マニラ ブログ

 

ーー行動開始の前にシャワーを浴びようとバスルームへ。

あれっ? ルームクリーニング入ってないのか。頼んだはずなんだけど。

私は内線で「新しいタオルお願いします」と伝えた。

 

湿ったタオルで体を拭きながらメッセージを確認する。

やりとりの相手はプレミアクイーンの顔面隕石こと”メテオ”。

彼女から夕刻に「Day off work tonight. (今夜は仕事休み)」と連絡を受け、私は「I miss you. (あなたが恋しいです)」と送っていた。

そして先ほど彼女から返信があった。

「Me too. Where are you now? (私も。今どこ?)」

 

 

【レンジブログ209】マニラ夜遊びフィリピーナ緊急事態宣言!?

 

 

私は「Come here if you’d like. I want to see you. (おいでよ。会いたい)」と送信。

彼女の返信は「Yes. (はい)」だった。

限られた時間だがメテオと会うことにした。ワンチャン、幼さの残る彼女を優しく凌辱したい。

 

ーー彼女を待つ間に替えのタオルが来た。

またその間他の女性たちへ「部屋に無事帰ったよ」と安全報告を行った。返信はすぐに来た。

アンナから「もうすぐ終わるわ。後で会える?」と。

マーズから「昨夜はごめんなさい。何しているの?」と。

シンゲキから「今夜は楽しかったです。お腹空きました。あなたは?」と。

他にも花と蝶(現SuperStar)の指名嬢や過去に親しかった女性たちからも接触希望。

私は日中全員に「I miss you.」を送っていた。しかしそれら全て返信せずに放置した。吟味の結果は決まっていたからだ。

 

『今マニラは入れ喰いでっせ』

とは聞いたものの、以前の私はすでに似たような狂乱を継続的に経験していたため今が入れ喰い状態なのかどうか分からない。これが元々マニラ夜遊びの魅力だったはず。

 

一番困ったのはザリだ。今夜もお店には行けなかった。

 

KTV マニラ 夜遊び

彼女に今回のマニラ旅行を伝えた時から「絶対お店に来て」と猛烈な営業を受けていた。昔私の二股や曖昧な態度などがあって今や完全に顧客と化しており搾取対象だった。

この時も「とにかく会って話しましょ」とメッセージが。私は「もう部屋だよ」と返信。「レンジに会いたい。バーチタワーよね、仕事終わったら行くわ」と悩ます内容を送信してくる。

彼女には断りを入れようかと思ったが様子を見ることにした。

『マリーが来る前にメテオかザリを抱く』これが私の下した判断だった。

女性二人をキープしたのはどちらかに会えなかったときの保険であり賭けだった。

そしてこの判断はやはり私を救う。

 

ーーバーチタワーのフロントで待っているとメテオから「今外にいるわ」と。

ほぼ同刻にザリから「まだお客さん帰らない」とメッセージが来た。よっし、アフター行く感じだな。

 

外へ出ると向かいの夜道にメテオらしい女性が見えた。手を振ってくる彼女。暗がりの下では美人だった。

彼女に声を掛けゲートキーを一つ渡す。

二人でエントランスを通りエレベーターに乗る。

 

私の部屋へ招き入れた。

 

ーーメテオはこういった状況が初めてのようで緊張している。

部屋の照明は暗いままにした。

改めて彼女を見つめると顔のパーツは整っている。清楚系生徒会長風の無垢な雰囲気だ。

 

フィリピーナ KTV マニラ

 

私は「大丈夫だよ。リラックスしてね」と言いつつ心の中では『ええやんか、めっちゃええやんけ。はよシャワー浴びんかい。昨夜はやんちゃなアンナ、今夜は純朴なメテオ。ええやんか。びっちゃびちゃにイカせまくったるわい』とムラムラしていた。

 

とりあえず飲み物を聞くと「要らない」と言う。「シャワー浴びる?」と聞くと彼女はドキッとした表情を見せたが自分で覚悟を決めたようだ。

私は「これ使って」と新しいバスタオルを渡す。

 

と、その時。スマホに着信。

ディスプレイを見た瞬間凍りついた。マリーだ。

「Wait. (待って)」

バスルームへ向かおうとしていたメテオを制し私はバルコニーに出た。

 

「Hey. I’m near. (おい、もう着くぞ)」

 

ヤバいっ! 何故こんなに早いのだ。あまりの衝撃に意識が遠のく。

私は声が出なかった。

スマホを持つ手がガタガタと震える。その震えは全身に伝わりそのままドリルのように一階まで突き抜け落ちるかと思った。

返事をせず通話を切った。

間髪入れず再び着信。電源を切って部屋に戻った。

 

ーーメテオは「顔面蒼白よ」と心配そうに私を見ていた。

マリーがもう近くに…… これはマジでヤバい。とにかく急がなければ!

私は迫真の表情と声色で「急な仕事というか任務が入って。とにかく大至急出動しなければならない。地球に危機が迫っている。君もすぐ逃げろ」と彼女に伝えた。

メテオは緊急事態だと理解した様子でバッグを両手で握っている。怯えているのか。

私は彼女を抱きしめながら「いいかい。地球は私が守る。無事に戻ったら君を何度でも愛そう。祈っててくれ」と囁いた。

 

「Let’s go! (いくぞ!)」

 

レンジ 夜遊びの言い訳

 

バーチタワーの外へ出た。

「Message me when you get home. See you later! (帰宅したら連絡してくれ。また後で!)」

「I see. Be careful, Range! (分かったわ。気を付けてねレンジ!)」

彼女は何故か頭上を気にしながら小走りで去っていった。

 

ふうっ。

メテオの姿が見えなくなったところでスマホの電源を入れマリーに電話を掛けた。

「I’m sorry no signal. Where are you now? (ごめん電波悪くて。今どこ?)」

「..Here. (……ここ)」

 

通話が切れ一台のタクシーが目の前に止まった。

マリーが降りてきた。

彼女は私の出迎えに笑顔を見せた。

危ねぇぇっ! ぎりセーーーフ!

 

ーー共に部屋へ入る。

彼女は真っ先にバルコニーへ向かった。

 

「Great view.. My favorite. (良い眺めね。好きなところ)」

「Yeah me too. We have many memories here. (そうだね。たくさん思い出あるから)」

 

生暖かく優しい風がマニラ湾の方から吹いていた。

 

マニラの夜景 マラテ フィリピン

 

彼女が私の首裏に腕を回してきて見つめ合う。

夜景をバックにチュッチュが始まった。

 

マリーが喘ぎ始めたので一度ストップした。「シャワー浴びておいで。私はさっき済ませたから」と促した。

部屋の中に戻ると彼女はバッグから着替えを出してバスルームへ。

ああっ…… これも危なかった。先ほどもしメテオがシャワーを浴びていたらと思うと。我ながら怖ろしい賭けだったなと称え労う。

 

ーーマリーが髪を拭きながら出てきた。

私は冷蔵庫から缶ビールを出した。彼女に一つ渡すと満面の笑みを浮かべた。

カウンターの対面に座り栓を開け乾杯。

 

マニラ ビール

 

マリーが「何かスナックある?」と言うので私は昨夜ゲイバーでテイクアウトしたクリスピーパタとフライドチキンとポテトの残りを出した。

「Oily foods. Take care of your health. 揚げ物ね。健康に気を付けてね)」

彼女はポテトの小さなものをつまんだ。

 

ーービールが2缶目になると思い出話で盛り上がる。『あのとき喧嘩したね、どこどこへ行ったね、楽しかったね』と。

彼女と出会い8年目になるのか。

最初の2年ほどはアプローチ期間でめちゃくちゃ大変だった記憶がある。

彼女がタレントで来日したとき私の街へやってきたのは本当に驚いた。マニラに戻っても何度も振り回されて諦めかけて。それでも彼女が大好きで。

そしてやっと一緒になったのに会えない期間が続いた。

しかしこの貴重な月日が私たちの関係をより強固にした。

フィリピン女性は『恋愛は急がずゆっくりと』と言う。今ならその言葉がよく分かる。ここまでの信頼関係を築くには数年では足りない。

誰かのアドバイスに従ってよかった。従わざるをえなかったが待ち続けてよかった。心からそう思う。

 

「My princess. (私のプリンセス)」

「My husband, asawa. (私の旦那ね)」

「Haha, yeah. (そうだね)」

「You changed my life. (人生が変わったわ)」

「We both just needed time. (時間が掛かったね)」

「I love you so much, Range. (愛してる、レンジ)」

「I love you more, Marry. (愛してるよ、マリー)」

カウンター越しにキスをした。

長い間遠回りした気がするがこれで良かった。物語ならばハッピーエンド。

私たちは大きな幸せを感じていた。

 

そろそろ頃合いだ。もう少し飲んで気分よくベッドへ行こう。

なんだかんだマリーとの相性は最高だ。

これから長時間の調教タイムだぜ。多少のことは我慢しろよ。未知の快感で狂わせてやる。

 




 

ーー3缶目に手を伸ばした時だった。

「Range.. (レンジ……)」

「What? (何?)」

 

マリーの表情が突然変化した。

 

「..Tell me if you have other girlfriends. (……他に女が居るなら教えて)」

「What? (えっ?)」

「You know I hate a liar. (嘘つきは嫌いなの知ってるでしょ)」

「What? What do you mean? (はい? どういう意味?)」

「Tell me the truth. (本当のこと言って)」

「I can’t understand. What? (意味が分からないよ。何?)」

 

何だ? なぜこのタイミングでそんな話を。会話中に私が何か地雷を踏んだのか?

周囲を確認するが何も異常は無い。一体どうしたんだ。訳が分からない。

 

「..You have other girls, right? (……他に女居るでしょ?)」

「No! Why do you say like that? (居ないよ! なぜそんなこと言うの?)」

「I know.. (分かってるの……)」

「I said NO! (居ないって!)」

「You are such a liar. Tell me the truth.(嘘つき。言って)」

 

彼女は真っすぐ私の瞳を見ている。何度否定しても態度は変わらない。「本当のこと言って」と。

 

ばっバレたっ!?

どれだ? だれだ? いつの?

心当たりが多過ぎてこれだと断言できるものが全く分からない。むしろ全部バレた!?

 

いやそもそも何もバレてないのでは。

私はミスターパーフェクト。任務を完璧に遂行する華麗なるファンタジスタ。

そうだ。明日大使館へ行く件でナーバスになっているのだな…… 最後の最後でカマかけているのか。私の真の愛を試そうと! そうだそうに違いない!

「I said NO! Absolutely NO! You don’t trust me!? (居ません! 絶対に! 信じないの!?)」

私は語気をMAXに強めた。押し切るんだ。

 

マリーは頭を抱えて泣き始めた。

 

「Please Range.. Please tell me.. Please.. (お願いレンジ…… 言ってよ…… 早く……)」

 

あれっ…… もしかしてこれガチ?

彼女は嗚咽を上げ始めた。

 

だったら詰みやん。

詰んでるってことやん。

 

 

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レンジ
オノケンと同じ会社の先輩であったレンジ。数年前からマニラを訪れるようになり、やがて現地法人を持つまでに。趣味は海外サッカーTV観戦。 実体験に基づいたフィリピンにおけるマニラの闇、貧困と格差、現地ビジネスなどオノケンとは違う視点の記事をアップしていきたいと思います。

12 コメント

  1. あちゃー🫢
    どれなんでしょう?やっぱり全部?急転直下ですね😅大変そう🤣笑い事ではないですね💦

  2. 演技派女優の誕生か?パルパロ教の教祖の痛恨のミスなのか?はたまたマリーの下僕の誰かに手を出したのか?(っω<。)クゥ早く続きが気になる(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク

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