【ポットブログ123】カスちゃんの涙とポットの決意

【ポットブログ123】カスちゃんの涙とポットの決意

マキとの再会を果たし、忘れ去っていたフィリピンの記憶が少し蘇りました。
自分の中でもっと綺麗に禍ごしていたような気がしていたのですが、
他人からの評価はそんなに綺麗ではなく、まあまあ罵倒されました。

マキは誰に日本語を教わったのか敬語が上手に使えてなくて
ストレートに悪口をぶつけてきました。

色々なお客さんがいるんだな・・・としみじみ思いました。
ま、その辺の裏話もちょこちょこ挟んでいこうと思います。

さてさて、フィリピン熱が上がってしまったポットは、
東京で飲む回数が極端に減り、名古屋出張が異常に増えていくのでした。

【ポットブログ123】カスちゃんの涙とポットの決意

名古屋出張を増やそうと思っても、以前のようなオーナー社長ではない私は
何らかの理由をつけなければ出張は出来ない。

一番ナイスな理由は新しい拠点を作る事。

そこで私は「IT導入補助金」に目をつけたのだった。

昔からポットプログを読んで頂いている方はご存知だと思うが、
私はそこそこの規模のIT企業の社長をしている。
後輩の失敗や投資のミスで株式こそ３分の２くらい手放してしまったが、
そんな事は周りからは分からない。ホームページにも謄本にも、
堂々と代表取締役と書いてある。

株式を公開しているわけではないので、社員すらも知らない事だ。

そういった状態ならば、他の企業と交渉をしていても
私の決済権で様々な事が決められる。

コロナの影響で日本には沢山の補助金が配られる事になり、
IT導入補助金は交付額が1/2から2/3に引き上げられた。
これは300万のシステムを購入すると国が200万円くれるという意味である。

私達のようなIT事業主は、別に割引する必要はないのでそのまま300万貰える。
そう！私達は今まで通りシステムを作るだけで300万貰えて、
クライアントは100万円で300万円分のシステムが買えるのである。

当然自社でもこの補助金の指定事業主をしていたが、
これを名古屋でもやろうと考えたのである。

名古屋駅付近に本社を構えるIT企業の顧問という形で契約し、
自社のノウハウを全てその名古屋の会社に伝えていった。

その会社はエンジニアが20名くらいの規模の会社だったので、
仕事を取っても納期が間に合わないといった仕事は全部東京に流した。

普通は東京の仕事を地方に流すのが基本なのだが、
私の超個人的な理由で逆輸入のような仕組みになったのである。

私の東京の会社は社長自らが名古屋に営業に行き
大量の補助金の業務を取得してくるという事で、
コロナ禍で沢山の企業が悲鳴あげる中、順調に業績を伸ばしたのである。

この補助金業務の良い所は、クライアントは安くシステムが買えるから嬉しい。
名古屋の会社は私の言う通り動けば、大量に仕事が入ってきて嬉しい。
私の東京の会社を名古屋から仕事が大量に入って嬉しい。
国からお金を分捕るだけで全員が合法的に嬉しくなるというWinWinWinの部分である。

大義名分を得て、私は堂々と名古屋に乗り込んだ。

・・・・・が

名古屋に知り合いが少ない。。。。

私はミスター小心者と呼ばれるくらいのシャイボーイである。
常連になった店ならば堂々と一人でも飲みに行けるのだが、
新規開拓を一人でするなんて事は出来ない。

参った。。。。

そんな時、私のスマホが鳴る

Ｎくん「ポットさん！ご無沙汰してます！」
ポット「おお、Ｎくん久しぶり。どうしたの？」
Ｎくん「自分、名古屋に転勤になりまして。ポットさんも名古屋にいると噂が・・・」

Ｎくんは大手の求人系の代理店をしている子で、
リクルート系以外の広告はいつもＮくんにお願いをしていた。

ポット「あ、うちの採用担当が何か言ってた？」
Ｎくん「はい。名古屋でテレアポ大量採用するかも？とか何とか」
ポット「そうなんだよ。こっちにも拠点作ろうかと。よしミーティングしようぜ！」
Ｎくん「自分、実家が岐阜でそっから名古屋通ってるので終電が・・・」
ポット「え？岐阜と名古屋って遠いの？」
Ｎくん「快速で２０分です」
ポット「ごちゃごちゃ言わずに、ミーティングや！！！！」
Ｎくん「はい！！今から行きます！！」

私はまだ３０代前半であるＮくんを連れ回す事で、
会社の経費で飲み、且つ、恥ずかしがり屋でも飲みに行く方法を確立したのである。

こうなってくるとコロナは私の追い風になった。

東京の会議もほぼズームかミートで終わらせられる。
わざわざ東京に居なくても、ほぼ名古屋で業務が回るのである。

フィリピンの時は２週間日本、２週間マニラなど行き来をしていたが、
名古屋に拠点を作るまでは名古屋にずっと居られるのである。

ポットの名古屋攻略が始まった。

Ｎくんは転勤したばかりで実績が欲しかったのもあり、
大量に求人広告を出す私の契約が欲しかった。
私達は私達でWinWinの関係を築き上げた。

まずＮくんにマキを紹介する。
名古屋に拠点を作ろうと思ったキッカケの子である。

マニラでの事や３回目でやっと会えたんだよ。
なんて昔話をし、盛り上がった。

そしてここからが本番である。

次はカスの捜索だ。

しかし、これは思ったより簡単だった。

カスが遅い時間で働いているお店の社長を見かけたので、
カスは早い時間どこで働いているの？と質問したら
いとも簡単に教えてくれて、すぐ捜索は完了した。

Ｎくんと一緒にカスのお店に行き、カスと再会を果たした。

ただ・・・・

今まで名古屋で行った店は結構流行っていたのだが
カスのお店はビビるくらい暇だった。

女性10名そこそこに対し、お客さんが1人。
私達を加えてやっと3人といった閑古鳥状態だった。

名古屋はコロナ禍でも全く関係ないと思い込んでいたが、
それは人気店だけの話であって、やはり影響は甚大だったようである。

しかもこの状態は珍しい状態ではなく、
週末以外はほぼほぼこのような状態だと言うのである。

カスはコロナ禍で日本に来た為、来日前に聞いていた給料も貰えず
非常に苦しい生活をしているとの事だった。

私は契約のポットと呼ばれた男・・・

こういった苦しい状態の女性を得意としている・・・・

私はＮくんそっちのけでカスの相談に乗り、
カスの専属コンサルタントのようになっていた。

２セット、いや３セットくらい話しただろうか。
カスはボロボロと泣き出し、いよいよ落ちたかに思われた。

しかし・・・・

所詮ポットはポットだと思い知る事になるのであった・・・

次回、ハメられたポットとシヌガリンフィリピン人

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[ポットブログ123あとがき]

ＩＴ補助金はヤバいくらい儲かりました。
コロナ禍で過去最高益が出るという意味の分からない状態でした。

これにより奴隷のように暮らしていた私の暮らしも楽になりました。
自由度がかなり広がり、動き易くなりました。

フィリピンを憎み、フィリピンを捨てた男は消え失せ
フィリピンを愛し、フィリピンにハマる男が帰ってきたのです。

コメント頂ける方、本当にありがとうございます。
読んで頂けてるという実感を感じられ、更新意欲が継続出来ます。

心から感謝致します。今後とも宜しくお願い致しますm(＿　＿)m