フィリピンパブＫＴＶ女性とアフター。アフターは危険行為なのか？

5人は対面のテーブルに座った。

私の横にはリョウコ、その対面にはレンジさん、マリー、+１と座っていた。

＋１はついてきた子で、同じく花と蝶で働いているらしい。

このレストランはステージ上で生演奏をしており、演奏曲がアップテンポな曲が多く、ステージ下で踊っている人も多く見かけられた。

生演奏と共に踊ることができる大衆レストランといったところだろうか。

ビールが円柱型の簡易ビールサーバーのような形で運ばれてきたが、とても5人で飲める量ではない。すさまじい量だ。

いったい誰が頼んだのか。

マリーだ。

レンジさんがすぐにマリーにビールを頼みすぎでしょのようなことを英語で伝えると、それまで上機嫌だったマリーの表情が一変した。

マリー「あーん？私が頼んだビールが飲めないってか？飲めアホ」

私にはそう言っているように感じた。

早々にレンジさんは連続でビールを一気飲みさせられ、始まって10分ほどでトイレに走って行った。

私(心の中)「悪魔だ。目の前に悪魔がいる。レンジさんが殺される」

私の方は、リョウコが来てくれた嬉しさがありながら、どんなことを話せばいいか悩んでいた。

会話もなく、ただ運ばれてきた料理を食べ、ビールを飲み、生演奏を聴いていた。

ふと前に目をやると、マリーがじっとこちらを見ている。いや、睨んでいる。

いつの間にかトイレから戻り、また飲まされていたレンジさんにマリーが耳打ちをする。

レンジ「ケンさん、マリーが“Too shy”だって。せっかくの場なのに、何も話さないとかありえないでしょって言ってるよ。ごめんね、マリー今けっこう酔っぱらっているみたい」

震える私、そして私を睨むマリー、とにかく飲まされ続けるレンジさん。

無い英語力をフルに活かし、私はリョウコに話しかけた。

ただ、会話をしないといけないと思えば思うほど言葉がでず、沈黙する時間も多かった。

しばらくすると、女性3人はトイレに行くために席を立った。わかりやすい女性陣の作戦会議だ。

私「レンジさん、全然話せません。今3人で作戦会議してますよね？絶対、

なんやねんあいつ全然しゃべらんやんけー

みたいなこと言われてますよね？」

レンジ「＆＃＄％！＞＜＊だよねー」

焦点が合っていない。目が逝っている。まだ30分も経っていないのに飲まされ殺されている。

レンジさんも何語かもわからない言葉をしゃべった後、トイレに行った。私は一人になった。

しばらくすると女性陣が先に帰ってきた。マリーが近くにいた店員に何か注文しているようだった。

今度はビールのバスケットがきた。

私(心の中)「レンジさんは既に討死。私が戦うしかない。今日、私は死ぬだろう。危険といわれている地、フィリピンで先輩の彼女に飲まされ殺される」

それからほどなくしてレンジさんが戻ってきた。だいぶ吐いたのか、我に返っているようだった。

ただ、我に返っているからこそわかる目の前の現実。

今度は瓶ビールが集められたバスケット。

レンジ「俺もう無理だよ。吐きながらめっちゃ涙でた」

そんなショックを受けているレンジさんの首をガシッとマリーがつかみ、レンジさんに耳打ちをする。

きっと作戦会議の結果を伝えているんだろう。

死刑宣告をされる心の準備はできている。

次回　フィリピンパブＫＴＶ女性とアフター！作戦会議の結果は？