【ウメブログ28】完璧なアリバイ!? フィリピーナとの密会、その１

 

 [ウメブログ 前回のあらすじ]

クレマニのホレ担当ウメ。現在50代後半。約30年前からフィリピンへ通う超ベテラン。
日本のフィリピンパブで出会った女性に過去フラれたウメ。再度アプローチするが見事に自爆。
【ウメブログ27】フィリピーナの情報網は超強力、海外出張もバレバレ!?

 

 

※クレイジーマニラでは、オノケンブログ、レンジブログ、ポットブログの三つのブログがメインコンテンツでした。そして、この度新たに『ウメブログ』の新連載がスタートしました。

 

 

ウメブログは約30年前のストーリーから展開しています。

 

前回のエピソードでは、同じフィリピーナに二度フラれてしまいました。

しかし、全く懲りないウメさん。

本日の記事より、フィリピーナ『アン』について、四話連続のシリーズものになります。

 

それでは、ウメブログ28（第一章第26話）をスタートさせていただきます。

 

 

 

 

【ウメブログ28】完璧なアリバイ!? フィリピーナとの密会、その１

 

 

ーーこのエピソードは四話連続ものになるだろう。その第一話。

 

アンが茨城での仕事を終え、フィリピンに帰る時の話である。

[アンに関する過去記事]
【ウメブログ25】目覚めたフィリピーナが多数のお客と試合連発!?

 

彼女は『キツマン拡張開発本部長のラブリー』と同じフィリピンパブで働いていた女性。

この度、半年のタレント生活を終え、フィリピンに帰る事となった。

その帰りに合わせて、マニラでデートをする約束をした。

 

[アンの似顔絵]

 

彼女のチケットはフィリピンエアライン（PAL）。

私はJALで飛行機会社は違うのだが、お互いのフライトスケジュールの時間が近いため、マニラ空港に到着したところで落ち合うことにした。

 

ただこの頃ジェニーとも順調に交際を続けており、彼女からの束縛がかなり厳しくなっていた。

また、直近の渡比では日本の仕事との兼ね合いもあり、いつもは7~10日くらい滞在する事が多かったのだが、なかなか予定が付かず。3泊4日の旅程が連続で続いていた。

その事をジェニーは、『ウメが浮気をしているのではないか』と少し疑い、行き帰りのチケットをチェックするようになっていた。

 

したがって、アリバイ工作が重要となる。

私は、アンの帰国日の4日前に渡比することを決断。

ジェニーと会う時間を作ることにした。

二人で『プエルトガレラ』のリゾートに行く予定だ。

 

ーーXデーの4日前、マニラに到着。

 

 

タイソンには事前にジェニーを乗せて空港に迎えに来てくれるようセッティング済。

予定通り、二人は車で現れた。

 

ーーマニラ空港到着後、そのままバタンガスに向かう。

 

そして3時間ほどでバタンガスに到着。

タイソンには、3日後の15時にまたここに迎えに来てくれるようお願いをして別れた。

港から大型バンカーボートでプエルトガレラに渡る。

 

ーー乗船手続きを済ませて大型バンカーボートの出発を待っていると、隣のフェリーのターミナルで子どもたちが水面に浮かび、フェリーの客に何かを要求している。

 

そうお金である。

フェリーのデッキに居る乗船客に「お金を投げろ」と催促しているのだ。

それに応じた乗船客がコインを投げると、ポチャンと海面に波紋を広げる。

すると子どもはその波紋の真下に向かって潜水を始める。

数秒後、そのコインを拾って来た子どもは得意げに手を高々と上げてアピール。

乗客たちの喝さいの拍手を貰って満面の笑み。

フェリーが着くその湾は水深10mは有ろうか。

それを素潜りで取って来るとは中々の名人芸である。

 

本当にフィリピンの子どもたちのたくましさを実感した一幕である。

 

ーーそうこうしているうちにバンカーボートは出発し、1時間ちょっとでプエルトガレラのサバンビーチに到着した。

 

リゾートにチェックインしてから、二人で夕焼けが始まったビーチを散歩する。

とても綺麗で、

『マニラの近くにこんな所があるんだ』

と感動したのを覚えている。

 

また、マニラから近いことも有り、ちらほらと日本人とピーナのカップルを目撃。

私たちもビーチリゾートを堪能、2泊滞在してマニラに戻る事になる。

 

[プエルトガレラのサバンビーチ]

（このサバンビーチでの出来事は後日またブログで紹介しよう思います。）

 

ーープエルトガレラを出発し、約束の時間の少し前にバタンガスに到着。

すると既にタイソンは待っていた。

 

途中、タール湖を望むことにし、タガイタイへ向かった。

高原地の美味しい空気を十分に吸って、そこからマニラに戻る。

 

車は順調に走った。

 

行きと同じく3時間ほどでマニラに到着。

 

そして、私たちはダイアモンドホテルに1泊。

 

ジェニーには、

「翌日の朝9時台の飛行機で日本に帰るね」

と話してあった。

 

私の作戦、ここまでは完璧である。

明日はアンがフィリピンに帰ってくる日だ。

ジェニーと空港で別れた後、アンとそのまま合流できれば、全ては円満だ。

完璧なアリバイ工作である。

ぐふふふっ。

 

[ポコチーノを持つジェニーの似顔絵]

 

ーーそんなことを露ほども知らないジェニー。彼女は初めてのビーチリゾートに感動したようで、未だ興奮収まらずと言った様子。とても喜んでいた。

 

夕食も終わり、ホテルの部屋でくつろいでいる時。

彼女が突然、

「明日の飛行機の予約票を見せろ」

と言う。

 

素直に見せた。もちろん本物だ。

明日のフライト時間と便名が書かれた紙を見てジェニーは安心したようで、いつものように「明日はエアポートまで送るね」と言う。

その後、彼女はタイソンに家まで送ってもらうので、このやり取りは恒例の儀式だった。

 

ーーそして日本への帰国日。

この日はこれからジェニーと空港へ向かい、彼女と別れた後にアンと合流して更に3泊4日のマニラ滞在が控えている。

 

ここから私の完璧なアリバイ工作は本番を迎える。

 

 

タイソンにもこの後またマニラに3泊4日の滞在をすることは伏せていた。

彼は私がチャーターしない時は、いつもダイヤモンドホテルの前でフリーの客待ちをしていた。

しかもジェニーとは電話番号を交換していて、よくタイソンを呼んでタクシーを利用している事を知っていた。

私は、タイソンからジェニーに『私が未だマニラに居る事』が漏れるのを警戒したのだ。

そのため、この夜から泊まるホテルもいつものダイヤモンドホテルではなく、少し離れたパサイのヘリテイジホテルを予約していた。

 

ーー午前中、タイソンの車でジェニーとマニラ空港へ向かう。

そしてターミナル1の出発ターミナルへ。

JALカウンターでチケットを貰い、出国審査を終え、搭乗口へ。

彼女は私が出発ターミナルに消えていくまで手を振りながら見送ってくれた。

いつものように……。

 

予定通りのフライトで一路、成田へ。

 

日本に予定通り到着した。

入国審査を終え、到着口へ。

 

そこで踵を返し、私は空港の国際線出発ロビーへ向かった。

 

PALのチェックインカウンターに並ぶアンを見つけ、合流した。

 

そうなのだ。

ジェニーへのアリバイ工作の為に、

 

『一度本当に成田に戻り、とんぼ返りでマニラに戻る』

 

と言う完璧なアリバイを考え、それを実行したのだった。

 

ーーアンからオーバーウェイト分の荷物を預かり、JALのチェックインカウンターへ。私のチケット分で荷物を預けた。

アンはPALで、私はJALで。

 

そして、マニラ空港で無事合流するのである。

 

[マニラ空港、荷物受け取り場所（写真は2020年のもの）]

 

ーー二人でタクシーに乗り、モンテンルパに向かう。

そこにアンの自宅がある。

まず日本からの大量の荷物を家に置き、アンの家族と夕食を共にした。

 

その後、解散して夜10時頃。

ようやくヘリテイジホテルにチェックインした。

 

とてもとても長い一日だった。

疲れ果てていた私は、アンが一緒にいるにも関わらず、部屋でサンミゲロを3本飲みほした所で眠りに落ちた。

 

ーー目が覚めたのは翌日の朝7時頃。

 

この後起きる出来事など知る訳もなく、

唯々青いマニラの空を眺めながら、

大きく伸びをした。

 

 

【後半につづく(ちびまる子風)】

 

 

[ウメブログ28　終わり]

 

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次話、ウメブログ29「完璧なアリバイ!? フィリピーナとの密会、その２」

 

 

 

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