【レンジブログ188】フィリピーナ彼女の自宅へ!! またしても事件!?

 

 [レンジブログ 前回のあらすじ]

今から数年前、レンジがマニラでビジネスをスタートさせた頃、オノケンをフィリピンへ誘う数か月前のエピソード。
現地の最高級店に勤める女性を部屋に招く。そして、ワンチャンスタートするが、衝撃の事態に!?
【レンジブログ187】女優のようなフィリピーナとワンチャンなるか!?

 

 

クレイジーマニラでは以下の三つのブログがメインコンテンツです。
平日に『小説ブログ連載』、週末は『トピックス（コラム）』をアップしています。

現在は【レンジブログ外伝五章】を連載中です。

 

[筆者レンジより]

読者の皆さんへ。

いつもクレイジーマニラをご覧いただき、本当にありがとうございます。

また、コメントをくださる方々、ラジオを聞いてくださる方々、いつもありがとうございます。

 

ーーさて。

昨日の記事では、たくさんのコメントを頂きありがとうございます。

『臭い』に関しては皆さんご経験があるようで、共感頂き幸いです。

私も決して多くはない経験なのですが、このようなことがたまにあります。

意中の女性がそうであった場合、ショックは大きいです。

昨夜のラジオでは、ポットさんといろいろ話しましたが彼曰く「相手にちゃんと伝えた方が良い」とのこと。

そうですね。私もそう思います。が、なかなか彼女には言い出せませんでした。

 

それでは、レンジブログ188話をスタートいたします！

 

 

 

 

【レンジブログ188】フィリピーナ彼女の自宅へ!! またしても事件!?

 

ーーサンを部屋に残し、自宅を出る。

目の前のマビニ通りはすでに騒がしい交通で賑わっていた。

クラクションが鳴り響き、排気音も凄まじい。通勤ラッシュだ。

歩道には、周辺の飲食店やモールを目指す人々の姿も。

 

私はコンドミニアム前でタクシーを拾い、マリーの家へ向かった。

 

乗車した瞬間に瞼が重くなる。疲れの限界を迎えていた。

例えばマリーには「ごめん。任務が終わらなくて」と言って、わざわざ彼女宅を訪れなくてもいいのだが、それは出来なかった。

私の中では、やはり彼女のことが一番大切で、あのような言い訳をした手前、彼女の喜ぶ顔が見たかったのだ。

 

[レンジブログ過去記事]
【レンジブログ185】極悪フィリピーナ彼女に浮気がバレた!? 言い訳は!?

 

ーーサンは……　まぁ、大丈夫だろう。あの様子だと夕方まで寝ると思われる。

もし連絡が入ればその時に戻ってくれば良い。

私は彼女については不思議と信頼を寄せており、部屋のものを窃盗したり、私を騙したりはしないだろうと思っていた。

一応、「仕事で外出します」とメッセージを残しておく。

 

それよりも、マリー。彼女の元へ。

 

ーー私はマリーの家を『コロニー』と呼んでいた。

[レンジブログ過去記事]
【レンジブログ95】フィリピーナの彼女宅へ。彼女の部屋に初めて入る。

 

マニラの巨大コンドミニアム。

その一室、一室に大人数が暮らしている様を例えたものである。

 

[マリーの自宅コンドミニアム実際の写真。建物が大き過ぎるため、ほとんど日の当たらない部屋もある。]

 

私はいつものように、長時間のエレベーターに乗り、彼女宅の玄関前へ。

 

[内部は綺麗。各部屋の内部は『２階建て』になっている。]

 

マリー宅には、マリー本人、マリーの親友、弟カップル、メイドの計５人が住んでいる。

間取りは３LDKの二階建て。

 

私はインターホンは鳴らさず、小さく扉をノックした。

この時間帯、リビングにはメイドが寝ている。

 

ーー数分待つと、ゆっくり玄関が開いた。

 

[マリー宅、1階の間取り]

 

「Come in.（入って。）」

 

小さく、か細い声。メイドの『テツヤ』だ。

私は未だに彼のことが慣れない。

不気味過ぎるのだ。

 

外見は、若かりし頃の武田鉄矢。

しかし、おそらく心は女性。

 

ーー彼は私を確認すると、俯き、『フッ』と笑った。

 

[テツヤの似顔絵。常にブラジャーをしている]

 

なっ、何を笑ったのだろう。

全てを悟られているようで気味が悪い。しかし、彼にこれ以上話かけても、いつも言葉少なく笑みで返されるだけ。

 

リビングは真っ暗で、TVの明かりだけが点いていた。おそらく二階では皆寝ているのだろう。

 

私は彼に「おはようございます」と伝える。

「コーヒーは？」と聞かれたので、お願いした。

 

ーーお湯が沸くまでの間、私はソファに座り、スマホを確認する。

サンからはメッセージがない。あのままぐっすりと眠ってくれているだろう。

 

テツヤが入れてくれたコーヒーを受け取る。コーヒーと言ってもミロのような極甘の濁った飲み物である。

 

彼もソファに座り、観ていたのだろうTVアニメの続きを『聴き』始めた。

 

ーーそして、コーヒーを飲み切る頃。

またしても事件が起きる。

 

 

 

 

 

 

 

 

[【閲覧注意】クレマニファンの方々、お待たせしました。これよりブスな展開がしばらく続きます。もし、お下品な話題が苦手な方はここからは閲覧をご遠慮ください。おそらくトラウマレベルでヤバいです。「レンジ、そりゃ愚問だぜっ！！」と言う方のみどうぞ。]

 

 

 

 

 

 

 

 

「オオオッ！　オッ、オオッ！」

 

ん？

 

二階から唸り声が聞こえてきた。

軋むような物音も。

 

[マリー宅の２階間取り]

 

 

男性同士の声だ。

 

この感じだと、弟は彼氏と営んでいるのか……。朝っぱらから。

 

テツヤもそれを察したのか、急に頭を激しく掻き始めた。

そして、興奮がピークに達したようで、その場にコーヒーを置き、階段を駆け登っていった。

 

なっ、何よ……

 

二階のドアを開ける音がし、男性たちの唸り声が階段に大きく響く。

 

そして、

 

「キエエエエッ！」

 

テツヤの奇声だ。

 

……『バンッ！』

強くドアを締める音がしたと思ったら、その唸り声にテツヤの甲高い喘ぎ声が加わる。

 

「ウオオオオオオッ！」

「アアアン、アアアンッ！」

「ウオオオオオオッ！」

「アアアン、アアアンッ！」

 

こっ、怖すぎる。

動物園の餌やり以上のテンションではないか。

弟カップルにテツヤが生贄として参戦したようだ。

 

これは……　完全にバトルロワイヤルをしている。

男三人でなんちゅうプレイをしているんだ。

 

私は一人、一階で恐怖に駆られていた。

確かに駆られたが……。

 

……見てみたい。

 

『辞めておけ』とリトルレンジは言っているが、見てみたい。

このお化け屋敷の本領は如何なるものか、気になってしょうがない。

 

ーー私はコーヒーカップをキッチンに戻し、忍び足で二階へ向かった。

 

唸り声と喘ぎ声は激しさを増していた。

 

そっと、弟カップルの部屋の扉のノブに手を掛ける。

 

わずかな隙間から様子を伺うと……

 

 

ーーその光景を見た瞬間、

 

『ボンッ！！』

 

私はあまりの衝撃を目の当たりにして、とんでもない屁を炸裂させた。括約筋の機能が失われたのだ。

過去一の屁である。

肛門が吹き飛んだかと思った。

 

中では、光悦の表情を浮かべるテツヤ。両サイドから弟カップルに弄ばれていたのである。

 

地獄絵図という比喩では足らない。

私は目を閉じ、そっと扉を閉めた。

 

ーー踊り場でしばらく自分の屁の臭いを嗅いだ。

猛烈に臭い。しかし、日常を思い出させてくれる懐かしい臭い。

私は生きている。

屁が出ただけだ。

さっき見たものはきっと幻だ。

この鼻腔を突き抜ける自分の臭いを思い出せ。ふるさとを思い出せ。

そう、大丈夫。

大丈夫だ、レンジ。

 

私は呆然としながらも、酔いと疲れと臭いを理由に記憶を消そうと試みた。

 

 

ーーマリーの部屋の前へ。

ドアをノックする。

 

しばらくするとドアが開いた。

彼女は鼻を抓んだ状態だった。

さすがだ。

私が入室する以前に、猛烈な臭気を察知したのだろう。

 

「Who lives in your stomach!?（お前は腹の中に何を飼ってんだっ！？）」

小声だが怒気を孕んだ文言。

私は謝罪しながら部屋に入った。

 

マリーに「それよりも、隣の部屋がとんでもないことになってるよ？」と伝えると、

「あー、あいつらマジ勘弁してほしい……」と彼女もウンザリしていた。

 

ーー私とマリーは事を済ませ、一緒に横になる。

 

ふぅ。ようやく眠ることができる。

腕枕をして、目を閉じた。

 

長い長い一日がようやく終わった。

 

[マリーの部屋イメージ]

 

ーースマホの通知バイブで目が覚めた。

 

三時間ほど寝ていたようだ。

 

サンから多数の着信とメッセージが入っていた。

 

「レンジ、どこ？」

「帰ってきて」

「寂しい」

「電話に出て」

「会いたい」

など。

 

そして、その最後は……

 

「私、ポリス呼んだわ」

 

 

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