【ポットブログ121】新たな伝説の始まり

【ポットブログ121】新たな伝説の始まり

５年か６年ぶりにマキと再会しました。

昔話をしたかったのと、私がフィリピンから逃亡した後
どんな感じだったのかを聞きたかったのですが・・・

目の前に運ばれてきたドリンクはテキーラ。

このドリンクに良い想い出が一切ありません。

日本で飲んでいると罰ゲーム以外で見かけないドリンクなのですが
フィリピンでは仕入れが安いのに、高く売れるという事で
頻繁に見かける悪魔のドリンクです。

パブで働く女性陣にとってみると、ビールなどを大量に飲むよりも
一口で終わり、更にチェイサーでも料金を取れるという事で
生きる為に必要なドリンク。客にとっては、やはり悪魔のドリンクですね・・・

さて、これからどうなってしまうのでしょうか？？

【ポットブログ121】新たな伝説の始まり

マキ「ママ！！アコのファーストラブ！」
ママ「あー。あなたがポットさん」

なんだ？なんだ？

(ポット心の声)いやいや、あんた泥酔でうちに来て３年付き合った彼氏に振られたってゆーてたやん。よくもまぁ、いけしゃーしゃーと・・・

ママ「私も頂いていい？」
ポット「はい。どうぞ。」

(ポット心の声)ボトルなんだから誰が飲もうと値段は変わらんやろ・・・

マキ「アテ―！イヌマンターヨ！！(姉さん！一緒に飲もうぜ！)」

(ポット心の声)え？なに？なに？ゾロゾロ人が来たけど・・・

マキが仲間を呼ぶの呪文を唱え、私はあっという間に囲まれた。
名前も知らない沢山の女性とタガイ、タガイと乾杯していく。

すると信じられない事にボトルのテキーラが３０分持たずに空になった。

・・・・え？？？

マキ「イサパ？」　　　　　(もういっちょいっとく？？)
ポット「ハ？トトー？？」　(ええええええええ？？！マジっすか？？)
マキ「シゲナァ」　　　　　(ええやん！いこうぜ！)
ポット「シゲナガ！！」　　(しゃーねぇ！いったれ！！)

なんとボトルを入れる事でもためらっていたのに
まさかの２本目に突入してしまった。

数のパワーは恐ろしい・・・

＜ポット豆情報＞
フィリピンパブで恐ろしいのは基本ドリンク攻撃です。
セット料金の安さはまやかしでドリンクこそが最強の敵になります。
これを断る強い意志の無い人はフィリピンパブには向きません。
そう！私はフィリピンパブに向いてない人間なのです！！！
また地方では基本ドリンク１０００円などで少し安めなのですが、
名古屋では平気な顔して２０００円取ってきますし、
ＡＡＡ(現８８８)などではミニボトルを出してきて３０００円取られます。

マキが召喚した沢山の女性に囲まれているのだが、
私はほぼママとしか話していない。

女性陣は女性陣どうしでタガログ語で喋っている。
会話の１割も分からないような酷い状態である。

正直、英語だったらもう少し分かるのだが、
タガログ語は本当に分からない。

そして、このフィリピーナ達は私が分からないのを分かってて
あえてタガログ語で話しているのである。

接客する気など全くないのである。

地獄のドリンクの登場と、地獄のつまらないタイムが終わり
やっとチェックの伝票が届く。

会計は１１万超え。

たった１時間半で・・・

セット料金が４０００円。指名料は１０００円。
これが２セットでも１万。税が入っても１１０００円。

１０万以上がドリンク代である。

ボトルが１５０００円で２本で３万。

という事は税を考えてもチェイサーで６万円以上。
一杯２０００円で３０杯以上のチェイサーを頼んだ計算だ。

普通はソフトドリンクは１０００円のお店が多い中、
対ポット用の伝票なのか、しっかりと１杯２０００円で計算されていた。

もちろん数えていないので、水増しされているかもしれない。

これがフィリピンパブの儲け方。売上の上げ方である。
良い子は絶対に真似しないように！！！！

久しぶりの再会は散々な結果になってしまった。

私はフィリピン時代にマキに対し別れの挨拶もせずにブロックして撤退したという負い目がある。
少々のオイタは我慢しなければならないのだが・・・・

それにしても酷い仕打ちだ。

私は寂しい背中をみせつつ、帰ろうかと思ったが・・・・

そんな私の腕をぐいっと掴み、

マキ「もう１軒いくぞ！」

え・・・・

・・・・

・・・

まだ解放されなかった・・・

通称『遅い時間』と呼ばれる２部営業に行くという。

カスと同じく、マキもダブルワークしているようだ。
働き者と受け取るべきか・・・どうなのか・・・

そして店を変えた事で集団ドリンク攻撃は回避出来た。

早い時間と遅い時間ではお店が違い、従業員も変わる事が多い。
もちろん仲良しで一緒に働いているパターンもあるのだが、
その辺はマネージャーの采配によって大きく異なる。

移動した事によって、さっきのテキーライッキ集団からは解放された。

やっと２人で喋れるか・・・と一息ついた所で

なんと・・・

な！なんとっっ！！！

急にマキが泣き出した。

相変わらずジェットコースターのような感情の上下移動である。

酔うとキス魔になる可愛い面もあるのだが・・・・
酔い過ぎると制御が効かなくなる悪い面もある・・・

今日はこの悪い方の酔い方だ・・

マキ「うううううう・・・・」(まあまあ豪快に泣いている)
ポット「ちょ・・、ど、どうしたの？」
マキ「寂しかった！！」
ポット「・・・・・・」
マキ「ずっと会いたかった！！」

いやいやいや！そんな訳はない。

私はそもそもマキが日本に来ている事も知らなかった。

クレマニと出会うまではフィリピンを避けていた事もあり、
全てのフィリピンに関わる話を避けてきたくらいだ。

こんな戯言を信じる訳にはいかない。

大方、コロナで客が減り、そんな時にキングオブ鴨が現れたので
何とかして太客にしてやろうと思ってるに違いない。

私は巷では仏のポットと呼ばれているが、
また名をヨミのポットという。

鋭い洞察力で、相手の狙いを瞬時に読み取る事が出来るのである。
そんな私はマキの魂胆を見抜いたのである。

そして・・・全てを分かった上で

「俺もずっと会いたかったよ」と軽くいなし、
マキの大量ドリンク発注にも注意をしつつ

さっき出来なかった５年前の話など、色々な話をした。

マキから話される私が去った後のマキの人生は、
私が想像するより厳しいものだった。

私はマキの涙の本当の意味を知り、
マキから散々たかられるようになるのであった・・・・

次回！マキの苦悩と日本人の悪行へ続く

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[ポットブログ121あとがき]

たった１時間半でテキーラ２本は流石に涙目でした。
私は雇われ社長なので、経費を使い過ぎると株主がぶーぶー言います。

理由を付けて説明すれば、あまり追及されないのですが
それでも理由付けるのが面倒なので、なるべく経費は使わないようにしてました。

でも、１０万を超える請求は流石にお小遣いではしんどいです。
手数料１０％という法外な手数料を払い、コーポレートカード払いしたのでした。

キングオブ鴨は卒業したつもりだったのですが、
ノーが言えない日本人はダメですね。

しっかり鴨られてしまいました。

さてさて、私はそんなマキさんから日本人のエロさを聞かされます。
私も同じ穴の狢なんですが・・・・

ま、一応しっかりと聞いてあげました。