マカティ KTV シークレット Secret

 

クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。

 

[レンジブログ前回のあらすじ]

マニラの夜遊びは朝遊びの時間帯へ。KTV巡りからクラブ、ラストは韓国焼肉店へ。体力の限界まで遊ぶ。

[前回記事]
【レンジブログ172】マニラの夜遊びは朝遊び、AMの時間の方が長い

 

レンジブログは第三章で完結しています。

そして、それ以降のエピソードが「オノケンブログ」の内容になります。

オノケンブログ

[オノケンブログ第一話]
オノケンブログ第一話「転落と後悔」
オノケンブログ累計400万PV達成 第一話へ

また、レンジ個人のその後のエピソードは「外伝」という形で記述しています。

ここまで三つの外伝がそれぞれ完結しています。

 

 

【レンジブログ173】彼女と破局後はKTV夜遊びで全てを忘れよう!

 

ーーマラテ中心部からケソンへは、渋滞もあり約一時間かかった。

マルコとの待ち合わせは午後7時。

私はその10分前に到着した。

 

ケソンシティ 街並み

 

見覚えのある通り。

この辺りでも彼女とはデートをした記憶がある。

 

二日前に彼女へ「I wanna see you. (会いたいです。)」とメッセージし、それに対して彼女は「私も」と。

 

好きかどうかなどの恋愛感情については聞くことができなかった。

おそらく無い。

会って話すことは、メッセージ上でやりとりしたことの復習だろう。

彼女はフィリピンを発つ。

その前の手持ちの金でも工面されるのがオチかもしれない。

 

ただ、前回の別れ方はお互いに不本意なものだった。

それを納得のいく形で今回は話が出来れば。

 

別れた女性であるが、愛し合った仲。久しぶりに彼女の顔が少しでも見られるのが正直嬉しい。

約三カ月。

彼女とは全く連絡を取っていなかった。それが急展開で、これから会う。

 

マニラのスターバックス

 

彼女から「もう着いたの? 中に入ってて。もう30分掛りそう」とメッセージが入る。

彼女が遅刻するのは珍しい。

 

私は「それくらいなら外で待つよ」と返信し、店の前で待っていた。

また、先に帰国したリョウさんへ「お疲れさまでした! 来月も行きましょう!」とメッセージを送っておく。冗談だが、またご一緒したい。

 

ーーマルコが現れたのは、その一時間後だった。

この遅刻も、恋人ではなくなった男への対応の変化の一つだろう。

 

車から降りてきた彼女は、「ごめんね」の一言もなく、私を店の中へ誘導する。

私もどう振る舞っていいのかわからず、言葉少なく彼女の後を付いて行く。

 

ーーカウンター内でコーヒーと軽食を注文し、席に着いた。

 

「Long time no see. How are you? (久しぶり。元気?)」

「So so. You? (まあまあよ。あなたは?)」

「I’m happy to see you again. (また会えて嬉しいよ。)」

「Me too. (私も。)」

 

と、このように形式的な会話から始まった。

 

ーーお互いの近況を報告し合う内に、徐々に話題は彼女のフランス移住の話へ。

マルコはパスポートを嬉しそうに見せてきた。

私は「良かったじゃん、おめでとう。素晴らしい未来が待ってると信じてるよ」と一緒に喜んだ。

しかし、本題の「いつから準備してたの?」は、聞くことが出来なかった。今さらそれを確認したところで何も変わらない。

この夜は前向きな話に終始して、彼女の門出を応援しようと思っていた。

 

ーーコーヒーが無くなり、夜は21時を過ぎた。

 

話が一段落したところで、お互いにスマホを触る。

彼女の手の中には新型iPhoneがしっかりと収まっていた。

「Oh, this is the best birthday present from you in my life. Thank you so much. (あっ、これはあなたからの最高のプレゼントよ。本当ありがとう)」

「Welcome.. (いいよ……)」

 

返せ、返すんだ。

私の5Sと交換しろ……。

歯を喰いしばった。

 

ーー私はこの後、マカティに行く予定があったので、そろそろ彼女にサヨナラを伝えようとしていた。

タイミングを見計りながらもなかなか言い出せない。

その時、マルコがスマホを置いた。

嫌な間を感じた。

 

「Range. (レンジ。)」

「What? (何?)」

「I have a favor to ask.. (お願があるんだけど……)」

 

来たっ! 来た来た来たっ!

 

「……What? (……何?)」

 

「Can you take care of my family while I’m not in Philippines? (私がフィリピンを離れている間、私の家族の面倒を見てくれる?)」

 

来たっ! 来た来た来たっ!

 

「来ましたよ、皆さん!」

 

と、ケソンのスターバックス内で叫びたかった。

 

ーー彼女曰く、フランスに行くことは決まったが、向こうでの仕事は未だ定まっていないらしく当面不安であると。

そして、家族への仕送りが十分に出来るかはわからないため、それをもしかしたら私にサポートしてほしいとのことだった。

 

……無理である。

 

マルコよ、そのルックスと乳で、新たなフランス男子を掴まえろ。

そして、新たなフランス男子よ、乳を揉みしだきながら彼女の本性を知って絶望しろ。私の代わりに犠牲となってくれ。

あるいはそれこそ、お金の工面はフランスにいる親族にお願いしろ。

私に乞うな。

私はあなたのATMではない。

 

と、言いたかった。

 

しかし、話を穏便に終わらせたい私は、

「I see. I try my best for you. Anyway I hope your bright future in France. (わかりました。頑張るよ。とにかく、フランスでの素晴らしい未来を願っているよ。)」

と伝えた。

 

「Thank you Range. And I’m sorry for leaving. (ありがとうレンジ。去ることになってごめん。)」

「Yeah. I understand. Thank you also.  (そうだね。わかってるよ。こちらこそありがとう。)」

「Oh my. I already miss my dog. (あー。もう犬が恋しいわ。)」

「..I think so. (……そう思うよ。)」

 

そこはせめて「I already miss you.」と言ってほしかった。

犬にも勝てない私。

無様の極地であった。

 

ちーんである。

 

これにて終了。

 

ーー私たちはコーヒー店を出て、お互い帰りのタクシーを掴まえた。

 

『Good bye. (さようなら。)』

 

別れの挨拶をした。

まぁ、別れ方が揉めなかっただけでも良いか。

 

彼女は強い。

私には過ぎた女性だった。

今までありがとう。

 

ーー私はマルコのタクシーを見送り、別のタクシーに乗り込む。

行き先は、マカティ。

ここからだと20分あれば着くだろう。

 

……もう宴は始まっているようだ。

 

トピックスライターのダイスケさんと約束があった。

場所は、マカティのブルゴス周辺。

「シークレット Secret」と言うKTVだ。

 

この時、私にとっては初めて訪れるところ。

MAP作成時にその存在は知っていたが、今まで訪れる機会はなかった。

 

ダイスケさん、いつも遅刻で申し訳ありません!

 

ーーマカティへは目立った渋滞はなくスムーズに着いた。

22時半過ぎ。

 

マカティ KTV シークレット Secret
[KTVシークレット店舗前]

 

店舗の前にタクシーが止まる。

繁華街から少し外れた住宅街、周囲の街灯は少ない。

 

私は店の中に入り、「友達が先に来てます。ダイスケと言う名の日本人です」と伝えた。

優しそうなママさんに誘導され、店舗の一番奥の部屋へ通された。

 

マカティ KTV シークレット Secret
[KTVシークレット ビーチVIPルーム]

 

部屋の中はカラオケが響き、照明が点滅していた。

絶好調のダイスケさんが照明のON-OFFを、歌のリズムに合わせて手動で切り替えている。

 

「すいません、ダイスケさん! 遅れましたっ!」

 

「いえーい、レンジさん登場、待ってました―!!」

 

ダイスケさん クレイジーマニラのトピックスライター

 

ーー歌が落ち着いたところで、私はショーアップをお願いした。

一人の女性をリクエストし、皆で乾杯する。

 

久しぶりのダイスケさんの笑顔が嬉しかった。

ケンさんもダイスケさんも、すでにお気に入りの女性が居る様子。とても楽しそうで盛り上がっていた。

私は初めての来店だったので、とりあえずリクエストした女性の様子を伺った。

 

……私はマルコとの別れの痛みを未だ引き摺っていた。

 

これは、今夜こそ飲むしかない。

私は浴びるように酒を飲んだ。

 

そして、マカティ周辺にて何件かハシゴをして、この日は解散した。

 




 

ーー翌朝。

この午後に帰国予定であったので、私は荷物をまとめていた。

 

そのとき、マルコからメッセージが入る。

 

何だろう。

 

「Good morning Money! Have a nice day! 」

 

日本人男性 鼻血が噴き出る

 

実際そう見えた。

申し訳ない。これは私のタイプミスである。

正しくは、

「Good morning Honey! Have a nice day!」

と入っていた。

 

マルコよ……。

この期に及んで『ハニー』と呼ぶな。

でも、そんなちょっと天然なところが未だ好きなのだが。

悪気は無いのだろう。頑張ってほしい。

彼女のフランスでの活躍を願う。

 

マニラ空港 第三ターミナル エアアジア チェックイン
[マニラ空港 第三ターミナル エアアジアチェックインカウンター]

 

ーー今回の7月のマニラ滞在では特に収穫はなく、帰国。

 

次回は一ヶ月後の8月。

 

その間、私はブスメールのやりとりを根気強く続けた。

 

そして、その実が結ばれたのか、次回の旅ではいきなり二人の新しい彼女が出来る。

 

アップステージゴールドのグレースと、ファーストラインのニコル。

 

ちなみに、二人とも私を困らせることに……。

それを知るのはしばらく先のことになる。

 

 

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レンジ
オノケンと同じ会社の先輩であったレンジ。数年前からマニラを訪れるようになり、やがて現地法人を持つまでに。趣味は海外サッカーTV観戦。 実体験に基づいたフィリピンにおけるマニラの闇、貧困と格差、現地ビジネスなどオノケンとは違う視点の記事をアップしていきたいと思います。

12 コメント

  1. マルコに会いに行くのは、別れた彼女と再試合する為と思っていたので、レンジさんの真面目さに驚きました。

  2. アスカ...この頃急に彼女でき始めましたもんね笑マルコとの破局は私個人としては本当に良かったと思いますよ!!

  3. フィリピーナとの別れは一方的かとんでもない泥試合が多いと聞きますが、レンジさんのこの場合はかなりマシでしょう。前向いて行きましょう!

  4. この話のように上手く別れられればいいですが
    男女はなかなか難しいもの
    フィリピーナにどっぷりハマって五年経過
    送金は知れてる額ですがどうしたものか…

  5. 安く遊べるのがフィリピン
    皆さん本気にならず、それこそゲーム感覚で楽しめば良いよ!

  6. 上の方に同意ですね
    お金の使いどころを上手く見定めるのが現地で遊ぶコツでしょう。普段はお金使わずに、ここぞとばかりのタイミングで使う。
    これが上手い人が夜遊び上手だと思います。
    交際についてはあまり深入りしない方が良いですね。特に少しでも怪しいと感じる部分のある女性は絶対に辞めておきましょう

  7. 毎度、参考になります!
    私のモゲ度もいつかトピックライターとして紹介できたらと思います。

  8. ここのところ集中的に拝読しております。前後の時間軸にやや戸惑っておりますが、読破いたしました。多分色々な場所でスレ違っているかもしれません。行ったことが無いKTV は参考にさせていただきながら、新規開拓をしたいと思っております。今月も前半に一回、23日より二回目のマニラになります。悪い女の娘に貢がないように気をつけます。

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