フィリピーナに絶望する日本人男性

 

 [ウメブログ 前回のあらすじ]

クレマニのホレ担当ウメ。現在50代後半。約30年前からフィリピンへ通う超ベテラン。
アリバイ成立!? 無事にフィリピーナと合流したウメ。クバオでショッピングデート、ローカルバーでポールダンスショーを見ながら飲む。
【ウメブログ29】完璧なアリバイ!? フィリピーナとの密会、その2

 

クレイジーマニラの記事は、実際の旅行や取材を元に記述しています。小説風のストーリ仕立てで記述していますので、過去の記事を参照頂けると話の内容が理解しやすいかと思います。また、登場人物の名前等は仮名を用いているところがあります。

 

※クレイジーマニラでは、オノケンブログ、レンジブログ、ポットブログの三つのブログがメインコンテンツでした。そして、この度新たに『ウメブログ』の新連載がスタートしました。

 

 

ウメブログは約30年前のストーリーから展開しています。

 

前回のエピソードでは、無事に合流したフィリピーナの『アン』とクバオでデート。

その後、オカマの『ジェニー』たちと合流し、マニラの夜を過ごします。

このストーリーは四話連続のシリーズもので、今回は『その3』になります。

 

それでは、ウメブログ30(第一章第28話)をスタートさせていただきます。

 

 

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【ウメブログ30】完璧なアリバイ!? フィリピーナとの密会、その3

 

 

ーーアンとの密会、一夜明け2日目。

ジェニーや他のフィリピーナの目が何処にあるか分からない。

ショッピングはクバオ方面へ行き、ローカルバーで呑み、ポールダンスショーを楽しんだ。

その後、「エルミタのフィリピンパブに行きたい」と言い出すアン。

そこでジミーを呼び、更に1名追加でバクラランのディスコに向かった。

 

ーーディスコで楽しむこと2時間。

アンが誰かとホールで話している。

……女性だ。誰だろう。

 

しばらくすると連れて来た。

話を聞くと、『アンが来日する前、オーディションを受けた時に知り合った友達』だと言う。

 

二人はそのまま暫くテーブルで話し込んでいた。

 

マニラ 夜遊び クラブ
[マニラのディスコ(写真はイメージ)]

 

ーー途中、私にどこかで会ったことが無いか聞いて来るが、私は全く記憶が無いので「多分会った事は無い」と答えた。

女性は私のことを知っているようだ。

ただ何処で会ったかを思い出せないでいるようだった。

彼女も日本から帰ってきたばっかりで、この日は友達と夕方から食事をした後にここへ流れて来たらしい。

まぁ私にとってはどうでも良い事だ。

 

その後、彼女の友達もこちらのテーブルに合流してきて、総勢10人くらいの団体となった。

 

私は合流したフィリピーナに好みの子が居なかった為、盛り上がる彼女たちを他所に一人醒めた状態になっていた。

 

連日の疲れが出ていたのかもしれない。

そしてアンに「疲れたから先にホテルに戻ってもいいか?」と聞いた。

彼女は「OK」と言うので、アンに10,000ペソを渡して私だけ戻る事に。

ジミーに「疲れたので先にホテルに戻るね」と伝え、ディスコを後にした。

 

ーーここから宿泊先の『ヘリテージホテル』までは割と近い。

700ⅿ位だろうか、酔い覚ましも兼ねて歩く事にする。

道も広く明るいので危ない感じでは無かった。

 

少し歩くと右手にラブホの『SOGO』が見えてきた。

そこを左折するとすぐにヘリテージホテルへ到着。

 

マニラ パサイ ヘリテージホテル
[ヘリテージホテルロビー]

 

部屋に戻り、エアコンを全開。

そのまま寝てしまった。

 

ーーアンが帰ってきた音で目が醒めた。

ん?

さっきの女性も一緒だった。

もう遅くて帰るジプニーが無いので泊まるらしい。

 

……三つ巴のセッション。

……ビッグチャンス到来。

 

いやいや、それは無くてもいい。

とにかく昨日も不覚にも私が寝てしまい、そして今日は来客者が。

フィリピンでアンと一緒に居るのに、実は未だノーゴールなのだ。

 

それでもこの時は『まだ明日の夜があるからいいか』と考えていた。

しかし、この後アンのゴールをこじ開ける事は無かったのである。

 

ーー朝起きると既に友達は帰ったらしく、アンが隣で寝ているだけだった。

 

そして恐怖の一日が始まる。

 

ヘリテージホテル プール マニラ パサイ
[宿泊先ヘリテージホテルにて]

 

ーーアンに「朝食はどうするのか」と聞くと、「寝たのも遅いし、お酒も結構飲んだのでこのまま昼間で寝たい」と言う。

私も賛成だ。

再度寝る事にする。

 

ーー昼過ぎ。

アンに調子を伺うとお腹が空いたようだ。

良く寝たので体調も良いとの事。

 

それでどこで食べるか話し合うと、「焼肉が食べたい」と言うので、マカティの焼肉『さくら』へ行く事に。

さくらは、エドサ通りをマカティ方面に向かいパサイロードを左折してすぐに左側にある。

 

当時この焼肉さくらは著名人も来る有名店だった。

ここでまたビールを飲み、焼肉を堪能。

 

二人とも満足したところでホテルに戻る。

 

ーー部屋でくつろいでいると、その恐怖の電話は鳴った。

 

ヘリテージホテル 客室 マニラ パサイ
[ヘリテージホテル客室]

 

携帯を持つ手が震えてくる。

発信者は…… ジェニー。

 

ヤバい。

ここで電話に出ればバレてしまうと思った。

フィリピンから掛かってきている日本の携帯、フィリピンで出たらどうなるのか分からない。

無視する事を決める。

 

携帯は鳴り続ける。

サイレントモードにしてやり過ごそう。

 

無視だ。それしかない。

完璧なアリバイ工作をしたのに、ここでバレる訳にはいかない。

 

ーー夕暮れ。

また買い物がてら夕食を取るためにクバオに向かう事にする。

 

準備を済ませてエレベーターでロビーへ。

 

マニラ パサイ ヘリテージホテル

 

エントランスへ向かおうとした時、ソファーに座る人物が目に飛び込んできた。

 

はっ!

 

……私は諦めた。

 

終わった。

 

何もかも……。

 

全て終わりだ。

 

詰んだ……。

 

もう何も考えたくない。

 

ーー私に気づいたその人物もこちらに向かって歩いて来る。

 

ここは私の18番『逃走』の場面なのだが、アンが居るためそれも出来ない。

異変を感じたアンが最初に口を開く、

「どうしたの?」と。

 

すでにこの時の私は全ての思考を停止していた。

抜け殻のようにそこに佇む。

 

アンの問いに答える事も出来ずにいると、その人物が言葉を発した。

 

「なぜあなたがここに居るの?」

 

ジェニーである。

 

全てが終わった事は容易に察しがついたが、どうすればいいのか分からず。

唯々フリーズを起こしたまま微動だに出来ない。

 

フィリピーナに絶望する日本人男性
[詰み。回顧する日本人男性]

 

するとジェニーは、

「ここではなんだからと部屋で話そう」と言う。

 

大人しくそれに従う。

 

状況が分からないアンも一緒に部屋へ。三人でエレベーターに向かう。

 

捕らわれた犯罪者が死刑執行台に導かれる気分である。

 

『ここから逃げたい、本当に逃げたい、どうすれば逃げられる?』

 

エレベーターに乗り、目的の階のボタンを押す。

 

瞬間、私がとっさに取った行動は、

『エレベーターの扉が閉まる瞬間に、アンの手を引いて外に飛び出す』

それを実行した。

 

エレベーターの扉は閉まり、ジェニーだけ乗せて上昇していく。

 

それを見てまた違うエレベーターを呼ぶ。

上のボタンを死ぬほど連打した。

 

ジェニーは私達が逃げたと思っているだろう。

彼女は到着したフロアーで下りずに、またロビーに戻るはずだ。

そう判断して、私はあえて自分の部屋に戻る。

絶望的状況にて、大勝負に出たのだ。

 

ーー宿泊部屋のあるフロアーへ。

思った通りジェニーの姿は無く、そのまま部屋に入れた。

 

もうこうなればアンにすべてを話すしかない。

「全てを話す」と言いつつ、嘘八百を話す。

 

いつの間にか、私にゲス神が降臨していた。

 




 

アンに話始める。

「今いたフィリピーナは私の前の恋人で、まだ別れたばかり。実はアンと付き合いだしたことで別れたのだ」と。

 

この時点で何とかアンだけでも確保しようと考えたのだ。

 

「あなたと居る事を知り、話に来たのだと思う」

 

お互い今までで最も真剣な顔をしていた。

 

「あなたに迷惑を掛けたくないので、今日はこのまま荷物を持って帰って欲しい。もう一度元彼女とちゃんと話し合って、納得してもらうから」

 

ここまで来ればいくらでも言葉が出てくる。

 

「またすぐにフィリピンに戻るので改めてデートをしよう。本当に愛しているのは君だけだ」

 

ーーアンを説得する事15分。

多少強引だがアンは納得して、家に帰る事を了承してくれた。

 

よっし。ナイスゲス神。

これで二人とも失うと言う最悪の事態は避けられた。

 

そしてタイソンに電話をする。

彼はダイヤモンドホテルで客待ちをしていた為、すぐに来てくれる事に。

 

ーーアンを連れ2階でエレベーターを降り、建物の端に在った非常階段から外に出た。

するとタイソンから着いたとの連絡。

エントランスの方を見ると彼の車がホテルの外の道で止まっていた。

「そのまま前進してきたところに私たちがいる」と伝えて、タイソンと合流。

 

彼も私がマニラにいる事に不思議そうだった。

「またいずれ説明するから」と話し、アンをモンテンルパに送るように頼んだ。

 

アンには「すぐに連絡するから心配しないで。私は大丈夫だから!」と、なぜか私も被害者の様なフリをして別れたのだった……。

 

 

【さらに後半へ続く】

 

 

[ウメブログ30 終わり]

 

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次話、ウメブログ31「完璧なアリバイ!? フィリピーナとの密会、その4」

 

オノケン
クレイジーマニラ ライター オノケン
ウメさん、お疲れ様です! エレベーターのくだりが凄まじいっすね。宿泊階にジェニーが出待ちしているパターンも面白かったでしょう。それこそ”詰み”ですが。

 

レンジ
クレイジーマニラ ライター レンジ
ウメさん、お疲れ様です! このエピソード最高っすね! マニラー日本をその日のうちにアリバイのため往復する根性も、アンを説得する言葉も最低です!w

 

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ウメ
ウメは元経営者で、30年前からフィリピンへ通う超ベテラン。早期リタイア、二度の離婚、ネトゲ廃人も経験。クレマニのホレ担当。とにかく人に惚れやすい。都合が悪くなると逃げる、姑息な手段を使うなどゲスな一面も。

18 コメント

  1. 何だか映画でも見てる気分ですヾ(≧▽≦)ノ

    笑っちゃいけないけど腹を抱えて笑ってしまった🤣エレベーターのくだりはもうジョン・ウーかなんかに撮ってもらいたいぐらいです。

    いやぁ、これは嵐の予感ですよね。上手くいってほしい反面、盛大にぶち上げてほしいと思ってしまう辺り私も相当ゲスイw

    映画のようにハッピーエンドなら申し分ないんでしょうけど。

    最終話に期待大です!😆

    • Ackieさん
      お疲れ様です。
      やばい時ってなんか変な行動出るのですよ^^;

      多分期待通りなのかと思います。

      引き続きよろしくお願いいたします。

    • みちをさん
      いつもありがとうございます。
      その時は何故こんな事になっているのかまったくわからず、本当にフリーズしていましたw

      でもやはり逃げるのですw

      引き続きよろしくお願いいたします。

  2. ウメさんこんにちは😁

    ズバリ最高です😆🎵🎵

    今宵の酒のつまみは、この話題でいけそうです😊
    次回も楽しみにしてます。

    • ターシャさん
      いつもありがとうございます。
      いやーーーお恥ずかしい^^;

      引き続きよろしくお願いいたします。

  3. 当時は、プレデターのように透明になれる装着を、ロビンソンで売ってなかったですからね。死して屍ひろうものなし。ウメ隊長に敬礼💪

    • 小虎さん
      いつもありがとうございます。
      本当に次回話でしにます^^;

      引き続きよろしくお願いいたします。

  4. お疲れ様です。

    ここの所、仕事の関係で早寝早起きしてます。
    早朝から再放送を楽しく聞いてます。

    今回のエレベーター脱出!!
    007のボンドじゃないんですから。。。
    成功するところは流石です。
    しかも誰もが考える「ロビーからホテルの外へ逃げる」を想定して
    敢えてルーム階へ逆戻り・・・
    金田一少年もビックリの時間差攻撃はとっさとはいえ完璧な行動でしたね。。。
    そして最後は「被害者」に成りすます・・・
    最高です。
    応援してます!!爆

    • 鳩麦茶さん
      いつもありがとうございます。
      いや・・・作戦でもなんでもないです、ただとっさに取った行動でこれを冷静に考えてやってたらすごいですかけど。

      引き続きよろしくお願いいたします。

  5. ウメサン お疲れ様です♪
    今日も暑かった~~~(;^_^A
    自分は 日本の携帯電話をアリバイ実施中は メール等確認時以外 必ずオフにしてます。携帯は通常バイブにしてますが 運悪く電話がかかって来た日には レンジ師匠の如く手が震えてその場で固まってしまうでしょう!Σ(×_×;)! そして当日は部屋から一歩も出ないで 食事もルームサービスで済ませると思います。
    また ジェニーサンが EV到着フロアーにいらっしゃらなくて良かったですね。タイミング悪いとEV待ちしてたかもorz
    まだまだ悪運は 残ってますね(^^)v
    これからも ご無事をお祈り致しますm(__)m

    • ryokunさん
      いつもありがとうございます。
      日本からの仕事の電話があるのでoffにできなかったんです^^;
      EVのくだりはジェニーが乗っていたEVにてそのまま下がると考えました。
      でも部屋に入るまではドキドキでしたw

      引き続きよろしくお願いいたします。

  6. ウメさん、生存本能の強さがハンパないですね。
    映画化かドラマ化が待ち望まれる感じです(笑)。
    私を含むほとんどの人が硬直してドナドナされる所を
    見事な脱出劇。
    その後、ジェニーさんから、鬼電や再登場はなかったんでしょうか?
    最終話で、ジェニーさん登場の種明かしなど、どんな展開が待っているか
    楽しみです♪

    • G1Rさん
      いつもありがとうございます。
      まさにその通りの最終話です( ノД`)シクシク…

      引き続きよろしくお願いいたします。

  7. ウメさんこんばんは。こちらクレマニ神社のパロ神様達(ライターさん達笑笑)の影響か何か最近過去の人達からの連絡が絶えないのですがどうしましょう?まあ行けないのでどうしようもないのですが今回のウメさんのように咄嗟の行動がどうも苦手で固まっております(いつもですが)😅嬉しいやら複雑やらですが出会す事に慣れてそうな皆様にもう一度手を合わせてそのゴットな力がわたしにも宿るように祈ります🙏🏻🙏🏻🙏🏻

    • かーわんさん
      いつもありがとうございます。
      パロパロは不滅ですw
      沢山の連絡良いではないですか^^;
      温めてコロナ解禁後炸裂してください。

      引き続きよろしくお願いいたします。

  8. ウメさんお疲れ様です。
    凄まじい体験ですね!怖い、怖い!
    次話はとんでもない恐怖が、
    でもちょっと面白そうです!

    • toshidesuさん
      いつもありがとうございます。
      最後は情けなく終わります。

      (T_T)

      引き続きよろしくお願いいたします。

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