【ウメブログ26】フィリピーナ彼女が流産、しかもオーナーの子だと!?

 

 [ウメブログ 前回のあらすじ]

クレマニのホレ担当ウメ。現在50代後半。約30年前からフィリピンへ通う超ベテラン。
マニラで出会った女性が来日し、どうやらお客さんと枕営業しまくっているとの情報が。ウメは本人に直撃し、事情を聞く。
【ウメブログ25】目覚めたフィリピーナが多数のお客と試合連発!?

 

 

※クレイジーマニラでは、オノケンブログ、レンジブログ、ポットブログの三つのブログがメインコンテンツでした。そして、この度新たに『ウメブログ』の新連載がスタートしました。

 

 

ウメブログは約30年前のストーリーから展開しています。

 

前回のエピソードでは、ウメが『開通式』を手伝ったフィリピーナについて。

フィリピンに彼氏を残し、来日。そして、フィリピンパブでお客さんと試合しまくっているとの情報が。

話を聞くと、『試合の気持ちよさが半端ない』と言う理由だった。

笑うしかない言い訳だが、お客さん同士のトラブルにつながるかもしれないので、少し自重するようにとアドバイスした。

 

そして、また別のフィリピーナの悲しいエピソードが始まる。

 

それでは、ウメブログ26（第一章第24話）をスタートさせていただきます。

 

 

 

 

【ウメブログ26】フィリピーナ彼女が流産、しかもオーナーの子だと!?

 

 

ーー今回のエピソードは、安川がランにハマっていた時と同時期の話である。

それは先輩田中さんがマネージャーを務める、ランが働いていたお店での出来事。

 

[フィリピンパブイメージ]

 

その店のタレント、『リリー』について。

彼女は来日3回目だった。

私は特にその店でリリーにハマっていたという訳では無いのだが、話が合うし、他に指名する子も居なかったし、割と顔もタイプだったので指名をしていた。

そうなれば自然な成り行きで関係が出来てしまい、ちょくちょく同伴やアフターに行く様になった。

 

ーーある日、リリーが入院したと聞き、急遽お見舞いへ行くことに。

その時病名は判らなかったのだが、すぐに先輩田中さんから、

「流産したみたいだ」

と。

 

んんん？

待てよ、俺じゃないぞ……。

そう、私はこの時まだリリーと試合をしたばっかりであった。

確か1か月前位のことだ。

『さては他の客と二股を掛けていたな』

と思った。

 

ーーところが田中さんが、仕事にも影響が在るのでリリーを問い詰めたところ、彼女が重い口を開いたと。

話を聞くと、店に出始めてすぐの頃に『店のオーナー』に呼ばれたそうだ。

そこで色々甘い事を言われて、

『オーナーの言う事を聞いていれば、客が無くてもペナルティも無し、ボーナスも付ける』

など言われたそうだ。

その代わりに「抱かせろ」と。

 

実は、このオーナーは結構なおじいちゃんだが、お店で働く女性を気に入ると、この様に手籠めにしていたらしいのだ。

まぁ禄でも無い経営者である。

 

ーーそのことが発覚してリリーに同情はするが、前の様なステディな関係には戻れず。

私の中に何かわだかまりが有ったからだ。今思えば、我ながらなんと尻の穴が小さい男かと思うが。当時はそう振舞った。

 

先輩との関係もあり、また安川の付き合いもあり、お店には行く。

しかし、それ以降はリリーを指名しない日々が続いた。

 

ーー後日、突然リリーがお店から居なくなった。

先輩に「リリーは帰国したのか？」と聞いたところ、「本人の希望で店を変わりたい」と。

そして、話によると栃木の方のお店に行ったとの事。

 

オーナーとの関係が他のタレントの知る事になり店に居づらかった事、手を差し伸べて欲しかった私からは疎遠にされ行き場が無かったのだろう。

 

リリーは、安川の彼女だったランにはどこの店に居るのかは告げていたらしい。

ただ私もランも、リリーの妊娠と流産の事は安川や息子のタカには伏せていた。

 

[リリーの似顔絵]

 

ーーそんなある日、仕事で鬼怒川河川の治水工事で栃木に行く事に。

これには安川とタカたちが行き、私は東京に残る事になる。

安川たちは週末は東京に戻るが、それ以外は栃木に泊まる事になった。

安川はランからリリーの働いている店の情報を聞かされ、「リリーの様子を見て行って欲しい」と頼まれた。

 

しかし私は、出張先でそんな事になっていたなんてまるで知らなかった。

 

ーー安川はタカを連れて、リリーのお店へ。

現場から距離にして２０ｋｍほど。田舎なので車で３０分程度だったようだ。

しかも今回のフィリンピンパブ通いはランの許しが在るのと、ほかに遊びに行くところも無いのでほぼ毎日通っていたらしい。

 

そこは田舎の小さなお店で、5～6人程度のフィリピーナで田舎のおっちゃんたちを『ピーナマジックに掛けているようなお店』であった。

 

もともと安川はピーナであれば何でもいい人物。なのでそれなりに楽しんでいたらしい。

ただタカにとっては、タイプの女性が居らずつまらない。

元々私がリリーを東京でリクエストをしていたのも知っていた。

また、リリーもタカが私の息子である事を知っていた為、ずっとタカはリリーと話していたそうだ。

 

ーーするとリリーはタカに私の事ばかり聞くのだそうだ。

「お父さんは元気？　お父さんはここには来ないの？　もっと早くお父さんと会いたかった」

など、行くたびに同じような事を聞き悲しそうな顔をするのだそうだ。

そして薄っすらと涙を見せるのだそうだ。

 

タカにしてみても、何かがあった事は容易に想像が付いたのだろう。

だがタカも私に栃木でリリーに会った事を話すべきか話さずべきか考えていたそうだ。

 

ーーそして工事も終わりが近付き、最後の一週間の工事を残すのみとなった。

その工事に出かける前夜にタカが珍しく私を「呑みに行くべ」と誘ってくる。

何かあったかは分からないが、何かの話があるのだろうとは思っていた。

 

[ウメの実の息子『タカ』、決して妥協しない女好き]

 

ーー酒を呑むにつれ話始める。

まずリリーが今回の現場から30分ほどの所に在る小さなスナックに居るのだと言う。

 

リリーが栃木の店に行った事は聞いていたが、場所や店の名などは聞いてなかった。

息子と安川が、出張先でまさか毎日飲みに行っていたとは知らず。

おおよそランからの情報で、安川が知っていたのだとは想像がついた。

 

私は「へぇ、元気にしていたかリリーは？」とわざと軽く聞いてみた。

するとタカは「へぇ、じゃねぇよ。オヤジ」と、ちょっとむっとしたように話す。

彼曰く、

「リリーはさ、『お父さんともっと早く会えてたらよかった』と、行く度にいつもオヤジの話をして泣くんだよ。何があったか知らないけど、何とかならないのか」

と、ちょっとリリーに同情しているようだった。

なるほど。そこまでタカもリリーに関わってしまったのなら、本当の事を話した方が良いと判断した。

彼に、リリーが東京を離れた事の経緯を話す事にした。

 

ーーそして話を聞き終わったタカは、

 

「どっちが悪いかの問題では無く、タイミングが悪かっただけの話だね」

 

と。

我が息子ながら、たまにまともな事を言う。

 

私は「俺は会う事は出来ないが、よろしく言ってくれ」とだけ伝言を頼んだ。

 

 

この件はリリーが忘れるのを待つしか無いと私は思っていた。

今更私がリリーにしてあげられる事も無いし、まして付き合ってあげる事も……。

私は本当に心の狭く尻の穴の小さい人間である。

彼女は、私と出会う少し前に違う男との子を妊娠＆流産しただけ。

決して、どこぞのKTV嬢の様に沢山の客と試合を行っている訳でもないのに……。

 

しかし何故か私は受け入れられなかった。

正しくは私自身も良く分からなかった。

 

おそらくリリー自身が妊娠を知った時には私と付き合っていたのだが、その事を私に伏せていた事が大きい。

また私に、オーナーの事や妊娠の事を打ち明けていてくれたならまた違った選択になっていたと思う。

 

ーーこうしてリリーとの事は終わったと思っていた。

しかし、この後ランを通じて「相談がある」との事で、後日フィリピンで会う事になる。

その話はまだ次回に……。

 

 

[ウメブログ26　終わり]

 

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次話、ウメブログ27「同じババエに二度振られる」

 

 

 

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