顔に。

彼と家族は談笑し始めた。

 

その間に私は助手席のドアを開け、マルコに「車から降りて。紹介したいから。」と話しかける。

 

マルコ「I’m so shy and nervous. I’m not ready for.(とても恥ずかしい、緊張する。心の準備が出来ていません。)」

 

この日初めて彼女が口をきいてくれた。

私はこの瞬間を見逃さなかった。

 

私「Please! (お願い!)」

彼女に「外へおいで」と手を掴んだ。

マルコ「Wait! (待って!)」

 

それでも私は彼女を強引に外へ。

どうしてもこの場で田原さんを紹介したかったのだ。

 

 

私「She is Marco. I love her. She is the most important person in my life. (彼女はマルコと言います。私は彼女を愛しています。人生で一番大切な人です。)」

 

 

 

その時、私は目を疑った。

人生で初めて見た。

 

彼の前に立った時、一人の女性が、あのマルコが、片膝を曲げて少し目線を落としながら挨拶をしたのだ。

 

映画でしか見たことがない光景だった。相手に心から受け入れてほしいと思っている時に、女性がする挨拶だった。

 

田原さんはその様子を優しい目で見ていた。

 

田原「Nice to meet you, Ms! I’m his.. ah, he is a like a part of my family. No, no more important for me than family. you know he’s very nice, kind, thoughtful for everyone. Yeah, the best guy, right? That’s why I love him. Since he is very precious to me, I will take great care of him as long as I live. Yeah, I promise. Anyway I’m very happy to meet you.(初めまして! 私は彼の…あー、家族同然の人です。いやいや、もっと大切な人かな。君も知っているように、彼はとてもナイスで優しく、誰にでも思いやりがある。そう、一番の男、でしょ? だから私も彼が好きなんだ。彼はとても大切な存在だから、ずっと同じ思いで居たいね。そう、約束するよ。とにかく、君に会えてとても嬉しいよ。)」

 




 

マルコ「Yes, but I’m just, just… So surprised. I’m not ready…(ええ、でも、私はただ、ただ…とても驚きました。まだ準備が…。)」

 

田原「Haha, Yeah. It’s okay. I suppose you need more time with him. But an opportunity like this is not something anyone can experience, right? (はは、そうだね。大丈夫。彼とはもっと時間が必要だと思う。でも、このような機会は誰もが経験できることではない、そうでしょう?)」

 

マルコは恥ずかしそうに頷いていた。

 

田原さん、一体なんちゅうナイスなアシストをしてくれるのだ。

後は首を振るだけのドンピシャクロス。

ありがとうございます。

さすがです。

もう十分過ぎます。

 

その後、彼女の表情は少し和らぎ、会話する余裕が徐々に出てきたようだった。

また、家族と私も混ざり、「今度は一緒にマニラで食事でも行きましょう!」と話は落ち着いた。

 

そしてしばらくすると、田原さんの電話が鳴った。迎えのドライバーが到着したようだ。

私達は、短時間ながらもお互いに会えてよかったと、またの再会を約束してその場で別れる。

 

申し訳なさそうにその場を去るスーツ姿の田原さん。

何とカッコイイのだろうか。

 

 

彼を見送り、私達も車へ乗り込む。

 

父親「He is very kind. (彼はとてもいい人だな。)」

母親「Yes! Very very nice. (そう! とてもとてもいい人。)」

 

しかし、なぜか助手席だけ空気が重い。

 

マルコが再び黙り込んでしまったのだ。

 

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