[ポットブログ 前回のあらすじ]
二度目のフィリピン。もう一人の女性クレアに会うためKTVアップステージゴールドへ。「彼女は一か月休みです」と聞かされる。そして、ポットはガイドのサムを召喚した。
【ポットブログ33】フィリピーナの仕事に対する感覚の違いに驚き慄く
※クレイジーマニラでは以下の二つのブログがメインコンテンツでした。
新連載中の【ポットブログ】もよろしくお願いします!
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【著者ポットより】
皆さん、こんにちは。
クレイジーマニラのカモ担当ポットです。
みなさん、いつも読んで頂きありがとうございます。
大きな成果を得られるままフィリピンでカモられ続ける日本人、それは私の事です。
思い返しても、自分が信じられないくらいのペソを投入していますが、それに見合う結果は得ていません。
そんな私がこの国の闇に触れ、飲み方を変える事を決意する出来事が起こります。
それではポットブログ34をスタートさせて頂きます!
【ポットブログ34】マニラの夜遊びガイドは悪い人ばかりじゃない!
ーー『XXXX(酷い内容の為、名前を伏せさせて頂きます)』というKTVにて。
日本人男性とフィリピン人男性の2名で夜遊びを満喫していた。
私の思考回路は壊れおり、
『フィリピンではテキーラボトルを入れるとセクハラし放題になる』
みたいな勝手な解釈をしていた。
セクハラしていたのはKomeKomeだけだったのだが、そのたった一つの成功例が私の中で『オールフィリピン』に変換されていた。
そして、ここXXXXでも同じようにテキーラボトルを入れ、セクハラの限りを尽くしていた。
再び雷神降臨かと思われたが、このときは私は一切手伝わなかった。
私がテキーラを飲むと、確かに女性スタッフは飲まずにボトルが減る為、私は感謝される。
しかし、私はただ苦手なお酒で悪酔いするだけという、何の為に飲んでいるのか分からなくなってしまう。
これにやっと気付いた私は、サムにも「絶対に飲むな!」と指示し、私も一切テキーラは飲まなかった。
ふっ、ふっ、ふ。
もうテキーラゴッドとは呼ばせないぞ。この一つの大きな雷を持って、女性たちの反応を見るのだ。
[マニラのKTVのイメージ]
ーーそこで事件は起きる。
私がトイレに行って、席に戻ると、サムが現地語で何やら揉めている。
かなりの修羅場感が伝わってきた。
なぜか私は女性達の味方をしてしまい、サムをたしなめた。
ポット「サム! どうした? そんなぷんぷんして」
サム「ああ、クヤ! 僕は信じられないよ!」
ポット「だからどうしたんだ」
サム「この子達、まだ半分くらいテキーラ入ってたはずなのに、ボトルをひっくり返した」
勘の良い読者の方はお気付きでしょう。
ここフィリピンではボトルを飲み終わると、ボトルクーラー(バケツみたいなやつ)に逆向きに入れ、そうするとボーイがそれを片付ける。
まれにその状態のボトルを2本、3本と席に置き、「めっちゃ入れてるでー」とアピールしている人もいるが、大抵の場合は飲み終わったら片付けられる。
どうやらサムが怒っているのは、「まだ残っているのに反対向きにして、テキーラを捨てたから」という事だった。
流石にそんな酷い事はしないでしょ……。
ボトルクーラーの中の匂いを確認する。
すると……。
めっちゃテキーラ臭い。
これは……。
クロだ……。
最初は『サムは空気読めないなぁ。私と一緒に飲んでるんだから、大人しくしとけよ~』とか思ったのだが、私も怒りが込み上げてきた。
ーーママが急いで席に来た。
「どうしたの?」と聞くので私は、「ママ! この子達、テキーラ捨てたよ。酷いじゃないか?」と抗議した。
ママ「え? そんなわけない……」
否定しながら、ボトルクーラーの匂いをくんくん嗅ぐ。
ママ「テキーラの匂いしないよ。少し残ってただけね」
私「俺がトイレに行く前は半分以上あったよ? 5分でそんなに飲めるわけないじゃん」
ママ「でも、匂わないよ? どうして?」
私が、しゃーない泣き寝入るか…… と諦めそうになった時。
マラテのKTVに『風神』が降臨した。
サムである。
[サムの似顔絵]
タガログ語なので、ほぼ何言ってるか分からなかったが、サムがブチ切れたのだ。
現地の人も恐れるくらいの大きな声で「うわわわわわわ!!」と何か怒鳴っている。
ママは態度を一瞬で変え、ひたすら謝っている。
そして、
サム「クヤ! 帰るよ。お金いらない」
私「え??」
サム「許せない。2度と紹介しないね」
私「え??」
爆裂にキレたサムは食い逃げならぬ、飲み逃げをしようとしている。
私は『これはいけない。サムを犯罪者にするわけにはいけない』と思い、料金を支払おうとするが、ママは「ごめんなさい、ごめんなさい」と言うだけで会計をしてくれない。
サムは私の手を引っ張り、店の外に出そうとする。
女の子達は、横を向いているだけ。
全く反省の色はない。
……は?
キャストの悪びれた様子もないところを見て、どうでも良くなった私は、ママに1,000ペソだけ渡し店を出た。
[マニラのマラテ繁華街の様子]
サムは私に「気分悪くさせてゴメンね」と謝ってくる。本当に申し訳なさそうだ。
私は、「サムは何も悪い事してないよ。謝らないで」と慰める。
もともとは私の意識の緩さが招いた惨劇だ。
逆にサムとお店の関係が悪くなってしまったことを心配した。
そして、これをきっかけに私はサムを心から信頼し、サムの為に何かしてあげたいと思うようになった。
そこで日本から持ってきたアレを思い出した。
私「サム! 日本のお土産渡してなかったね」
サム「おお! 僕にもあるの?」
私「当たり前じゃないか、ホテルに取りに来てよ」
そして、サムのバイクでホテルに戻り、私は日本で買った日清カップヌードルのシーフード味を1箱プレゼントした。
5箱持ってきたので2箱くらい渡しても良かったのですが、『これを餌に女性が釣れるかもしれない』と思った私は1箱だけにした。
ーーそしてサムと別れ、部屋で一人反省会をした。
テキーラボトルを入れても、捨てられちゃうかもしれないのか……。
それでも、最初のアップステージゴールドの時はほぼ飲まずに終わりだったから、嫌なら無理に飲まなければいいのに……。
あっ!
まさか2本目を狙ってたのか!?
残っているのを捨てて2本目って…… 酷い事をするなあ……
でも、トイレに行ってる間に片付けられてたら、どうする事も出来ないよな……
もうボトルはやめて、1時間1杯とか2杯とか制限した方がいいのかな……
一人反省会で、今後の方針を決めた。
この日を境に私は一人で飲む時にボトルを入れる事は無くなった。ドリンクも飲み放題ではなく、制限を設けるようになった。(全くという感じではありませんが、本当にほぼ入れなくなりました。)
アラフォーだが、勉強する事が多い。このフィリピンは。
『なんでそんな事をするんだろう?』と思うのは私が日本かぶれしてしまっているから。楽してお金貰えるなら、絶対にそっちの方がいいに決まっている。
私はペソをもっと大切に考え、無駄なペソの流出を控えるようになった。
そして、寝付こうにも腹が減っていた私は、再び夜の街へ出て行った。
[ポットブログ34終わり]
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[ポットブログ34あとがき]
フィリピン人ガイドのサムの激昂はなかなかの迫力でした。
そもそもサムは結構な高身長で、見た目がすでにイカツイです。その大男が大声を出したら、大抵の人はビビります。私も例外ではなくビビりました。
サムは怒らせないようにしよう…… そう思いました。
そして、この後、反省反省と言いつつも、実は反省していない私が、心の底から反省する事になるのでした。
次回! なぜ見たく無い物を偶然見るんだ…… へ続く!


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駐在時代横のテーブルで、知り合いのオネーチャンが客の目を盗んで、ショットのテキーラを床の上の絨毯に撒いていたのを思い出しました。
少し落ち着かれた様で安心しました?また、外出ですかぁ( ̄▽ ̄;)
でも、いいガイドさんと巡り会えたのはよかったです。裏切ったりしないように気をつけないと、ですね。
やらかして後悔するだけで済めばいいですけど落とさなくていいものも簡単に落としてしまうのがフィリピンですからねぇ(^_^) 気をつけて頑張って~(^o^)
サムのようなガイドもいるのですね。
次回訪問時にガイドお願いしたいです?
フィリピンに行きたいけど、現実的に安心して遊びにいけるのは、かなり先になりそうですね。コロナなんて関係ないと強気な発言をして見境なく遊びに行く人がいるからますます行けなくなりそう。
いつも楽しいブログをありがとうございます!
私も勉強になります。
更新楽しみにしてます!
私は中国との取引が多いのですが、国は変われど信頼できる人間の基準に大差は無いですね。
個人的には、サムを信用して現地法人の社員にしたら、売上全部持っていかれたという落ちを期待しますがね・・・
私も“ポットマジック”にかからない様に、今後も楽しく拝読します。
サムって信じられないくらいのいい男に思えるけど、豚を太らせてから喰うタイプかもしれないので油断は禁物ですよ、ポットさん